漂流譚 6湿地と言われるだけあり、あちこちに池のような大きな水溜まりがあった。オイラ達はそれを踏み締め靴や草鞋を湿らせながら進む。
「フカッ!」
「「!!」」
やがて先頭を走っていたフカマルが立ち止まった。
「ぜーっ、ぜーっ、着いた、げほっ、のかぃ?」
「フーカ!」
「カキツバタさん、大丈夫?凄いバテてますけど」
「オイラのこたぁいいから、そんなことより」
あんだけ動いたのにピンピンしてるショウは、息を切らすオイラを心配するが。
オイラの体力が無いことは今はいい。それよりフカマルが何故ここへ導いたかだ。
汗を拭って顔を上げ、フカマルが指差す方を見る。
「あ…………」
「アイツは」
そこには、傷だらけの状態でくたりと倒れるポケモンが居た。
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