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    74__iam

    @74__iam

    夏五 / 乙棘 / 黒研 / 兎赤 / リバ○

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    無印の続きです。
    間が抜けているので展開がよくわからないと思うのですが、やる気出すために置いておきます…

    さよならは本当になった2 暖かな日差し、温かな人たち。そして綺麗な海。東京にいるとなかなか味わえない空気は最高で移住するのもありかなと思ってしまう。
     あの日、悟たちと別れてから硝子から一度連絡が来ただけで悟からは未だに何もない。新聞やテレビに露出することもなくなって、少し心配になって事務所へ連絡しようとしたがやめた。何を考えているかはわからないが、悟の邪魔をするべきではないだろう。
     そう思いながらいつものように車に乗って買い物へ出掛けて家へ戻ると数ヶ月は離れていた筈なのに、やけに見慣れたと感じる白く輝いている髪と同じように輝く瞳をサングラスで隠した元相方の姿があった。
    「見つかるのはもう少し先だと思っていたんだけど」
    「傑がここに住んだ日から知ってるっての。帰るぞ」
    「久々に会う元相方への言葉に聞こえないな」
    「またコンビ組む許可は得たし、明日付けで俺たちの熱愛報道が流れるようにもしてる」
    「……ついに頭がおかしくなった?」
    「うるせぇ。傑が逃げるからだろ」
    「私がいつ逃げたって?」
    「俺から逃げた結果ここに住んでんだろ?! 傑が俺のこと好きだってことくらい知ってたし、いつ告白してもらえんだろうって待ってた俺がバカだったよ」
    「…………君、さっきから本当に何言って……は? 悟が、私を……?」
    「だーかーらー! 好きだっつってんだろ!」
     言っていることはわかるのに、理解が出来ない。誰にでも愛されて、誰にでも平等に笑顔を向ける悟が自分に恋心を抱いているとは全く思っていなかったし、何なら自分の気持ちが気付かれているとも思っていなかった。それが全て事実なら――いや、事実なのだろう。悟の表情を見るだけでわかる。ずっと我慢をさせていたのが申し訳なくなる。見ていたつもりだったのに、いつの間にか些細なサインを見逃していたのだ。
    「ごめんね」
    「?」
    「私からちゃんと話すべきだった。……好きだよ、悟」
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    TRAINING4/16ワンライ
    お題【マーメイド/生霊/胸】
    さしす。八百比丘尼を保護しろという任務を命じられた三人のお話です。
    人魚と紫陽花 人魚の呪霊が流す涙を体内に取り込むと、長生きが出来る。
     そんな噂が非合法の骨董マーケットの間で立ったのは、俺たちがまだ高専一年の夏に差しかかった頃のことだった。古式ゆかしい八百比丘尼が現代に現れたのなら、伝承通り肉を食えばいい。でも何故今回は肉でなく涙なのか。俺にはそれが分からず、傑も不思議そうな顔をしていたように思う。
    「それで今回の俺たちの任務は?」
    「八百比丘尼の保護」
    「あぁ、面倒臭そうだなぁ……」
     そんなこんなで、俺は傑と二人で八百比丘尼を探す羽目になったのだった。
     でも、八百比丘尼は、人魚はすぐに見つかった。彼女が自分から、俺たちが学ぶ高専に近づいてきたからだ。彼女は教室で多分涙なのだろう、透明な液体が入った瓶を下げた胸元にナイフを置いて、生霊みたいな顔をして、「もう、私を殺してください」と言った。いや、俺たちが命じられたのはあんたの保護でそういう物理的な殺害じゃない。というか不老不死なのにナイフで刺せば死ぬのか。俺はそれを疑問に思ったが、教室にいる誰もがそれを尋ねなかった。
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