散兵様の憂い塵歌壺内のベッドの上。
体調を崩したスカラマシュとの邂逅から一週間が経過した。稲妻に戻ってきた私は、雷電将軍と一悶着あったり抵抗軍と交流したりとなかなかに濃厚な日常を送っている。
(早く空に逢いたいなぁ……)
稲妻で出会った仲間たちのお陰で孤独は感じずに済んでいるが、心のどこかに寂しさがあるのは否定できない。期待とは裏腹に兄の手掛かりを掴めず焦る気持ちもあってちっとも落ち着かなかった。
ころんと寝返りをうち、悶々と考える。
(これ以上、何事もなければいいんだけど……)
ぼーっと天井を見つめ、無駄に時間が過ぎていく。
眠気に襲われたところで頬をベチッと叩き起き上がった。
(だめだ、何かしよう)
こうしている間にも空がもっと遠くへ行ってしまう気がする。なんでもいいから行動しなければ。しかし、
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