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    kurayoshi_9

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    kurayoshi_9

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    #hrakプラス #hrak夢 #あいるさん生誕祭 プレゼント夢小説3本目。👖と付き合ってる🦅の姉が👖とデートする話。

    はじめての…「朧、今日半日で帰ってくるって言ってたよな」
    「はい。会議に出て後は半休です」
    「何時に終わる?デートしよう」
    「…………でーと?」

     …という会話があったのが今朝。あの後あれよあれよという間に待ち合わせ場所が決まり、僕はこの会議の後、維さんとデートすることになっている。
     ……デート、維さんと、デート……デートらしいデートって、初めてでは…?休みの日はだいたい家のこととかしてたし…二人でどこか行ったりとか、買い物したりとか…初めてでは?
     僕は天を仰いだ。……ヤることヤってるのに、デートまだとか…なんて不健全なカップルなんだろう…自分で言ってて悲しくなるよ…。
    「鷹見、どうかした?」
    「いえ何も。…自分の不甲斐なさに涙が出そうなだけです」
     ようやく初デート…何しよう。ってかデートって何するの?何かしないといけないこととかあるの?こんなことならあいるちゃんに聞いておくべきだった…!!リサーチ不足だ。こんなことで維さんと初デートできるのか僕は…!!
    「クソ…公安職員として不甲斐なし…!!切腹モノだぞこれは…!!」
    「鷹見チャン、そんなに自分を追い込まなくても…」
    「いえ、これは完全に僕の落ち度です。時間はあったのに…!!情報さえあれば…!!」
    「君の情報収集は素晴らしいけど…キリがないよ」
    「いえ、情報を精査すれば必ず最適解が出ます…!というか出てくれないと困ります…!!出なかったら僕はどうやって維さんとのデートに臨めば…!!」
    「…………ん?デート?」
    「…鷹見、君は今何を考えていたのかな?」
    「?この後の維さんとのデートについてですが?」
    「会議中になーにを考えとるんだ柳のは」
    「その呼び方やめろ。ただのデートじゃない。初デートだぞ初デート。やり方全くわからないんだぞこっちは」
     上司含め、全員からため息をつかれた。
    「てっきり会議の内容かと思ったんだけど…」
    「会議の内容ですか?『今後入る新人をいかに即戦力に仕立て上げるか』ですよね。僕、正直言って訓練しかないと思いますよ?」
    「そ、それでも、即戦力には程遠いです…」
    「今の新人チャンがそうだもんねェ」
    「柳のが新人を育て切れなかったことに責任を感じてると思っとったんだが」
    「うちの新人は即戦力だからな。責任を感じるも何もない。というか各班で訓練内容バラバラにした方がいいんじゃないか?今マニュアル通りだろ。それじゃ育たないぞ?例えば…」
     ……デートのことは一旦置いておいて、とりあえず会議を終わらせないとな…。


    「デートって…やり方ないのか…」
     会議後、デートについていろいろ聞けたが…そうか二人で楽しめればそれでいいのか…。じゃあ何をしようかな…。
     思案しながら待ち合わせ場所へ向かった。近くまでくると、何やらざわざわとしている。事件でもあったのか?
     待ち合わせ場所に着くと、女性たちがある一点を見て、頬を赤らめている。目線の先を辿ると、人が立っていた。
     遠目でもわかる長身、綺麗な金髪を風に靡かせながら、銅像の土台に体を預け、腕を組んでいる男性がいた。女性たちは頬を赤らめ、ヒソヒソと何か言っている。
    「ね、あの人めちゃくちゃカッコよくない?」
    「だよね!マジでカッコいい…!一人かな?」
    「どうだろ…結構前からいるけど、誰もきてないよ?……いけるかな?」
    「いけるんじゃない!?声かけに行こうよ!!」
     ……この人たちに言いたい…!!『あのめちゃくちゃカッコいいイケメン、僕の彼氏なんですよ』って言いたい…!!めちゃくちゃ言いたい…!!
     僕は物陰に隠れて、維さんをまじまじと見る。…僕の彼氏、カッコいい…!!何であんなにカッコいいの…!?ああ…ずっと見ていられる…!美人は三日で飽きるとか何とか言うけど、維さんに飽きるとかぜっっっっっっっっっったいにありえない。ずーっと見てたい…好き…一生好き…一生推す……。あ、さっきの人たち、本当に維さんに話しかけに行ってる。
    「あの…お一人ですか?よかったら私達と…」
    「ん?ああ…済まないが、彼女を待っているので一緒には行かない」
    「えーでもずーっと待ってますよね?」
    「こんなに待たせるひどい彼女さんより、私達の方が良くないで「良くない。彼女しかあり得ない。…申し訳ないがあちらに行ってくれないか?」
     普段の『ベストジーニスト』とは思えない返し方…。今は『袴田維』として…ぼ、僕を待ってるからって思っていいのかな…。だとしたら……嬉しすぎる…!
    「そんなこと言わずに〜。一緒に遊びましょうよ〜」
     逆ナンした女性は懲りずに誘い、維さんに手を伸ばそうとした。……は?
    「失礼。ぼ、…私の彼氏に何かご用?」
     掴もうとしていた維さんの腕に手を回し、女性ににっこりと笑いかける。
    「朧。…仕事は終わったのか?」
    「ええ、終わりました。…ごめんなさい、もっと早く来たらよかったですね。退屈だったでしょう?」
    「いいや?君のことを考えていたら、あっという間だったよ。…朧、いい子に待ってたご褒美が欲しいな。くれないか?」
    「ふふ…もちろんです。さすが私の維さん…いい子でしたね♡」
     維さんを引き寄せて、その唇にキスをした。角度を変えて何度も、見せつけるようにキスをしていく。
     チラッと女性たちを見ると顔を真っ赤にして僕らを見ていた。
    「ん…♡……ああ、ごめんなさい。あなた方のこと忘れてました。………で、私の彼氏に何かご用ですか?」
    「な、何でもないです!!」
    「すいませんでした!!」
    「…あらら、逃げるように行かなくてもいいのに」
    「まぁ、ここまで見せつけられたら逃げたくもなるだろ」
    「…やりすぎましたかね」
     思わず苦笑いをこぼす。…まぁ、僕の維さんに気安く触ろうとしたんだし…やりすぎてもいいか。
    「一人称が『私』の朧も新鮮でいいな」
    「そうですか?じゃあたまーに『私』って言いましょうか?」
    「お願いするよ。…さて、どこに行く?」
    「…まずは、服を着替えたいので、買いに行っても?」
    「もちろん。じゃあ行こうか」
    「はーい」


    「んー…維さん、これどうです?」
    「袴風のフレアスカートか。プリーツとフレアのスカートにシースルー素材を重ねてあるから豪華に見えて可愛い。それに腰の細ベルトで君のスタイルの良さが際立っていい。最高だな。…朧がスカートを選ぶのは珍しいな」
    「袴田、だけに袴風のフレアスカート…なんて理由じゃダメ?」
    「ダメじゃない。買おう。それ絶対買おう。あとさっき袴風のパンツもあったよな。それも買おう」
    「僕、袴田じゃないんですけどねー」
    「いずれ袴田になるから問題ないな。あ、あのセットアップ絶対君に似合う」
     …さらっとプロポーズされたような気がするんだけど、どんな顔したらいいかな…。
    「朧、これ着てみてくれ。絶対似合う」
    「はーい。ちょっと待っててくださいねー」
     試着室に入って着替える。楽しいけど…これ何着目だろうか…。さすがに少し疲れてきたかも…。
     着替えていると外から維さんと店員さんの声がしてきた。
    「彼女さん、モデル体型だから何着てもお似合いですね〜」
    「そうだろう?それに可愛くて美人だから何をしても着こなす。コーディネートのしがいがあるよ」
    「ですね〜。こちらのミニスカートなんていかがですか?彼女さんの可愛さがより際立つと思いますよ〜?」
    「ふむ…ロングスカート派だが、このミニスカートは可愛いな…絶対朧に似合う」
     …維さん、似合うしか言ってませんよ。……まぁ、維さんなら僕がどんなダサい格好してても『似合う。可愛い』とか言いそうだけど…。
    「着ましたよー。どうですか?」
    「「最高」」
    「て、店員さんまで…」
    「つ、次!次こちらなんていかがですか!?」
    「それもいいな。見事なコーディネートだ。朧」
    「…もう気が済むまで着ますよ…」


    「着せ替え人形って大変なんだなぁ…」
    「いやぁ…いい買い物をしたな。あの店は品揃えもいいし店員のコーディネート力もある。また行こう」
    「しばらくは遠慮したいです…」
     試着した服?全部購入したよ…維さんが。僕はその中からオフショルダーの青色のワンピースを着ることにした。靴も服に合わせたミュールを新たに買って履いている。普段の僕を知ってる人が、今の僕を見たらなんて言うかな…。
    「…服装が可愛すぎて、似合ってるか不安になってきた」
    「朧はこの世の何よりも可愛いから大丈夫だ。自信を持ちなさい」
    「……ありがとう、ございます…///」
     真顔でさらっと恥ずかしいこと言いますよね、維さんって…。
    「…次、どこに行きます?」
    「ふむ…。………前に言っていた、指輪を買いに行ってもいいかな?」
    「言ってましたね。行きましょう、次は僕が選びます」
    「ああ、ぜひ選んでくれ。…君の分も買うんだから」
    「?僕も、ですか?」
    「当たり前だろう。こんや『ドカーン!!!!』
     維さんの声を遮り、爆発音が響いた。僕らは瞬時に音のした方を向く。すると何やら男が喚き散らかしていた。
    「どいつもこいつも……リア充しやがってぇぇぇぇ!!俺なんかなぁ!!家は火事になるわ、彼女には振られるわ、会社は倒産するわ…っ俺が何したって言うんだよぉぉぉ!!!!お前らも不幸にしてやる!!!!」
    「わぁ…可哀想な人…」
    「確かに可哀想だが……やっていることはいただけないな。…行ってくる」
    「僕も行きます。…二人ならすぐでしょ?」
    「本当は安全なところにいて欲しいが…君なら、大丈夫だと信じているからな。行こう。さっさと矯正してデートの続きだ」
    「はい、維さん」
     維さんは僕が絶対守りますよ!


    「休日なのに災難だったね、二人とも」
    「仕方ないさ。仕事だからな」
    「そうですねぇ。いつ何が起こるかわかりませんから」
     迅速な対応の結果、怪我人はゼロ、敵も無事に制圧した。彼は喚き散らしながら収容所に運ばれていった。
     僕らは塚内さんと談話しながら調書を取り、現場検証もする。これが意外と長いんだよねぇ…。
    「それにしても…今日の朧、可愛いね。デート?」
    「デートです。なので一刻も早く終わらせてください」
    「はいはい、もうちょっとで終わるから待っててね」
    「というか塚内。朧に色目を使うな。目玉をほじくるぞ」
    「そんなまっくろ◯ろすけみたいな仕打ち…」
    「可愛い子に可愛いって言うのは男としての礼儀じゃないか?」
     うわ…塚内さんタラシだ……絶対タラシだよこの人…。よく初恋泥棒とか言われません?大丈夫?
    「…貴様、まさか」
    「朧は狙ってないよ。君を相手取るなんて無謀にも程がある」
    「…僕『は』ってことは、誰か別の人を狙ってます?」
    「お前がか…?明日は雪でも降るのか…?」
    「あはは……内緒」
     ええ…気になるなぁ。
    「はい、おしまい。手間取らせて悪かったね」
    「気にするな」
    「大丈夫です。…じゃあ僕らはこれで」
    「じゃあね。デート楽しんで」

    「…うわ、維さん。もう19時ですよ」
    「外が明るいから気が付かなかった。予定が狂ったな。…指輪を見れなかった…」
     ちょっと落ち込んでいる維さんの頭を撫でて慰める。…可愛いなぁ。
    「またデートした時に見ましょ?…それより、お腹空きました」
    「そうだな…外食でもいいが……家で朧とイチャイチャしながらゆっくり食事をしたいな」
    「…んふふ、僕も同じこと思ってました。帰りましょうか」
    「ああ、帰ろう。……あーんして食べさせてくれるか?」
    「もちろんですよ。…僕にもしてくださいね?」
     初デートは途中で邪魔が入っちゃったけど…維さんと一緒だからすっごく楽しかった…!
     次はどこでデートしましょうね…?楽しみです!!
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