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    陽炎@ポイピク

    ジョジョ5部プロペシメインです。パソコンもペンタブもないので携帯撮り&アナログ絵しかうpしません。
    🍞🚄🍊🍋の沼にも浸り中
    時々®️®️®️🔥🌊

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    POIPOI 476

    陽炎@ポイピク

    TRAININGエスプレッソの代わりにキスを兄貴の朝は早い。鳥の囀りや目覚まし時計がけたたましく鳴るのが聞こえてくる前に起き上がる。
    プロシュート兄貴曰く暗殺者たる者呼び出しを受けたらすぐに目を覚まさなきゃいけねぇらしい。
    オレはというと寝ぼけ眼のまま瞼を擦り大欠伸をしながらようやくベッドから抜け出した。
    兄貴のスーツに似た黒地にヘリンボーン柄のカーテンを開けると、窓の外には朝を告げる太陽が空を不思議な色に染め上げていた。
    「ボンジョルノペッシ、まだ眠そうだな」
    寝起きのオレのプロシュート兄貴がくしゃくしゃと崩れた髪を乱す。
    「兄貴が起きるのが早過ぎるんですよぉ」
    アパルトメントのドアにあるポストへと投函された新聞を手に取る。リビングへと戻ってきたオレに、兄貴は苦笑しながらホットタオルを投げてきた。
    「取り敢えず顔拭け。いつまでも気の抜けた面してるんじゃねぇぞ」
    上半身裸の兄貴はそのままシャツに袖を通した。
    そんな姿すら格好良くて様になるもんだからオレはタオルで顔を隠した。多分今見惚れた表情になっちまってるんだろう。
    「ほら、ペッシ。タオル寄越せ」
    どぎまぎしてるオレと違って兄貴はいつも通りで。
    「おっ、おう……」
    オレが兄貴へ 1202

    陽炎@ポイピク

    TRAINING漫画家だって恋がしたい!人間必ずしもスランプに陥る事がある。
    「どうしよう、オレ、どうすれば……?」
    何も描かれて無い真っ白な原稿用紙を前にオレは頭を抱えていた。
    漫画のネタすら何も浮かぶ行き詰まったオレはアイディア帳を見返した。連載中の『ザ・グレイトフル・デッド』は老化能力を持った暗殺者が主人公のダークヒーローもの。
    けれど、毎回同じようなパターンの展開では読者を飽きさせてしまう。勿論警察に追われる物語だって描いた。
    そん時は主人公が自分自身を老化させる事でピンチを逃れるストーリーにしたけれど、そうそう幾度も使う訳にはいかねぇ。オレは四畳半の部屋で机に突っ伏すしかなかった。
    「おいペッシ」
    急に後ろから聞き慣れた声がしてビビる。
    「うぎゃあ!?あっ、兄貴!?驚かさねぇで下さいよッ!」
    プロシュート兄貴は悪びれた様子もなく答えた。
    「あ?オレはお前を心配して来たってのにインターホン鳴らしても反応ねぇから勝手に上がったんだぞ」
    ったく、プロシュート兄貴ったらよ~。そういう所あるよなー。
    プロシュート兄貴はオレの担当編集者だ。
    コワモテだけどモデルみてぇな人でかつて漫画家を目指してたらしい。デビューしたばかり 2334

    陽炎@ポイピク

    DONE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    『大丈夫』
    敵対組織への潜入任務。情報を入手するだけの仕事で、ペッシのビーチ・ボーイの本領発揮の場所になる筈だった。
    「追え!スタンド使いだ!」
    ところが連中の中にスタンド使いがいやがった。パッショーネから金で引き抜かれたクズ野郎なんだろう。向こうの雇われスタンド使いなんざ想定外で、能力を把握しねぇまままともに戦うのはまずい。
    「逃げんぞペッシ!!」
    パニックになりそうな程気が動転してるペッシを先導させる。背後から聞こえる銃弾にオレは肩口を撃たれた。
    「兄貴ッ!?」
    「いいから行くぞ!もしもの時のために保険掛けといただろうがッ!」
    痛みに耐えてペッシに激を飛ばす。
    ペッシはオレの言葉に落ち着きを取り戻し記憶を頼りにある場所へ向かった。
    「イルーゾォ!」
    鏡の前でペッシが叫ぶ。鏡の中からぬっと腕が伸びてそのまま中へ引きずり込まれた。
    「ざまぁねぇな、プロシュート。ペッシに銃弾が当たらないようにしたのはいいが、おめぇそんなんじゃ命が幾つあっても足りねぇぜ」
    オレの肩口に開けられた風穴にイルーゾォは呆れた声を上げてペッシがはっと我に返った。
    「兄貴ッ!大丈夫ですか!」
    鮮血でスーツは台無しだ。けどオレは 840

    陽炎@ポイピク

    TRAINING『漫画家だって恋がしたい!』
    不定期連載編集者兄貴×漫画家ペッシ
    何でも許せる人だけ読んで下さい……
    「そら、タイ曲がってんぞ」
    小さな姿見の前でオレの背後から輝を回し蝶ネクタイを直す兄貴に本当に世話好きだなぁと内心呟く。
    編集者ってもっお面倒な性格だという先入観もあったけれど兄貴はオレへ弟のように接してくる。
    「兄貴ィ、やっぱり変だよぉ。オレにはちゃんとした格好ニ似合わねぇよぉ」
    「ペッシペッシペッシペッシよぉ~。これからオメーは新人賞の授賞式に行く。ダセェ服着ていく訳にはいかねぇだろ?」
    そんな事言われてもオレは未だに実感が湧かねぇ。
    オレが描き上げた新作漫画はあれよという間に連載が決まり新人賞を獲得しちまったんだ。
    「オレ、未だに夢見てるような気分だ」
    「ハン、新人賞なんてまだまだ栄光への第一歩だぜペッシ。オレ達は更に上を目指さなきゃならねぇ」
    ぽんと両肩へ手を置かれてオレは改めて身が引き締まる。
    兄貴は不思議だ。言葉だけで自分に自信のねぇ気弱なオレを鼓舞してくれるんだから。
    受賞パーティーはとあるホテルの会場だった。四畳半のボロアパートとは違って煌びやかな世界。
    オレはそんな空間に来てしまい場違い感でくらくらしそうだった。
    「おいおい、こんな所でぶっ倒れるなよ」
    さり気なく支 1840

    陽炎@ポイピク

    TIRED初めて兄貴の部屋に泊まりに行くペッシの話暗殺チームに入って、アジトで仮住まいをする事になったペッシ。
    アジトでの暮らしは薄暗いのを除けばそれなりだった。だが、その生活も長くは続かなかった。
    「すまんペッシ。補修しようにも賃貸を払うので手一杯でな」
    ペッシの部屋の天井から染みが広がり床へ向かって水滴が落ちていった。
    不甲斐なさそうにしているリゾットにペッシは慌てて返した。
    「いっ、いえ!元はとは言えオレがアジトに居候させて貰ってるようなモンですし!」
    ホルマジオはホテルを転々としており、イルーゾォには鏡の世界という寝床がある。ギアッチョとメローネはソルベとジェラートと共にシェアハウスしており、ペッシはリゾットの計らいでアジトの物置をわざわざ空き部屋にして貰ったのだ。
    「しかしこんな老朽化の酷い部屋で過ごしたくはないだろう?」
    ペッシは答えに窮してリゾットと天井を交互に見遣った。
    「それなら暫くオレの所に泊まればいいだろ」
    いつの間にそこにいたのか、入口に凭れかかったプロシュートが声を上げた。
    「えっ!?兄貴の所にですかい!?」
    「嫌なのかよ」
    あからさまに不機嫌そうに眉間の皺を深くするプロシュートにリゾットは溜息を吐いた。
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    陽炎@ポイピク

    BLANK編集者兄貴×漫画家ペッシ
    そららさんからネタだけお借りしました
    この場でお礼を申し上げます
    オレはペッシ。最近デビューしたばかりの新人漫画家だ(ペッシというのはペンネームだけど)。オレは今白紙のままの原稿用紙を前に頭を抱えて唸っていた。
    そういう時に限ってインターホンが鳴る。
    ピンポーン。……ほら、やっぱり。
    渋々四畳半の部屋から玄関へと向かって扉を開けると見目麗しい男が立っていた。
    「よう、進捗具合を見に来たぜ」
    このモデルのような出で立ちの人はオレの担当編集者だ。
    「タイミング悪過ぎやしませんか?兄貴」
    兄貴と呼べと言われてるからそう呼んでるけど本名は聞いた事がない。兄貴は悪びれもせずずかずかと机へ近付くと原稿用紙を覗き込んだ。
    「ハン、まだ下書きすらしてねぇのか?」
    一瞬眉を寄せながらも次の瞬間には吹き出した兄貴にオレはぽかんとした。
    編集者ってもっと怖い存在だと思っていた。
    幼い頃から漫画を読むのが好きでいつしか漫画を描きたいと漫画家を目指してきたオレ。
    でも漫画家のエピソードは大抵編集者との確執とかそういうのばっかりで、漫画家デビューしたら編集者にドヤされながらネームを進めたりするんだろうなと考えていた。
    だから初めて兄貴と会った時もオレはビビってオドオドした態度で 1399