幼いころの記憶1コーカサスオオカブト城にてギラ様がいないとメイドが言っていた。
今日はカメリアが来ていたと聞いていたラクレスはいそうである場所へと向かう。いなくなって一時間ほどらしい。
「居た」
クローゼットを開ければ、目を開けて横になっているカメリアと引っ付いて眠っているギラがいた。
「ラクレス様」
「ギラを探していた」
「すみません」
カメリアが謝っている。ラクレスはその理由を知っていた。
「家が大変なのだろう。カメリアがここに来たということは避難だ」
「お城を避難所にするのはどうかとなりますが」
「家にいるのは嫌じゃないのか」
「嫌です」
シュゴッダム王家に代々仕えている貴族の家、それがカメリアの実家だ。
初代から仕えているが、度重なる近親婚により、健康的に生まれたのはカメリアだけだった。
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