ハロウィン25レンカイ(ニカ総受け気味)「何もしないから最後まで言わせてよ〜!」
そんなことに構ってられるほど今の俺に余裕は無い。チッ、どうしてこんなことに…。
「あの…カイトさん」これ、もらってください…
どこぞのアイツ(ルカ)のような毒々しいピンク色のアメ。少し騒々しいセカイに何か季節のイベントでもあるのかと勘づく。
「チッ、貰うだけだからな」食いはしない、いいな
まだなにか言いたそうな様子に余計に腹が立つ。
「あのね、カイトさん」
レンの口から出たとは思いたくもないような言葉に元からあるようでない体温が上がるような感覚。
「本当に食わないからな」
吐き捨てるように言い放ち誰もいないセカイの誰もいない所を目指す。
「ふふっ、どうだったかしら」レン?
「その…えっと」まっかになってどこかへ行っちゃいました…
またルカが何かを企んでいるみたい。瑞希がジョークグッズのアメをまふゆに試すとか言っていたのをルカが聞いていた、がこれまでのあらまし。よりによってカイトが警戒しなそうなレンを使った行為。…私が行っても警戒されるだけね、落ち着くまでは近づかない方が身のため。
「こっそり見に行っちゃおうかしら」だっておもしろそうじゃない?
「…ぼくがひとりでカイトさんに会いに行きます」ルカさんは邪魔しないでください。
ふふっ、見守っていてあげるわ。と意味ありげにルカはどこかへいってしまった。
「メイコさん?」
「レン、私のことは気にしなくてもいいわ」いってらっしゃい
私も下手になったわね。
投げ捨てようかと思ったが、思いとどまった。そんな危険なものをセカイに捨てるわけにはいかない。
…好奇心に負けた。いくらレンからその…びやく?とやらなんてあるわけは無い。まふゆの参考書に書いてあった、血管を開き血流が良くなるため興奮しているように感じるだけだと。封を開け、雑に口の中へ放り込む。…たぶん甘い、甘ったるいという表現の方が正しい。飴はなめるものらしいが…こんなものをずっと口の中に残しておくのか…。俺は味がわかるのか、アイツにはわからない。苛立ちなのか変な効果のせいか体温の上がる感覚。そんな訳ないだろう、舐めなければよかった。今からでも遅くない、噛み砕くか…思ったよりかたい。うわ…エキタイが出てきて不快感がこみ上げてくる。
セカイは広いけどモノが少ないからすぐに見つかると思ってた。でも、カイトさんは全く見つからない。