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    酸化アミノ

    @amino_ammiso

    MDZS (♡✒️→凌澄、忘羨)

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    酸化アミノ

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    診断メーカーでお題お借りしました
    悲恋のイメージが湧いてしまったので、明るくない凌澄です

    ▽ ▽ ▽

    アミノさんには「届きそうで届かない何かがあった」で始まり、「わかってるから言わないで」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば7ツイート(980字)以上でお願いします。

    #書き出しと終わり #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/801664

    悲愛 (凌澄) 届きそうで届かない何かがあった。
    「愛してるんだ」
     甥と叔父、その関係を越えるための言葉を、金凌は己の欲を剥き出しにして、江澄へと吐露してしまったのだ。
    『家族』としての愛、敬愛、慈愛。そういった類いのものだと思い込んで、甥に向けられた歪な感情に、本当は気付きたくはなかったと江澄は歯噛みする。
     互いに向ける愛の意味が違うのだとはっきり気付かされたのは、金凌が明確な情欲を指先に滲ませて、江澄の体を暴こうとしたからだ。
     やめろ、と反射的に腕を払い退けた時にはもう既に遅く、江澄の目の前には今にも泣き出しそうな、それでいて何かを諦めた様に寂しげに笑う甥の姿があった。
    「ごめんなさい、叔父上」
     その言葉に込められた虚しさに、まるで胸を針に刺された様な痛みが走る。
    「ぜんぶ、嘘だよ」
     金凌が嘘だと告げて誤魔化したのは、長年江澄に対して秘め隠してきた強い願いであった筈だ。 
     伸ばした手を虚空に彷徨わせたまま、呆然としている江澄を一瞥し、金凌は声を震わせ言う。
    「嘘なんだ」
     さっと視線を逸らし、嘘だと告げる甥の言葉こそが虚言だ。気が付かないわけがない。幼い頃からよく知る金凌のことなど、嫌でもわかっている。
     金凌は江澄に向けて笑みを繕いながらも、薄く濡れた瞳を揺らし、偽りを積み重ねる。
     江澄は決して目を逸らすことなく、ただ真っ直ぐ甥と向かい合っていた。
     嘘だから、と同じ言葉を反芻する金凌に、そんなはずはないだろうと言ってやりたかったが、江澄の口から溢れ落ちたのは意味のない溜め息だけだ。
     俯いて顔に影を落とす金凌の、微かに震える手を江澄は黙って見つめていたが、何と言ってやれば良いのか、上手く言葉を紡いでやれない。
     ごめん、ごめんなさい。誰に向けているのかもわからないほどに弱々しい甥の声が反響し、江澄の胸の内でじわじわと淀んで沈む。
    「金凌、俺は――」
     甥の望む、愛と呼ぶ何かを易々と受け入れて良いわけがない。けれど、其れをはっきりと口にしてしまえば、深く傷付けられるのは金凌であり、そして江澄でもある。――嗚呼、どうにかなってしまいそうだ。
     唇を戦慄かせる江澄に対し、金凌はゆっくりと顔を上げ、縋るような目を向けた。
    「言わないで」
     嫌にはっきりと響く言葉に、江澄は息を呑む。今にも大声を上げて泣き出しそうな金凌の頬に思わず触れてしまいそうになったが、その指先は届きそうで届かない。異なるかたちの愛は、ふたりの間に虚しい壁を築いてしまっている。
     金凌は小さく首を振り、そして一筋の涙を溢して必死に笑ってみせた。

    「わかっているから言わないで」

    (完)
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    酸化アミノ

    MAIKING【交流会 新作】
    金凌と江澄が忘羨の婚礼を見届ける話

    ─────

    (わかりにくいですが)凌澄のふたりだけには前世からの記憶があり、まだ一度も結ばれたことがないという特殊設定を含んでいます
    公開している部分は忘羨要素多めになっていますが、最終的には凌澄が幸せになる話(の予定)

    ※続きは完成次第公開させていただきます
    ハレの日に捧ぐ【凌澄&忘羨(現代AU)】 荘厳なチャペルの扉が開かれ、その中から姿を現したのは、純白のタキシードをそれぞれ身に纏った魏無羨と藍忘機である。
     二人は参列者に向かって一礼をすると、悠然とした足取りで外階段を降り、鮮やかな花々で彩られた庭園内へと歩みを進めはじめた。
     魏無羨は左手に花束を、そして右手には永遠の誓いを立てた夫の手を強く握り、参列者たちが振り撒く祝福の花弁を嬉々として浴びている。普段は表情の変化に乏しい藍忘機ですら、今日は目に見えて頬に歓喜の色を滲ませ、隣を歩く愛しい伴侶へと柔らかな微笑みを向けるばかりだ。
     庭園の中央で二人は立ち止まり、人々を振り返る。魏無羨は藍忘機に目配せで合図を送ると、互いに絡めていた手指をゆっくりと解き、両手で花束をぎゅっと握り直した。
    3233

    酸化アミノ

    DOODLEお題お借りして短い凌澄をひとつ

    恋人設定なふたり
    なんだかんだでこのあとめちゃくちゃ抱かれるんだとおもいます(雑)

    ─────

    あなたは凌澄で
    『白々しいとか言わないでよ。』
    『嘘でもいいから、信じてよ。』
    『手を繋ぎませんか?』
    のいずれかの台詞を使ってお話を考えてください。

    #shindanmaker
    https://shindanmaker.com/602089
    誘う(凌澄)「……叔父上、手を繋ぎませんか?」
     どこかぎこちない台詞と共に肩を寄せ、おずおずと手の甲に触れてきた金凌の指先をちらりと一瞥し、江澄は鼻先で笑った。
    「何を白々しいことを」
    「白々しいとか言わないでよ!」
     声高に叫んだ金凌の横顔はすっかり朱に染まっており、言葉の裏に見え隠れする真意など、既に分かりきっている。
     江澄は微笑を浮かべ、金凌の腕を肘で軽く小突いてやった。
    「手を繋ぐだけで済む話か?」
    「それは……」
     もの言いたげな表情で視線を泳がせている甥の横顔を眺めながら、江澄は溜め息をひとつ落とす。
    「こっちを見ろ、阿凌」
     低い声で名を呼べば、金凌がびくりと肩を震わせた。江澄はもう一度小さく名を呼び、おもむろに金凌の顎を鷲掴む。すっかり視線を捕らえられてしまった金凌は薄く唇を開き、呆然と瞬きを繰り返していた。
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