告白の結末は?「なあ、千桜ちゃん」
「なあに、新っち?」
いつから、この想いは俺の中にあったんだろう。
気がついたのは、つい最近だけれど。
自覚したとたん、どんどん溢れてきて。
もう、俺の手には負えないくらい大きくなってしまって。
「俺が……千桜ちゃんのこと好きだって言ったら、どうする?」
だからもう、吐き出してしまおう。
吐き出して、吐き出して。
全部、俺の中から追い出してしまおう。
「付き合ってほしいって……恋人になってほしいって言ったら、どうする?」
冗談でしょう? って、きみがいつもの明るい笑顔で笑い飛ばしてくれたなら。
きっと、これからもずっと、俺たちは今と変わらない関係でいられるはずだから。
それなのに……なんで。
「千桜、ちゃん……?」
俺の目の前にいるきみは、顔だけじゃなく、耳や首筋まで真っ赤にして。
こぼれ落ちるんじゃないかと心配になるほどに、大きく目を見開いて。
「あ、あのっ!」
そうかと思えば、まるで自分が告白をするかのように真剣な表情になって。
「ふっ、不束者ですが! よろしくお願いします!」
◇
「――という感じで、振られるつもりで告白したら、まさかのオッケーしてもらえました」
「えへへ、オッケーしちゃいました~」
「「ええ……」」
※新千桜から交際に至った経緯を聞いた葵若の図。