パニラフレオわらわらとできていた人だかりはあっという間になくなって、ひとり、またひとりとラファエロの横を抜けていく。すれ違い様一瞬怯えた目を向けられた気もするがそんなこと気にもならない。
代わりに出てくる溜息は残ったひとりに向けられたもの。
「なさけねぇな」
先程まで情けなくも地面に尻をついていた筈が、今はそんなことなかったのように立ち上がる。砂埃を払う以外特に目立った外傷もなく、ラファエロの言葉にレオナルドは困ったように眉を潜めた。
「しょうがないだろ、加減がよくわからないんだ」
相手がまだ悪者なら多少乱暴にしたとて不可抗力で成り立つ。
が、仮にもクラスメイトであるなら小さな痣ですら大事件になるだろう。
「ラファエロはすごいな、ちゃんと怪我させないようにしてて」
「……別にお前等とやり合ってる時とかわんねーよ」
受け入れられたとしても自分達が異端の存在であることに変わりはない、ひとつの過ちで全てがゼロになってしまうことはラファエロだって重々理解していた。だからってされるがままっていうのはラファエロにとってはありえないことだし、他の兄弟達もその辺りはうまくかわしているだろう。
そんな中で極端な行動を取るレオナルドの性質はらしくもあるが、今後の生活を考えると正直付き合いくれないと思うところで。
そう思いはすれど、遠くで囲まれている様を見かけてすぐ全力で乗り込んでくるくらいには、見ていて気分が良いものじゃない。