レドデイベ派生のらぶらぶえっちディルガイ 人は酒に酔った時、本性を現すもの。彼が酔っぱらった姿を君にも見せてあげたいわ。
いつだったか、ロサリアと旅人はそんな話をした。
その自分の言葉を、今この目の前の光景を目にした瞬間、ふと思い出したのだった。
「なあ、ディルック」
わずかにとろんとした声が、カウンターの向こうのオーナーを呼ぶ。ちらりとこちらを見やる赤髪の青年にロサリアは肩をすくめた。
西風騎士団が誇る騎兵隊長さまの世間体を守るためにはいた仕方がない。
素知らぬ顔で目を逸らし、酒を飲む。すまない、と声に出さずにつぶやかれた口もとを見て、コツコツと爪でジョッキを叩いた。口止め料だ。
それにこくりとうなずいてから、オーナーはようやく目の前の客に顔を向けた。
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