「夜はこれからじゃねぇか!」
「そうだけど!ちょっと待っ」
司の制止を無視してポテチの大袋を開け、わざわざパーティ開きにする。ゲームの合間にスナック菓子を食べたくなるのは仕方ない。
「千空……うん、君はそんなに食べないよね?」
「朝まで時間あんだから、そのうち食い終わるだろ。」
早速パリッと口に運び、コントローラーを握って難しい顔でこちらを見る司の口元にも差し出してやる。
「ん」
「……はぁ」
溜め息で許容した司がパカッと口を開けた。摘んだポテチが口に収まって、
「ってぇ!」
結構な勢いの歯が人差し指をカプッと食む。
「ぉい!ちょっ」
慌てて引き抜けば、舌がポテチだけ攫った。モグモグと咀嚼して、真顔でシレッと一言。
「ごめん、目測を誤った」
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