ミントだよ!今日は、5月だというのにとても暑い日だった。
トレーニングを終え風呂場に向うと入れ違いで切島たちとすれ違う
「爆豪これからか?」
「あぁ…」
「女子たちがさっきアイスみんなに買って来てくれたみたいだからお前も一つ貰えよ!じゃあな」
と去っていった。
「ふぅ…」
やっぱりトレーニングのあとの風呂は格別だ。疲れが一気に取れていく。しかも誰もいないと来てれば最高だ。いつもよりゆっくりと浸かり浴室を後にした。
タオルでガシガシと頭を拭きながらエレベーターに乗ろうとすると切島たちがアイスがあると先程言っていたこと思いだす。せっかくなので貰って帰るかと足をキッチンに向ける。冷凍開けると中には何種かのアイスが入っていた。チョイスはやはり女子といった感じだったが一本取り出して咥える。
そのまま共有スペースに行くと珍しく誰もいないため舐めてから行くかとソファに座ると
「爆豪…」
「あ?」
後ろから声をかけられる
「一人か?オレは今から風呂だ…」
「そうかよ…ならとっとと行けばいいだろ…」
「爆豪何食べてるだ?」
「人の話聞けや…アイスだよ全員分あるから
お前も風呂上がったら食えばいいだろ!」
「そうか…でも」
轟の距離がいつの間にか近くなっていた
「オレは…こっちが欲しいな…」
「轟…待っ…っん…んん」
オレねか静止も聞かず唇が奪われる
「んん…っうん…んん」
空いた隙間から素早く轟の舌が入ってくる。
上顎を舐められ逃げようとすれば舌が絡めとられる
「っはん…んん…っあん」
何度も角度を変え繰り返される甘いキスに頭はボーとしてくる
飲み下せない唾液が顎を伝う
「っん…っはん…んん…っはん」
しつけ…そろそろ限界と言うところでようやく解放される。チュッと名残りおしそうに離れる唇。オレは、キッと轟を睨む。
「はぁ…はぁ…お前誰かに見られたら…」
「スマン…つい…お前が食べてるのが旨そうに見えてな…」全然反省が見えないおまけに
「歯磨きのあとみたいな味だな…」という始末だ。
「お前…ムードもねぇな…チョコミント、ミントの味だよ!たく…」
「そうか…」
「そんなことより…早く風呂行けや!」
「そうだな…」
たく…本当に調子が狂う…
「なぁ…爆豪…」
「今度はなんだよ…」
「風呂上がったらお前の部屋…行っていいか?その…シたくなった…」
「っな!?」
「ダメか?」
無駄にイケメンな顔で頼まれたら
「…っチ勝手にしろ…」とつい了承してしまう自分も自分だとため息をつきたくなった。
オレは、このツラに弱いのだ。
でも、オレもさっきのキスでシたくなったなんて本音は隠しておく。
嬉しいそうに風呂場に消える轟を見送る。
今夜はもう一度汗を流さないと行けないみたいだ。