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    鬼I滅IのI刃の二次創作
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    出汁晶

    MAIKINGとうらぶ×鬼滅「───お目覚めですか」
    凛とした声に、目を開けた悲鳴嶼はぼんやりと頷いた。笑う気配がして、ゆっくりと身体を起こす。声が慌てて近付いてきた。
    「まだ寝ていてください、半日目覚めなかったんですから・・・!」
    半日目覚めなかった?悲鳴嶼は痛む頭を抑えて記憶を辿った。しかし眠る前の記憶は曖昧だ。
    「お、起きたか」
    「薬研兄さん」
    「主が会いたいって言ってるんだが、呼んでも大丈夫か」
    自分への問いかけに、悲鳴嶼は誰かは知らぬが主と呼ばれる人間であるなら自分が行くのが筋だろうと立ち上がる。
    「出向こう。案内を頼めるか」
    「いや、主は無理はさせるなと・・・」
    「平気だ。動ける」
    子供の戸惑う気配を感じつつも、悲鳴嶼は譲らなかった。これ以上無様な姿を見せる訳にはいかなかった。どこで気を失ったのか覚えていない上に、布団に寝かされていたと云う事は誰かが悲鳴嶼の人並外れた巨体を運んだと云う事だ。既に多大な迷惑をかけたと眉を下げる。
    「・・・まぁ、平気ならいいか。じゃあ俺っちに着いてきてくれ」
    頭気をつけろよと言われて、悲鳴嶼は腰を屈めて縁を避けた。感覚の鋭敏な彼は、敷地全体から感じる不思議な気配や力に戸惑 3143