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    むくげ

    @yomehiwa

    UNDERTALE沼に頭のてっぺんまで浸かり中。CP厨故に推す時はCPで推す。サンフリ・アズキャ好き。微ケモナー。

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    むくげ

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    素敵タグに乗りたくて書きました酔っ払いサンズとフリのSSです。サンフリ気味ですがフリは無自覚。
    おチビフリなので、大人フリでも書きたいところ…

    #サンフリ
    #frans
    #undertale

    「よお、ちびっ子。まだ起きてたか」
    「サンズ…お酒くさい」
    スケルトン兄弟宅にお泊まりに来ていたフリスクが眠る前に読む本を選ぶ頃、今日一日姿を見せなかったサンズがようやく帰ってきた。
    「あっ、兄ちゃんやっと帰ってきた!今日はフリスクが遊びに来るって言ってたでしょ!」
    「へっへ、だから、寝る前には帰って来たんだろ」
    歯磨きしながら洗面所から顔を出したパピルスが責めるも、サンズは少しも悪びれない。
    ソファにどっかりと座ると、ニヤニヤ頬杖をつきながらパジャマ姿で今夜の絵本を吟味していたフリスクを眺めた。
    「お前パジャマもシマシマなんだな」
    「このパジャマ何度も見てるじゃん…」
    「そーだっけ?いちいち覚えてないな」
    「もー、フリスクに絡むのやめなよねッ」
    呆れ顔のパピルスは洗面所に引っ込んでしまう。どうやら放置することにしたらしいとフリスクは悟った。
    フリスクは酔っ払ったサンズが少し苦手だ。いつもより少し意地悪になる気がするし、いつもよりしつこい。フリスクが呆れたりゲンナリした顔を見せるとますます楽しそうにするし、悪ノリも加速する。
    腹が立つのでこっそりと心の中で「明日二日酔いで苦しめ」と呪いをかけて横を通り過ぎようとしたその時、にゅっと骨の手が伸びてきてあっという間にサンズの膝に抱き上げられた。驚きのあまり「ギニャッ」と妙な声を上げてしまう。
    「ヒヒヒ、何をそんなにビビってんだ?」
    しっかりと脇腹を捕まえられ、フリスクは落ち着かなさに身じろぎした。体温がないはずの硬い骨の手が触れているところが熱い気がして、覗き込んでくる目が落ち着かなくて、どんどん顔が熱くなってくる。
    「離して!」
    「なんで?」
    「も、もう寝るから」
    「せっかく泊まりにきてるのにお喋りもなしか?」
    「サンズが遅いのが悪いんでしょ!」
    「そーかそーか、寂しかったか」
    「そんなこと言ってないぃ!」
    力いっぱい抗議してもまるで意に介さないサンズが、むぎゅうとフリスクを抱きしめる。いつものパーカーからお酒やタバコの混じった夜の匂い。小さな胸がサンズの硬い骨の身体に押し付けられて肺が絞られた。心臓がサンズに近づき、ドクドクと脈打つ音はサンズに伝わってしまっているだろう。
    フリスクは冗談ではないとサンズの腕の中からの脱出を試みてもがく。体温がどんどん上がって、頰が今にも燃え上がりそうだ。
    悔しいことにサンズの言う通りだった。せっかく遊びにきたというのにサンズに会えなくて寂しかった。パピルスとたくさん楽しく遊べてとても楽しかったけれど、サンズとも話したいことがたくさんあった。
    今こうしてやっと顔を見られて、抱きしめられて、鬱陶しいのも本当なのに、上回るほど嬉しい自分が信じられない。
    触れ合えばサンズにバレてしまう気がして、それがとんでもなく恥ずかしいのだ。
    「あー…いいにおいだな」
    サンズがフリスクの左肩にかかる髪の毛に顔を埋めるようにして呟いた。息が首にかかって、ぞわりとした感覚にフリスクの肌が粟立つ。
    「さ、さっきお風呂に入ったから」
    「ふーん。じゃあ、うちのシャンプーか。アンタが使うとなんか匂いが違うな」
    「うっ、サンズ…く、くすぐったい…っ」
    さらに抗議をしようとした声が変に上擦る。
    痛いくらいに胸が騒いで、手足がわななく。
    「サンズ」
    呼ぶ声は、懇願するような響きになった。懇願?サンズに?何を?
    サンズの腕に力が入った。かちりと合った目。暗い眼窩に浮かぶ白い目の中、何かが瞬いたのを見た気がした。
    スリ、と骨の手のひらがフリスクの背中を撫で上げて引き寄せる。
    「サンズ…?」
    と、その3秒後。
    「おりゃ」
    ずびっと脇の下に骨の指が潜り込んだ。
    「ぎゃっ!」
    条件反射のようにフリスクは跳ね上がる。
    フリスクが今よりもっと小さな頃から散々されてきたことだ。サンズは知り尽くしているのだ、フリスクのくすぐったいポイントを。
    「やだ!やめて!ひゃは!やめろ!ひー!」
    「へっへっへ、おいガキンチョ、近所迷惑だろ」
    「誰のせい…っ!ぅははははっ!やめ…っ、パピルス!パピルスたすけてぇ!」
    フリスクが涙目になって助けを求めると、パジャマ姿のパピルスが再び洗面所から顔を覗かせて冷たい視線をサンズに浴びせた。
    「兄ちゃん、そういうのセクハラっていうんだからね」
    ヒョイとサンズの手からフリスクを救い出し、フリスクはびゅっとパピルスの背中に隠れる。
    「そうだよヘンタイ!酔っ払ったサンズなんて嫌いだ!」
    「ほーん、いつものオイラが大好きだって?」
    「言ってない!」
    「フリスク、相手にしなくて良いよ。兄ちゃん酔っ払うとしつこいから」
    「水飲んでから寝てよ」とお小言を一つ。スタスタと階段を登るパピルスについていきながらフリスクはサンズに向けて思い切り舌を出した。
    「酔ってないときにしなよね」
    ドアを閉める寸前、最大級に呆れたと言わんばかりのパピルスの言葉に、ぼすんとサンズがソファに倒れ込む音が返事をした。
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