君の隣に居てあげる隣で天使のような寝顔で(まあ彼は“テンシ“ではなく”アクマ“なのだが)静かに寝息を立てて寝る彼の赤混じりの黒髪をサラリと撫で、事実は小説より奇なり…なんて思いながら軽くストレッチをして二度寝をするかベッドから出るかどちらにしようか考える。二度寝をしたら寝顔を撮られかねないし(いや、彼なら間違いなく撮るだろう)起きて朝食を用意しよう。そう決めて彼を起こさぬようそっとベッドから抜け出す。軽い頭痛がする…昨日は少し飲み過ぎたかな…。ホント何でこんな事になったんだか……。思い出そうにも寝起きの頭では思考力もおぼつかず記憶を掘り起こすにはまだ早かった。とりあえず用を足して顔を洗おう。それから水を飲んで…状況の整理をしながら…いや、先に今日のスケジュールの確認をした方がいいかな。今何時だっけ?時計を見るとAM:8:17。朝食をのんびり食べる余裕くらいはありそうだ。昨晩の事は追々思い出そう。そう思いながら廊下へ出てトイレへ向かった。
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