果たして、無自覚なのはどちらなのか。「……よし、15分休憩にしよう!各自ちゃんと水分補給するようにっ!」
「はーい……」
「はーい!」
「わかったよ。それじゃああれの調整でも……」
「だから休憩!だからな!?」
はあ、とため息をつきながら、首元を伝う汗を拭う。
今年は残暑が厳しいようで、暑い晴れ間がずっと続いている。
だからこうして、こまめな休憩を挟み、水分補給をしてもらっている、という訳だ。
「……あ!飲み物なくなっちゃった!司くん、買ってくるね!」
「あ、わたしも行く。もうなくなりそうだし」
「お、そうか。……ふむ。」
それを聞いて、思案する。
ワンダーステージは森に囲まれていることも相まって、一番近い自販機でも5分。
従業員用の自販機ともなると、更に距離がある。
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