オフィスナデシコの共同生活が楽しすぎて寂しくなってるモクマとチェズレイの出立を明日に控えた日、オフィス・ナデシコのリビングで宴会を始めて随分経つ。
洗面所から戻ったモクマが濡れた手を裾で拭きつつソファーの端の席、ルークの左隣へと座ったところで、ルークがずい、と顔を近づけて来た。
「モクマさんはぁ、なんでモテないんですか」
「もうっ、ひどいわルーク!なんてこというの!」
向かいの席でハンバーグにフォークを刺したアーロンがブフッと大きく吹き出したのも気にせずルークは続ける。ちなみにチェズレイは今後の予定関連で用事があるとかで不在だ。帰宅予定時間はもうすぐだが、夕食にはちと遅いか。
「だって、モクマさんはニンジャジャンです。超忍ですよ!」
「あー、…残念なことに世のお姉さま方はニンジャジャンでは釣れんのよ。」
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