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    zenryoudeyasasi

    @zenryoudeyasasi

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    zenryoudeyasasi

    PAST⚠シリアス 笑えるところ一個もない
    ⚠捏造
    ⚠ちょっと岸←吉ブロマンス感ありですが腐向け要素はありません カプ抜き

    17巻の表紙も裏表紙も吉田祭り♡♡いっぱいしゅきしゅき♡♡とか浮かれてたら中扉見て気絶したって話です なにあれ?
    命は地獄に置いてきた 彼が笑わなくなっていたことには、すぐに気付いた。落としたコンビニの握り飯を拾い食いし、安いハンバーガーのチェーン店に屯するだけでひどく楽しそうに生きていたのに、学校は楽しくないのか。そう思ったが、彼が笑わなくなった理由など、あまりに明らかであった。












     目覚めた。眠い。
     重く倦怠感に満ちた身体を起こし、目覚まし時計を止める。窓の外を見ると、曇り空だった。きっと午後から天気が崩れるだろう。微かに片頭痛がする。
     嫌だと思いながら、ベッドを降りて、トイレを済ませて、歯を磨いて、着替える。六個入りで売られている安いバターロールを袋からひとつ取り出して、齧る。朝は食欲がないのだが、少しでも腹になにか入れておかないと身体が動かない。それから頭痛薬を水で流し込み、外に出る。電車は混むし彼も乗らないから使わない。徒歩で通学する彼のために、吉田もまた徒歩で学校に向かう。
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    zenryoudeyasasi

    INFO遅刻と未完成申し訳ありません、前半のみ一度掲載致します。

    2023/06/03
    支部の方に完成版上がりました!
    ヴェール・ダウン 蛸の研究をして、十五年経った。ハワイで生物の祖とされる蛸は、その生態も知性も、未だ解明されていない。devil fishという名が表す通り、その恐ろしい印象は特に海外諸国で顕著であり、生物の名を冠する悪魔達の中で、「蛸の悪魔」はひときわ強力な能力を発揮し続けている。

     

     ドアをノックされ、私は立ち上がり、扉を開けた。奇妙な青年が、親指と人差し指で名刺をぶら下げ、此方に見せていた。
     「どうも。研究協力として派遣された、Yです。よろしくお願いします」
     私は虚を突かれた心地がして、黙ってしまった。彼は、墨を注入した様な、底まで黒い目をしていた。本来ならば、そんな瞳の色はあり得ない。人間の瞳の色素は限られているし、また、それとは別に、メラニン量によっても変化する。太陽光に晒されるほど、人の虹彩は黒く染まる。だがそれでも、完全に真黒な瞳というのはあり得ない。彼は肌が真っ白なのに瞳だけが黒い。それは生物として、ちぐはぐで、不自然な有り様なのだった。肌が日に焼けず、瞳だけが焼かれるなど、そんなことがある筈ないのだから。
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    zenryoudeyasasi

    DOODLEふんわりぼんやり考えてた吉田が怖い目に遭っちゃうホラーの冒頭だけ晒しておきます 冒頭だけだから怖くないよ!(ホラー映画it followsから着想を得ましたが、当方とても怖がりのためあらすじしか知りません 問題があれば消しますのでよろしくお願い致します)
    ついてくる。 「ストーカーされること」が依頼内容だった。



     「尾行されるにあたって、何か注意事項はありますか?」
     「彼女を刺激することは避けてください。話しかけるなど、接触を持とうとするのは御法度です」
     依頼者は「尾行されてくれ」という言い方しかしなかったが、話を聞く限り、その内容は尾行というよりストーキングのそれであった。特徴のない顔をした男は、力のない目つきで吉田を見つめ、仕事の仔細を語る。
     「七日間彼女に尾行された後、最終日の七日目に此処へ彼女を連れてきてください。あなたが此処に来れば、彼女も必ずついてくる」
     依頼者と吉田のいるこの部屋は、とあるオフィスビルのコワーキングスペースだった。観葉植物のモンステラが部屋の角で生い茂り、ウォーターサーバーが設置されている。蛸がこのビルを這いずり回り調べたが、不審な点は何もなかった。なんの変哲もない、各階で様々な企業が働くただのビルだった。
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