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    キララ

    @kirara_029

    恥ずいものはここに置くね

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    キララ

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    初めてこういう長めの小説を書いたので少しおかしい所はあると思いますが、頭を空っぽにして読んでくれれば幸いです。
    ※一応全年齢です

    ずっと一緒僕とルイージは……他人から見ればちょっぴり不思議だと思うけどお付き合いさせてもらってる。
    理由はいたって単純、ルイージが愛おしい、世界で一番守ってあげたくて仕方がない存在になっていたのだ。
    その感情に耐えられなくなった僕は気づいた時には手に取り、体は震え、真剣な眼差しで彼を見つめていた。
    「ルイージ、話があるんだけど……」
    「どうしたの兄さん…?」
    ルイージは不安そうな表情で見つめ、僕が口を開くのを待っていた。
    「その……別に真面目に聞かなくていいんだけどさ、もし僕から付き合ってくれって言われたらどうする…?」
    突然予想外の話をされたルイージは青い瞳を丸くして驚いた後、ちょっぴり寂しそうな表情を見せて答えてくれた。
    「ぼくだったら大歓迎だよ、だって兄さんだもん……きっとその子も喜ぶよ」
    「えっ……?」
    「兄さんなら成功出来るよ、応援してるからね」
    軽く微笑んでくれるとルイージは僕の手を離してその場から立ち去ろうとしていた。
    (まずい……このままでは勘違いされて終わる…!)
    そう思うと体が勝手に動いてルイージを追いかけようとしたが、慌てて走ったのが悪かったか、走る最中につまずいてしまい、僕は大胆にルイージを壁に押し付けてしまっていた。
    「に、兄さん…?なにし…」
    「僕はお前の事が世界一好きなんだ!つ、付き合ってくれ…ルイージ!」
    とっさに心の中に秘めていた感情が爆発してしまい、気づいた時には空間全体が長い沈黙が起こって、自分がしてしまったことに後悔していた。
    「ご、ごめん……ちょっと…頭冷やしてくるから」
    早くその場から立ち去りたくて、寝室のドアノブに手をかけようとすると、突然ルイージは僕の袖を掴んでいた。
    「ま、まって……そ、その……」
    振り向くとルイージは顔が赤くなっており、僕の両手を握りしめるとようやく口を開いた。
    「言ったでしょ………?ぼくだったら大歓迎だよって」
    「えっ………それって………」
    「付き合ってください、マリオ」
    そう言うと、ルイージは満面の笑みで答えてくれた。
    「ほ、本当か……?」
    「うん、ぼくも兄さんと付き合いたいと思ってたか……わっ!?」
    僕は嬉しさのあまりルイージを持ち上げるように抱きしめていた。
    「えへへ、兄さんったら」
    「あっ、ごめんごめん……つい嬉しくなっちゃって」
    「ぼくも嬉しいよ、これからもよろしくね兄さん」
    そう言って僕の頬に軽いキスをしてくれた。
    僕の顔はすぐに服の色と同じように赤くなり、その反応を見たルイージは微笑むとそのまま僕に抱きついていた。

    ーーー3ーーー
    『ははは〜〜、もっと酒を持ってきてくれ〜〜』
    『おいおい何やってんだよ、もっと飲め飲め〜〜』
    今日はピーチ姫からパーティの招待状を受け、僕とルイージで城に入ったんだけど……どうも厄介な席に座ってしまったようだ。
    幸いルイージは他の席で夫人達と楽しくおしゃべりをしているが、それに比べて僕は酔っ払った男性達に囲まれて、お酒を飲みながらみんなの会話を聞いていた。
    『そういえば俺今年結婚しちゃってさ〜〜、見ろよこの輝かしい指輪をな!」
    そう言って一人の招待客は、はめていた指輪をみんなに見せつけていた。
    綺麗なサファイアをはめた指輪であり、思わず僕ですら見惚れしまうほど美しい指輪だった。
    『そういえばマリオ、お前結婚しねぇのか?』
    「えっ、ぼ、僕ですか!?」
    いきなり話を振られたので、つい戸惑ってしまう。
    「えっと……もうすぐで…三年付き合ってる……恋人ならいます」
    正直にそう言うとみんなは呆れた様子で僕の方を見ていた。
    『もう三年も経ってるのにまだ告白してねえのか?』
    「えっ……?三年って流石に長いですか?」
    『あったりめえだろ!きっとその子も待ってるぞ、なんせあのスーパースターだからな!』
    『そうだぜ!さっさと告って結婚しねぇと、きっと待ち疲れて振られるぞ!』
    そうこうしている内に周りのみんなはワイワイ盛り上がり始めていたが、僕はパーティそっちのけでその事をぐるぐると頭を悩ませていた。
    (きっとルイージも相当待ってるんだろうな、もし早く告らなかったらルイージに嫌われるのかな……)
    僕は向かい側の席にいるルイージに目を向けると気づいてくれたのか、にこっと笑って手を振ってくれた。
    こんなに可愛い恋人に嫌われたくない、そう思うと僕の気持ちは前のようにどんどん大きくなっていた。
    (そういえば……明後日は僕たちの最初に付き合った日だったな………)
    そう、僕とルイージで決めた大事な記念日、その日がちょうど明後日だった。
    それを思い出した時、何度も考えた僕は覚悟を決めてその日に告白することに決めた。

    次の日、早速指輪を買いに城下町にある宝石屋に向かった。
    「あっ!いらっしゃいませマリオさん!」
    店に入ると元気なキノピオが挨拶をしたので、軽く挨拶をすると早速指輪についての話を始めた。
    「僕の大事な恋人に綺麗な宝石の付いた指輪をプレゼントしたくてね、例えばルビーとエメラルドの付いた指輪とかあるかい?」
    「もちろんですとも!すぐに持ってきますね!」
    そう言うと店員のキノピオは嬉しそうに奥の部屋に入ると次々と値段の高い指輪を持ってきた。
    50000コイン……100000コイン…………3000000コイン
    ここまで高いと流石に手が出せない、なんとか買えないかキノピオと交渉してみることにした。
    「あのさ………あの……僕だからさ、だからタダにしてくれないかい…?」
    「ははは、マリオさんったらご冗談が上手いですね〜!」
    やっぱり駄目だった………でもここで先延ばしにしたらきっとルイージに嫌われてしまう、なんとか明日までに渡せる指輪はないかと考えていると頭にふとあるアイデアが浮かんだ。
    (ちょっとだけ格好悪いけど、きっとルイージなら許してくれるかな)
    そう心に決めた後、僕は家に帰って早速作業に取り掛かった。

    「ねぇ兄さん」
    「何だいルイージ」
    「今日ぼく達付き合ってもう三年ぐらいになるよね」
    「そうだな、なんだかあっという間だったよ」
    次の日の夜、ソファーの上でそんな話をしながらルイージは僕の肩に頭を乗せ、僕の手の上に自分の手をそっと乗せていた。
    「ルイージ、覚えてるか?僕が一番最初に告白した日」
    「もちろん覚えてるよ、あの時の兄さんものすごく緊張してて……なんかいつもの兄さんじゃないみたいでちょっと面白かったんだ」
    「あはは、僕も必死だったんだよ……ルイージ、僕は今でも変わらずお前を愛してるよ」
    「ぼくも兄さんが大好きだよ……」
    「だからさ、今日はルイージにプレゼントがあるんだ」
    「えっ……プレゼント?」
    「あぁ……ルイージ、僕と………」
    そう言って僕はルイージの前にしゃがむと、ポッケから小さな箱を取り出して、ゆっくりと蓋を開いた。
    「…僕と……結婚してください!」
    「…………えっ………こ、これって……?」
    箱の中には指輪の形に丸めたアルミホイルが入れてあり、宝石部分はエメラルドに模した緑色のビーズが付いていた。
    「えっと………本当は綺麗なエメラルドの付いた指輪が買いたかったんだけど、流石に高くて手が出せなかったんだ……だから……」
    「ぐすっ………………に……にいさんのバカ……………」
    見上げるとルイージは大粒の涙を流しながら両手で顔を覆っていた、流石にこんなものをプレゼントされて傷ついてしまったのかと思い、慌ててルイージに謝った。
    「ご、ごめん!やっぱりこんなものプレゼントされたら傷つくよね……すぐに本物の指輪を……」
    「ううん………嬉しいの………嬉しいに決まってるじゃん………」
    「えっ………?」
    「ぼく………ずっと待ってたから………兄さんがぼくに指輪をプレゼントしてくれるの……」
    ルイージはそっと両手を顔から離すと、嬉しそうな表情で僕の方を見つめていた。
    「本当にいいのか……?」
    「うん………本物の指輪より兄さんの手作りの方がよっぽど嬉しいの……」
    「……ルイージ……ありがとう……すごく嬉しいよ」
    こんなに純粋な恋人と結婚が出来るなんて僕は幸せ者だ、そんな事言われたらこっちだって泣きそうになるじゃないか。
    「あっ、そうだ!兄さんこっちこっち!」
    ルイージはいきなり僕の手を引っ張るとそのまま寝室に連れて行かれた。
    なぜいきなり寝室に連れてかれたのか訳も分からず、とりあえず突っ立っていると、ルイージはベッドに潜って頭に布団をかぶり、照れくさそうな様子で僕を見つめていた。
    「ふふっ、それってもしかして結婚式で着るウエディングベールのつもりかい?」
    「へへっ……よく分かったね、せっかくだから二人だけの結婚式を挙げようかなって思って……」
    そう言って布団をぎゅっと握りしめているルイージが可愛くて、思わず抱きしめていた。
    「お前と一緒にいれて幸せだよ、ルイージ」
    「ぼくもだよ兄さん……」
    「じゃあ始めようか」
    僕はルイージの左手を手に取ると、丁寧に薬指に指輪をはめた。
    「うわぁ、綺麗……」
    ルイージはうっとりとしながら左手を眺めていた、まるで本物の花嫁のようだ。
    「ぼくも付けてあげるよ兄さん、もう一つあるでしょ?」
    「あぁ……ここにあるよ」
    僕はポッケからルイージと同じ、アルミホイルの指輪に赤いルビーに模したビーズが着いた指輪を取り出すと、それをルイージは僕の指にそっとはめた。
    「ふふっ、これでぼく達お揃いだね」
    「あぁ、愛してるよ」
    「ぼくもだよ……じゃあ……」
    ルイージは唇を尖らせて目を瞑り、誓いのキスを待っていたルイージの唇にそっとキスをした。
    「ちゅっ……えへへ……兄さん、これでぼく達結婚しちゃったんだ」
    「そうだよ、でも…なんだか照れくさいね………ルイージ、これからも……わっ!」
    突然ベッドに押し倒され、上を見上げると楽しそうに笑うお嫁さんがいた。
    「あははっ!兄さんの顔へんなの!」
    「やったな…!」
    それから僕たちはまるで子供のようにじゃれ合っていた、昔からずっと一緒に暮らしていた兄弟なのに、なんだか今はすごく新鮮で楽しかった。
    「兄さん、ぼく幸せだよ……生まれた時から一緒にいるのに今とっても幸せなの」
    「僕も幸せだ、ルイージ…昔から変わらずお前の事が好きだよ」
    そう言ってお互いまたキスを交わすと、お互い幸せそうな表情を浮かべて笑っていた。



    ーーー??ーーー
    「にーさんっ、掃除してたらね…これ見つけたんだ!」
    「……っ…、お前まだ持ってたのか、しかも僕の分もあるじゃないか」
    「だって……せっかく兄さんから貰った大事なものなのに、捨てるなんて考えられないよ」
    「そういや昔、しょっちゅうそれ付けて町に出かけたよな、恥ずかしいったらありゃしないよ」
    「そう?ぼくはとっても嬉しかったよ、よくみんなから不思議がられてたけど」
    「でも……もうそんな物付けなくてもいいだろ?せっかく本物の指輪を買ってあげれたのに」
    「ふふっ、こっちは比べものにならないぐらい価値があるよ、だって……あの時二人だけの結婚式で付けた大事な思い出だもん」
    「………………ルイージ……ずっと大事に思ってたんだ、その指輪」
    「もちろんだよ、兄さんから貰ったものは全部……ぼくの宝物なんだから……」
    「そんなの事言うなよ、その……泣いちゃうじゃないか」
    「もう………兄さんらしくないよ、ほら……立って、昔みたいにまたハグしようよ」
    「まったく……お前はいつまでたっても甘えん坊だな」
    「兄さんだって……ぼくより絶対に甘えん坊だよ」
    「はははっ、それは言い返せないな」
    「……兄さん、ぼくがいなくなっても見つけてくれる?」
    「あぁ……もしいなくなっても…必ずお前を見つけてやるさ、どんなに不可能なことでも、僕たち二人がいればなんとかなるだろ?」
    「ふふっ……それこそ兄さんだよ」
    「……愛してるよ、ルイージ」
    「ぼくも大好きだよ、兄さん」
    僕たちはそう言うと、お互いのエメラルド、ルビーの指輪をはめた手をぎゅっと握り合いながら、今でも変わらないこの気持ちを噛み締めながらそっとキスをし合った。


    余談ですが石の意味を調べたところ
    「エメラルド=愛の象徴
     ルビー=生涯を幸せに過ごす
     サファイア=永遠の愛を誓う」
    らしいですよ
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