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    Dochi_Kochi28

    @Dochi_Kochi28
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    Dochi_Kochi28

    TRAINING亜門さんとアキラさんの雨の話。買い物を済ませて、建物から出ようとした時、背の高い見慣れた顔が二人分の傘を持ってこちらに手を振っていた。
    なるほど、自動ドアの向こうは灰色の雲と雨模様。
    うかつだった。天気予報をあてにして折り畳み傘すら忘れていた自分に今更ながら気が付いた。柄にもなく、口をとがらせて差し出された傘を受け取る。

    やれやれ。雨は、きらいだ。
    父が死んだときも雨の中だった。そして3年前のあの時も雨だった。
    どうしても、3年前のあの日を思い出してしまう。
    もっとも、3年前にずっとあえなくなってしまった、と思って泣いていたら、戻ってきたのだけれども。

    持ってきてくれた傘をさしながら、上を見上げる。この状況に始めは違和感を覚えたものだが、今ではすっかり慣れてしまった。
    「用意がいいな。天気予報では降らないと言っていたのだが。」
    「空気のにおいが重い感じがして、な。それで迎えに来た。洗濯物は取りこんでおいたぞ。」
    「匂い、か。違うものなのか」
    「なんとなく、な。感覚が鋭くなったせいかもしれないが。」

    そういわれると、そうだ。三年前と今と、で違うこと。それは彼が半分喰種であること。彼の感覚は喰種としての感覚にな 892

    Dochi_Kochi28

    DOODLE「あの人の旅路を追いかけて」
    星唄のあと。ある旅人が砂漠を訪れる話。
    旅人が誰なのかはご想像に任せます。
    「ある旅人の話」


    後、5、4、3、2、1。

    「やった…。」

    着いた、と同時に今まで体を支えていた力は抜けて、杖がわりにしていた槍にもたれかかるようにその場にすわりこんでしまった。

    砂漠の中のオアシス、と言う場所だ、と「あの人」がくれた書物に書いてあった、と思う。

    眼前に広がる澄んだ水はつよい日差しを受けてまるで宝石みたいだ。

    背負い袋から水筒を取り出し、中身を、自分でも信じられない勢いで喉に流し込む。
    それだけで体中が息を吹き返すみたいに感じられた。
    息を吹き返した頭を持ち上げて、もう一度目の前のきらきら光る泉を見つめる。

    「あの写真の通り、これは美しい…。」

    「おねーさん、おねーさん、大丈夫クポ?さっきからため息ばっかりクポ。」
    声のする方を向くと、白い熊、いや、ブタ?とも似つかない生き物がいた。

    [newpage]

    「クポ?モグたちをみるのは初めてクポ?」
    やけにクポクポしゃべる白くてふわふわしたもの。確か、

    「これが、あの、モーグリ?」

    ガシッ。
    あぁ、あの、ぬいぐるみそのものだ!あの人が送ってくれたそのままの形だ!

    「クポクポ!おねーさん、はなすクポ 944

    Dochi_Kochi28

    DOODLEアトルガンの秘宝のネタバレ並びに「特定のシーンのIF展開」が含まれています。
    パラレル作品が苦手な方は閲覧にご注意くださいますようよろしくお願いします
    「隻眼の獅子」  

    「あいたたた。」

    急ごしらえの右腕の「代わり」が悲鳴をあげる。なじむまでに半年はかかる、と言われた。それでも最近やっと動かせるようになった。

    右側が真っ黒の視界には、随分慣れた。代わりに自分の「普通ではない」聴覚に救われた気もする。右目の代わりに右耳が「目」になってくれている、とでもいうのだろうか。おかげでこの大通りを人にぶつかることなく、今、歩けている。

    馴染みの茶屋で、いつも通りにチャイを二杯。最近開発された試作品の保温容器に入れて貰う。それから、いつものイルミクヘルバスも注文した。今日はいつもと違って、持ち帰りだけれども。


    「よう、若いの。いつものお嬢ちゃんはどうした?」
    「今日はちょっと。仕事が忙しくて。」

    チャイの入った保温容器と、イルミクヘルバスの入った包みを提げて、元来た道を戻る。
    帰ったら、また整備を頼まないといけないな。
    整備中、また物珍しさにやって来ないと良いけれど。

    「オートマトンをみてるから、平気だもの!」
    出来上がったばかりのこの義手を、綺麗な宝石みたいな目をかがやかせて、あちこちみられたのは、その、控えめに言って心臓に悪か 2591