ある晴れた日の午後男という生き物が好きなのだろうか。
だから私は、潔く抱かれる側にまわったのだろうか。
鈍い痛みを感じながら、横目にさっさと服を着直す彼を見る。
以前から、私はこんなだっただろうか。
今は自分のことすら、よくわからない。
”男らしさ”という言葉を口にするたび、苦い違和感が残る。
星の数ほど存在する男性を一元的に説明しようとすること自体が傲慢だが、そもそも前時代的な、実態のないものに対する信仰、その胡散臭さがまとわりついて離れない。不潔なものを手で払いたくなるような、そういう響きの言葉だと思う。
そんな言葉に、同時に、寄り添って欲しくなるような気がするのはなぜだろう。
ブラインドの隙間から陽の光がちらちらとさしこんできて、咄嗟に手のひらを瞼にあてる。
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