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    osi_fjba

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    osi_fjba

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    大人のキス「ふ、んぅ…」
    「はっ、…」
    俺の口内を小さな舌が拙いながらも一生懸命舐め回している。時々舌を絡ませようとするのが可愛くてつい意地悪をしたくなりその小さな舌から逃げようとすると逃がすまいと頑張って追いかけてくる。
    (可愛いなぁ…)
    薄ら目を開けると顔を真っ赤に染めてキツく目を閉じたおチビちゃんがすぐ目の前にいる。もう少し密着したいけど本人からは何もするなよ!と言い付けられているので大人しく従っておこう。
    (それにしても、あのおチビちゃんが俺にディープキスしたいなんてね)

    10分程前におチビちゃんは18歳になった。今日の夜はウエストで誕生日パーティーをする事が決まっていたのでそれまでは恋人として2人きりの時間を楽しむ事になっていた。
    「なぁクソDJ…その、頼みがあるんだけど…」
    「ん、なぁに頼みって」
    おチビちゃんを俺の足の間に座らせて後ろからキスをしていると顔を少し赤く染めたおチビちゃんが俺の正面に座り直してまっすぐ見つめてくる。その目には緊張と羞恥心が混ざっていて何だか俺まで緊張してしまう。
    おチビちゃんはその緊張を解すように下を向き、大きく息を吐く。全て出し切ったのかまたすぐに俺の顔をまっすぐ見つめてくる。そして、意を決して口を開いた。
    「お前に…大人のキスがしたい」
    俺は一瞬何を言われたのか理解出来なかった。大人のキスがしたい?
    「えーと、ディープキスしてほしいって事?」
    「ちょっと違う…俺がお前に大人のキスがしたい」
    つまり、いつものように俺がおチビちゃんの口の中に舌を入れるのではなく、おチビちゃんが俺の口の中に舌を入れたいという事か。
    俺が意味を理解するとおチビちゃんはぽつりぽつりと理由を話始めた。
    「俺、今日18歳になっただろ…まだ酒とかは飲めないけど一応大人になったし、たまにはクソDJをリードしてみたくて…」
    なるほど、そういう事か。ニューミリオンでは18歳から成人とされている。確かにお酒はまだ飲めないが一応大人の仲間入りだ。おチビちゃんは大人に憧れている節があったから、その大人にようやくなれて嬉しいんだろうな。まぁ18歳になる前から俺とエッチな事はしてきた訳だし、そういう意味ではとっくにおチビちゃんは大人だと思うけどね。でも少し気がかりがある。
    「別にキスされるのは良いけど、おチビちゃん、ディープキスのやり方わかるの?」
    初心な恋人が積極的にキスしたいと言ってくれるのは嬉しいけどいつも受け身なおチビちゃんが俺に舌を使ったキスなんて出来るのか。
    「ふぁっく!バカにすんな!お前に散々キスされてきたんだからやり方くらいわかる!!」
    「え、ちょ、」
    バカにされたと思ったのかムキになったおチビちゃんは俺の頬を強引に掴んで一気に顔と顔の距離を詰めてくる。さっきまで恥ずかしそうにしてたのに今は瞳に熱を宿して俺を見てくる。真剣な眼差しに不覚にもドキッとしてしまった。
    「いいか、絶対何もするなよ。」
    俺だって大人なんだからな
    そう小さく呟くとおチビちゃんは少し勢いをつけて俺にキスをした。




    そういう事があって今おチビちゃんに俺はディープキスをされている。
    「ふぅ…ん…」
    おチビちゃんのディープキスは何と言うか、慣れてなくて可愛いなと思った。必死に俺のやり方を思い出して真似てるんだろう。俺の口の中を仔猫のように舐め回す舌は拙く、何だかおチビちゃんらしい。そう思っているとおチビちゃんの舌が口の中から出ていく。どうやら満足したようだ。
    「へへっ!どうだクソDJ!俺だってやろうと思えばディープキスくらい出来るんだよ!」
    してやったぞと言わんばかりの勝ち誇った笑みを浮かべるおチビちゃんは先程大人になったとは思えないくらい子供っぽい。それに反して俺は何だか気分が上がらない。
    (正直、物足りない)
    気持ち良くない訳ではないけど、おチビちゃんの舌使いはそうじゃない感が強くて、お世辞にも満足するものとは言えない。
    (やっぱり、まだまだ子供だな)
    なら俺が改めて教えてあげよう。大人のキスというものを。
    「? どうしたクソでぃ、ぴっ!?」
    さっきのおチビちゃんみたいに強引に頬を掴んでもう一度距離を近くする。突然の出来事に驚くおチビちゃんを無視して更にゆっくりと顔と顔の距離を近づける。
    「ク、クソDJ…?」
    「おチビちゃん、可愛いディープキスありがとう。」
    お礼に俺も大人のキスをしてあげる。
    そのままゆっくりとおチビちゃんに食むようなキスをした。
    「ッ、あ、ぅんう…」
    唇を舐めれば恐る恐ると口が薄く開かれる。薄く開いた口に舌を捩じ込んで舌の根元に潜り込む。そのまま舌を掬いあげながら舐めれば鼻にかかった甘い声が小さく聞こえる。
    「ぅ…ぁ、ん…」
    さっきまで積極的に俺の舌を追いかけ回していたのにこっちが触れようとすれば本人の性格とは正反対ですぐに奥に逃げようとする。でも、
    (逃がしてあげない)
    片方の手をおチビちゃんの頭に回してグッと引き寄せる。そうすると先程より距離が近くなって逃げ回る舌を簡単に捕まえる事が出来た。
    「ぁ…、んぅ…」
    舌を擦り合わせると俺の胸元を掴む手の力が強くなる。受け入れてくれている事実が嬉しくて更に絡めればおチビちゃんが小動物みたいにプルプル震え出す。
    上顎、歯肉、時々舌を食んでみたり。おチビちゃんの口内を存分に堪能しているとやがて胸元を強い力で叩かれる。
    (そろそろ限界かな…)
    叩かれている胸元が痛くなってきたからそっと唇を離すとおチビちゃんはゼェゼェと苦しそうに呼吸をしていた。でもすぐに顔を上げて涙目で俺を睨みつける。
    「い、いきなり何すんだよ!」
    涙目で抗議してくるおチビちゃんに申し訳ないけどその顔は大変俺の加虐心を刺激してくる。沸き立つ加虐心を何とか抑えておチビちゃんを宥める。
    「ごめんごめん、おチビちゃんからのディープキスが嬉しくてさ。俺もおチビちゃんにディープキスしたくなっちゃったんだよね」
    「だからって!あんな強引にする事ないだろ!?」
    「えぇ…それおチビちゃんが言う…?」
    最初に強引にキスしてきたのはおチビちゃんの方なのに。
    「それに何もするなって言った!」
    「その約束まだ有効だったの?もう終わってるかと思った」
    「ふぁっく!まだ有効だ!!」
    俺は完全におチビちゃんを損ねてしまったようでおチビちゃんはそっぽ向いてしまった。俺に背を向けていかにも怒ってますよという雰囲気を醸し出している。その姿はまさしく子供のようだ。
    (ふふっ、大人になったんじゃないの?)
    大人になったと言っていたのにまだまだ精神年齢が子供な所が可笑しくて、でもその矛盾がおチビちゃんらしい。いつまでもそっぽ向いてるおチビちゃんに腕を回してそっと抱きしめる。
    「ごめんね?機嫌直してよ。」
    「……」
    「せっかくおチビちゃんの誕生日なのに、おチビちゃんの顔が見れないの寂しいな」
    「……」
    よし、あとちょっと。
    「おチビちゃん、大人になったんでしょ?大人ならこれくらい許してくれると思うな」
    大人、という言葉を聞いておチビちゃんはピクっと体を微かに揺らして反応する。我ながらよくわからない理論だと思うけど今のおチビちゃんには有効だろう。実際おチビちゃんはゆっくりと後ろを振り向いて俺を見上げてくる。
    「…しょうがねぇな。俺は大人だから許してやる」
    「うん、ありがとうおチビちゃん」
    仲直りの印としてチュッとおでこに軽いキスを送る。
    「ん…」
    もの足りなかったのか今度はおチビちゃんの方から顔を近づけて俺にキスをした。ディープキスじゃない、触れるだけの軽いキス。
    (おチビちゃんは大人びたキスよりも、普通のキスが似合うと思うな)
    そんな本音を言ってしまえばまた拗ねられる言わないけど。
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