どうしても母ちゃんに認められたかった。
友達との関係を絶たれようが、マフィティフ以外のポケモンを育てさせてもらえなかろうが、沸騰したばかりのお湯を背中に流してもらおうが、首に手を添えられてそのまま……。
でも、母ちゃんに認めてもらうことに比べたら、そんなことは全部全部どうでもいい。
「どうでもいいわけがないでしょ」
焼け爛れた痕がある背中。
その他にもいくつかの赤黒い傷たち。
首に至っては青紫色の手形がくっきりと浮かんでいて、彼にはそれを隠す気もないらしい。
「あのね、ペパー」
本当にどうでもよくて、母ちゃんが毎日毎日、オレの研究を手伝ってくれてるだからな!それも付きっきりで。オレなんかがやるよりも母ちゃんがやった方が良さそうだけれど、それでもオレを頼りにしてくれている事が嬉しくてたまらないんだ。
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