『はあ…レノ先輩と別任務とか、つまんなーい!』
「情けない声出してないで集中しろよ、と。」
『そういうレノ先輩こそ、サボって隠れて煙草吸ってるんじゃないの?』
「ばーか。オレはお前と違って仕事はキッチリこなす真面目な大人だっつの。」
『社畜…。』
「切るぞ。」
『わ~!!すみません!もう少しレノ先輩の声聞きたいから切らないでください~!』
「たくっ…。そっちは順調に進んでるのか?」
『順調順調!って言いたいところなんだけど…。』
歯切れの悪いザックスにレノは訝しむ。
「どうした?」
『任務内容に無かったモンスターが出てきちゃってさ。』
「そりゃあ、ご愁傷様。」
『ひどい!応援の言葉欲しいなぁ…。』
「あーはいはい。頑張れ~ザックス~。」
『全然応援されてる気がしないけど、やる気出たわ。』
「よかったよかった。ヘマすんなよ、と。」
『しないし!ああ~さっさと終わらせてレノ先輩に会いたいぜ。』
「………オレも。」
『えっ?今のもう一回言って!』
「おっと、悪いなザックス。時間切れだ。」
『う~…レノ先輩も気を付けてくれよ。』
「オレを誰だと思ってんだ?でも、ありがとな。」
『お、おう…。っと、こっちも例のお客様見つけた。切るぜ。』
「ああ、またな。ちゃんと追加報酬請求するの忘れるなよ~。」
『がめつい…。』
互いに通話を切って携帯電話をポケットにしまう。
「さてと…寂しがり屋の後輩くんのためにも早くて片付けますかね。」
「とっとと終わらせてレノ先輩に会うんだ。大人しくやられてくれよ!」
「「いらっしゃいませ!!」」