ルスマヴェ未満/お題:仲直り 一時の狂乱が過ぎ去ってみると、どこか身の置き場がない気がしてルースターは訳もなくベッドから立ったり座ったりを繰り返してしまう。
満身創痍のF-14から降りてからメディカルチェックへと連行される道すがらに、ありとあらゆる人から歓声をあげられたり質問攻めにされながら移動したが、ひととおりの検査を終えて医務室から解放される頃には皆それぞれの職務に戻っていて落ち着きを取り戻していた。
『プラントの破壊』は成功したが、本国に戻るまでは気が抜けない。なにが起きるかわからないからだ。
ちょっとしたスター扱いから解放されたことにほっとし、同時に残念な気持ちにもなった。それだけのことをしたという自負と、さめやらぬ高揚感がそうさせるのだろう。
2023