キミに届け! ああ、自分の鼓動がうるさい。こんなに大きな音じゃ、あいつにまで聞こえちまう。
落ち着け、俺。声が震えたりしたら格好悪いぞ。
ゆっくり深呼吸して。ちゃんと言うんだ。今日こそ、伝えるんだ。
「祭莉!」
ずっとずっと大切にしてきた、この想いを。
「好きだ!」
◇
ずっと待っていた、でも、くれるはずもないと思っていた言葉。
ああ、夢ならばどうかこのまま一生醒めないで!
「私も」
人は嬉しくても涙を流すって、本当だったんだね。
あなたの驚いた顔がぼやけて見えるよ。
「私も、陽が好きだよ」
……上手く、笑えたかな?