青春「影山ァ!」
(なんで……)
「待ちなさい!」
(アイツに……あのチビに……!)
「コラァ!」
(追いかけられてんだ!?)
影山飛雄。その名を知らない奴は学校にはいない。バレー部に所属している天才セッターと呼ばれている俺だが。その天才故に、周りからは嫉妬されることが多い……
「てめぇ、なんで後輩がでしゃばってんだよ?」
(うるせぇ……)
「いいよな、天才は……」
(うるせぇ)
「影山くん、君みんなと合わせる気はあるのかい?」
(うるせぇ!!)
うんざりだった。毎度毎度、俺がどんな努力をしてここまでバレーをしてきたのか知らないくせに、周りの奴らは出しゃばるな、もっと上手くやれるそんなばかり!
だから、1年の終わり……
「はぁ、はぁ……」
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