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    ぽへ猫

    @pohe96neko

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    ぽへ猫

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    るるさんの妖精🧚‍♀️ネタ
    金×明、緑×青
    の、前書き
    (銀はいつか多分きっと書く)

    ある所に、それは見目麗しい三兄弟の妖精がいた。

    光り輝く黄金の髪の妖精
    月夜に輝く銀色の髪の妖精
    翡翠に輝く緑の髪の妖精

    この三兄弟は、見た目から絶えず求婚されていたが
    みな見た目しか見ていないのが分かっていたので
    全部断っていた。

    その土地1番の美人
    その土地1番の名家の令嬢
    その土地1番の歌声の持ち主……etc.


    三兄弟は森を、土地と転々とし
    自分達の生涯の番を探していた。

    流浪の美麗三兄弟は妖精界では噂になっていた。


    次の大きな森に到着する前に冬が来る。
    その為三兄弟は、冬が過ぎるまで
    目的地の近くにある森に滞在することにした。


    ここでも彼らは有名で
    森中の独身雌が目を輝かせていた。
    森の長的な人からは好きな所に泊まって良いし
    巣を作っても構わないと許可を貰えたので
    三兄弟はお言葉に甘え、仮巣を作ることにした。


    妖精の沢山いる中心から少し外れた所に巣を作った。
    安易に来れる場所に作ると、来訪者等が多くなり
    うっとおしいからだ。

    目立つこの容姿で町には行きたく無かったが
    町でしか手に入らないものもあるため
    たまには外出した。

    1番愛想の良い金が町へ買い出しへ
    1番身体能力の高い銀が狩りへ
    1番森の動物と仲良くなり、植物に詳しい緑が木の実取りへ


    そうやって三兄弟は役割を上手く分担して
    越冬の準備をしていった。



    ある日、いつもなら帰ってきても良さそうな時間になっても
    緑が帰って来なかった。

    また森の奥深くまで行ったのかと呆れていると
    扉を叩く音が聞こえた。

    両手いっぱいに木の実抱えて開けられないのかと思い
    金が扉を開けると
    そこには小柄な妖精2人に抱えられた緑がいた。

    「…………何事ですか?」

    「話すと少し長くなるから、取り敢えずコイツを引き取ってくれ」

    「あ、はい。あっちのベットに運んでくれますか?」

    「分かった、失礼する」
    「お、お邪魔します、、、」

    小柄な妖精達は指定したベットまで緑を運ぶと
    金に向き合い
    「何から話せばいい?」

    「取り敢えずお茶入れるので椅子へどうぞ」

    その間にまとめておいてくださいと付け足し
    金は3人分の紅茶を用意する。

    ミルクと蜂蜜も用意し2人に出した。

    「……これ、町で高く売られてるやつじゃ、、、」
    一般の妖精には、ミルクと蜂蜜は高級品だ。
    それが2つとも出てきて
    挙動不審になる妖精。

    「心配いりませんよ、
    私達はこれでも裕福な方なので
    それに、その2つは頂いた物なので
    実質タダですよ」

    「青、好意に甘えよう。ほら」

    青、と、呼ばれた妖精のカップに
    ミルクと蜂蜜を入れてやるもぅ1人の妖精。

    入れられたカップと金を交互に見るので
    いつもの営業スマイルで
    「どうぞ、召し上がってください」と言うと
    おずおずとカップに口をつける。
    強ばっていた表情が一瞬で解けた。

    「っ美味しい!明瞭兄ぃ、コレ凄く美味しい!!」

    満面の笑みで美味しそうに紅茶を飲んでいた。
    なんとも可愛らしい笑顔だ。

    「それで、うちの愚弟があぁなった経緯を教えてくださいますか?」

    自分の紅茶を手に、椅子に座りながら啜る金。

    そして明瞭兄ぃと呼ばれた妖精が事の経緯を話してくれた。


    【回想と明瞭&青の出会い】



    この森の外れで静かに暮らしてる明瞭と青。

    2人は実の兄弟では無かったが
    青は明瞭を兄のように慕い
    明瞭もまた、青の事を弟のように可愛がっていた。

    遥か遠くの森で
    明瞭はそこそこ地位のある妖精の子として生まれた。
    が、育つにつれ、その美貌に目がくらんだ輩に
    誘拐未遂や、政略結婚といった陰謀にさらされる日々に疲れ
    両親に今ここでこの家を出る許可がおりなければ
    自害する
    と、手にナイフを持ち交渉した。

    だが両親は二つ返事でOK。
    可愛い我が子が死ぬくらいなら、
    どこか遠くで元気に生きてて
    くれる方が良い、と
    母は泣きながらいくつかの宝石が付いた装飾品を
    父は家紋が刻まれたコイン数枚と
    柄に家紋の模様と大きな蒼い宝石の付いたナイフをくれた。


    お金に困った時に売れ。

    そう言って最後になるかもしれない抱擁を交わし
    明瞭は家を出た。


    長い長い時間をかけ明瞭は遠くへ来た。
    時折家紋の付いたコインを売るフリをして見せ
    知っている者がいればまた遠くへ、、、

    そうやってやっとたどり着いた
    誰もこの家紋の事を知らない土地で
    明瞭は青と出会った。


    青には両親が居ないらしく(捨て子)
    この森の外れで1人で暮らしていた。

    長旅で疲れて休んでいた時、どこからが泣く声が聞こえ
    様子を見に行ってみると
    同い年くらいの妖精の子供に
    青は両親が居ないことでいじめられていた。

    気が弱い青はうずくまり泣いていた。

    見かねた明瞭が
    何してるんだ?
    と、声をかけると
    最初はお前には関係ねぇ!!
    といきがっていたが
    投げる石全部を避け、かつナイフで打ち返された。

    よく見ると白い肌、藍く綺麗な髪に黄金の瞳と
    凄く整った顔をしていた明瞭に
    いじめてたやつら全員勝てないと子供ながらに悟り
    今日はこの辺で勘弁してやるっ
    と、捨て台詞吐いて逃げてった。


    妖精の世界では
    綺麗で美しい方が優れているとされている。

    歌声が綺麗、羽が綺麗、顔が綺麗、瞳が綺麗etc……


    立てるか?
    と、うずくまってた子に手を差し伸べ立たせてやる。

    「……あ、ありがと、、、」
    か細い声でお礼を言う。

    「お前名前は?」

    「……名前?名前ってなぁに?」











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