表裏一体少し前に出来たブルーベリー学園に入学して、ブルベリーグのチャンピオンになった。
箱庭の中、仮初の頂点に立った自分、カキツバタはどうにも実感の無さというか釈然としなさを覚えながらも、とりあえずそれっぽくやっていて。
「まだ一年生なのに」「最速で駆け上がった」と変に持ち上げられて辟易していたある日、ブライアという先生と校長であるシアノ先生に呼び出され学園内にある研究室へ向かった。
「よく来てくれたね、カキツバタくん!」
「待ってたよー」
「…………どうも」
到着すると随分歓迎された。
研究一筋、興味優先といった形の人間である二人はあまり得意じゃない。この二人に招かれるなんてどうせロクなことではないのだ。
入学して間も無い身でありながらとうに思い知っていた為、とりあえず警戒しながら近づく。
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