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    陽炎@ポイピク

    ジョジョ5部プロペシメインです。パソコンもペンタブもないので携帯撮り&アナログ絵しかうpしません。
    🍞🚄🍊🍋の沼にも浸り中
    時々®️®️®️🔥🌊

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    POIPOI 476

    陽炎@ポイピク

    PROGRESS #プロペシ没後二十年
    『ふたりの地獄巡り』
    カップリングというよりコンビ感強め
    ねぇ、兄貴。
    オレが暗殺チームにやって来たのも4月1日だったっけ。
    オレ、すげぇオドオドしてたよな。
    これからギャングとしてやって行けるか不安で、教育係になった兄貴の前でも怯えてたっけ。
    「お前が覚えるべきなのは殺し方じゃねぇ。ギャングとしての立ち振る舞いだ」
    そう言い放つ兄貴の歩幅は大きくてオレは小走りで着いて行くだけでもやっとだった。
    兄貴は叱るべき時は滅茶苦茶怒るし殴る蹴るもしてきたけれど、オレを絶対に見限ったり見捨てたりせず必ずフォローもしてくれた。
    任務ではスタンド能力だけに頼りきらずに戦う兄貴の姿は、本当に格好良くてオレの憧れで尊敬だった。いつか兄貴のようになりてぇって気持ちで一緒に仕事していた。
    でもやっぱりオレは肝心な所でビビっちまって兄貴に迷惑を掛けてばっかりで。
    「オレ、やっぱりギャングなんて向いてねぇよ。兄貴の足を引っ張ってばっかりだしチームの皆だってきっとオレの事をお荷物だって思ってる」
    悩んでる事があるなら全部話せと兄貴に迫られた時、オレは泣きながらそんな弱気な事を口走っちまったよな。
    兄貴は長い溜息と共にオレの頭をデコピンしたっけ。
    「本当にお前が使えねぇ奴 1114

    陽炎@ポイピク

    MOURNINGアバ誕なのでひっそりと
    需要も供給もなさそうな同僚×アバ
    「アバッキオ、どうして私を避けるんだ」
    終点の停留所。ナランチャという彼の仲間をそこで待つ事になったのはいいが、アバッキオは何故か私への態度が余所余所しい。
    「あんたは俺を許していないだろ」
    「許す?」
    アバッキオの長い黒コートが風に揺れた。
    「…あんたは…俺を庇う必要なんてなかったんだ。あの時撃たれるべきだったのは俺だった」
    夜明け前のような虹彩に影が落ちる。
    「俺はあの男から賄賂を受け取っていた。だから銃を向けた時も躊躇って引き金を引けなかったんだ……。立派な警察官に憧れていた筈なのによ。そう――あんたのような」
    懺悔室で聞くような独白の声は僅かに震えていた。
    「俺はあんたが死んだ後、警察官を辞めてギャングに堕ちた最低な野郎だ」
    アバッキオはそう言って自身のスタンド能力であるムーディ・ブルースで彼の姿へと変えた。死後の世界というは便利なもので私にもスタンドというものが見える。
    「あんたが命を犠牲にしてまで守った俺はあの時既に正義の心なんざとうに喪っていたんだよ」
    睫毛を伏せて必死に耐えるアバッキオの瞼に手を伸ばした。
    「レオーネ」
    「……ッ、」
    眦を親指で拭い軽く口付けを落とす。
    863

    陽炎@ポイピク

    DONE #アヴドゥル生誕祭おひつじ座
    『ガニュメートは天で輝く』
    承太郎とアヴドゥルさんのお話です
    CP未満のつもりで書きました
    秋の闇夜に鈴虫の音が静かに響く。
    暗がりの中で葉掠音が時折外から聞こえてくる。
    俺は旅立つ前の高潮感で中々寝付けず夜風に当たる事にした。お袋の傍で細い掌を握ったまま眠るジジイの落ち掛けたブランケットを掛け直して布団から抜け出す。
    暫く床を鳴らさねぇように廊下を歩いて行くと縁側に腰掛けたまま佇む人影があり俺はふと足を止めた。
    「アヴドゥル」
    名を呼ぶと金木犀の香りと共に占い師の男は振り返る。
    「む……?承太郎か」
    そいつ――アヴドゥルは、ジジィから借りたのか親父の着流しに袖を通していた。
    髪を解いて艶やかな長い黒髪をゆるやかに後ろで纏めたアヴドゥルは不思議と馴染んでいた。
    遠い異国からやって来たこの男は俺をわざわざ塀の中から出した。さしずめ檻の中から獅子を出す猛獣使いのような男だ。
    全てを焼き尽くすような焔を操るこの男によって、俺はまたこの家へと戻って来た。
    だが帰ってすぐお袋が倒れた。DIOの仕業と突き止めた俺は、エジプトへ旅立つ事となった。
    この男にとっては、巡礼のようなものだろう。
    「……明日には出発だ」
    「分かっている。今の内に星を眺めておこうと思ったのだ」
    「星――?」
    アヴド 2615

    陽炎@ポイピク

    CAN’T MAKEジョナサンとスピードワゴンの盟友コンビの話ですが2人は付き合ってません
    ファントムブラッド未履修の為色々設定曖昧です
    ロンドンの空は霧がかり今日も灰色に染まってやがる。
    産業革命真っ只中の街は工場からの煙が充満していて、道行く馬車は雨が降る前に目的地へたどり着こうと先を急いでいた。
    俺はというとジョースターさんの買い出しに付き合っている。
    わざわざこんな天気の悪い日に行く事ねぇのにとも思ったがジョースターさんの事だから考えがあっての事だろう。
    こうやってジョースターさんに付き合う俺もとんだお節介焼きだ。
    それにしても、だ。
    ジョースターさんが居るのは父の代から世話になっている店らしく何やら店主と長い事話し込んでいる。
    いや、そんな事はどうだっていいぜ。
    「ジョジョ、エリナさんとは上手くやってるのかい?」
    親しい者だからこそ呼べる愛称に壁の花になっていた俺の胸はずきりと傷んだ。
    「待たせたねスピードワゴン。帰ろうか」
    「ジョースターさん、荷物なら持ちますぜッ!」
    ひったくるようにジョースターさんから買い物袋を奪い取る。危なかった。帽子に隠れてなきゃあジョースターさんに嫉妬していた事に気付かれちまう所だったぜ!
    「スピードワゴン、今日は付き合わせて悪かったよ」
    「俺ぁ別に怒ってる訳じゃねぇ」
    ジョースター 2145

    陽炎@ポイピク

    DONE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    お題『キセキ』
    月祈(きせき)は神仏に祈る事
    街中で鮮やかな色の糸を見た。
    糸を辿ろうと其れに触れた途端消えた。
    男は直感した。あの糸はスタンド能力だと。
    男は何日間もあの糸が再び現れるのを待った。
    どうして組織の把握していないスタンド使いが居る?
    パッショーネに所属していないスタンド使いが居るとするならば、ポルポの試験で矢に刺される事の無かった天性のスタンド能力者という事になる。
    きらりと光る針先が通りの遠くの方へ進んでいくのを目撃した男は糸の紡ぐ軌跡を追うように辿った。
    その釣り針は観光客の懐へと潜り込むとあっという間に財布だけを掠め取った。男は釣り上げられた財布と並走した。
    正確には糸を引いている主の元へ辿り着く為に。
    「あっ……」
    釣竿を手にしている少年はボロボロの布切れを身に纏い身体中が痣だらけであった。
    弾かれたように逃げようとしたものだから男は咄嗟に釣り糸を掴んだ。掌の中に食い込む針の痛みに構わず男は唇を開いた。
    「――お前、家族は」
    少年は怯えたように頭を横に振った。声が出ないのか、それとも出せないのか。それでもスタンド能力を解除しようとはしない。男はぞくりとした。腕を這い上がっていく釣り針と糸の感覚。この少年はオ 1665

    陽炎@ポイピク

    TRAININGリゾイル初挑戦アジトの備品の買い出しの帰り道。
    イタリアの街並みをひときわ背の高い大男が石畳を歩いていた。すれ違う人々は振り返りこそするものの人を寄せ付けない黒目の大きな男に声を掛けられずに好奇の目を向けるだけだった。
    そんな中男は聞き慣れた声で呼び止められた。
    「リーダー!」
    彼の事をそんな呼び方をするのは仲間の内で只ひとりしかいない。
    「イルーゾォ」
    任務の帰りなのだろうか、イルーゾォは機嫌が良さそうだった。
    「そんな大荷物抱えて大丈夫なのか?」
    「平気だ。お前は俺を箸も持てない少女に見えるのか?」
    男ーーリゾットが皮肉を返すとイルーゾォは慌てて頭を横に振った。
    「そんなんじゃねぇって!アジトにそれを持って帰るならもっといい方法があるだろ?」
    ぐいぐいと路地裏へ連れ込まれたリゾットは不自然に置かれた鏡を見て全てを察した。
    「マン・イン・ザ・ミラー!リーダーの荷物をアジトへ持ち帰る事を許可しろ!」
    鏡の中からイルーゾォのスタンドが腕だけ伸ばしリゾットの荷物を持ち去ってしまった。
    「イルーゾォ、お前な……。いつもこんな事をしてるのか?」
    確かに彼のスタンドは便利だ。鏡を媒体にしてこうして物質を別の場 1165

    陽炎@ポイピク

    CAN’T MAKE #プロペシ版ワンドロ・ワンライ
    『ご都合スタンド攻撃』
    兄貴がペッシと同じ年齢になる話
    左右曖昧表現あるのでご注意下さい
    「ペッシ、ペッシ!」
    誰かの声が聞こえる。知ってるようで知らない声。
    アジトでうたた寝していたオレはうっすらと瞼を開けた。
    「よぉペッシ。お目覚めか?」
    ぼんやりとした意識のままのオレの前には金髪蒼眼の青年が立っていた。
    「……夢?」
    だってそうだろ。皆が仕事で出払ってる間留守をしていたのはオレだけだ。
    「おいペッシ!起きろ!眠そうにしてるんじゃねぇ!」
    肩を前後に揺すられオレの意識は否応なしに覚醒させられる。
    「えっ!?だっ、誰だ!?」
    背丈はオレより少し上だろうか。着ている服は袖が余ってぶかぶかだ。年齢に似合わず高級そうなヘリンボーン柄の仕立てのいいスーツ。
    ーーまさか。
    「まだ分かんねぇのか!マンモーニのペッシ!」
    顎に人差し指を突き付けてくるこの癖は。
    「あ、兄貴かい?あんた兄貴かい?」
    「ペッシペッシペッシペッシよぉ~。咄嗟にビーチ・ボーイを構えるのはいい度胸だが、オレに攻撃しようなんざ10年早いぜ」
    いつものように額に額をくっつけてくる兄貴だったけれど、オレはただ兄貴の若い姿に混乱してばかりだった。
    「もしかしてスタンド攻撃受けたんですかい!?」
    パッショーネはスタンド使 2362

    陽炎@ポイピク

    MOURNINGメローネがペッシを甘やかす話
    メロペシ風味のプロペシです
    「プロシュートがペッシを甘やかしたくなる気持ち、俺にも分かるぜ……ペッシは可愛いもんな」
    オレは今、メローネに片手で頭を撫でられている。パソコン型のスタンドのキーボードを打ちながらだから、メローネは結構器用なんじゃねぇかな。
    「可愛いってそれ褒めてねぇよぉ」
    オレはと言えば標的の血液をビーチ・ボーイで採取してる最中だ。任務中なのに呑気な事を口にするメローネにオレは本当にマイペースな人だなと内心呟いた。
    暗殺チームの中でもメローネは特に何を考えてるのか良く分からない。ギアッチョもメローネと知り合ったばかりの頃はそう感じたって言ってたっけ。
    「褒めてるぜ?喩えばペッシのそのスタンド。シンプルで凄くイイ。群像型や遠隔操作型とは違う」
    その時背後から低い声がした。
    「おい。そいつをあまり甘やかすな」
    思わず身を竦めたまま振り返るとプロシュート兄貴が佇んでいた。
    「やれやれプロシュートは手厳しいな。アンタの代わりにペッシを甘やかしてやろうとしていただけなのに」
    メローネはオレのビーチ・ボーイの針先に着いた血液をアンプルへ保管しながら肩を竦めた。
    「ハン、甘やかしたら付け上がるだけだぜペッシは。い 609