新亀ラフレオ押し付けられた唇と、吹き込んでくる吐息の熱さは異様だった。
逃がさないとばかりに腰を掴んだ手は加減ができていないようで痛みすら伴うほど。
しかしそんなことより爛々と燃える瞳の熱に思わず瞠目してしまう。
馴染みのない熱に耐えきれないとばかりにいつもは瞼の下に隠れている情欲の炎が、こんなに爛々としているところを見たことがなかった。
「レオっ!くそっ…ちょっと止まれ、って!」
無理矢理顔を逸らして声をかけるがすぐに両頬をわし掴まれて再度押し付けられる。
微妙にずれたせいで口の端を滑り、それに苛立ったらしいそこに歯を立てられた。
僅かに香った血の匂いに、飲まれそうになっていた熱から僅かに覚醒する。
乱暴に掴んだ腕を振り払うと、その腕を身体を反転させた。
叩きつけた煉瓦の破片が飛び散って足元に散らばる。
両腕を掴んで身体ごと押し付けるが、少しでも気を抜けばきっとひっくり返されてしまうだろう。
呼吸を荒くしたままのレオナルドは今にも食いつきそうな目を湛えたままで、その興奮に煽られないようひとつ、ふたつ、呼吸をした。
「俺はいいぜ?此処がどこだろうとな」
下から煽る風は強いが、熱を吹き飛ばすには程遠い。
人気が回りに居なくとも、根付いている人の気配や食べ物の匂い。
すぐ近くで人が生活している気配がしている。
そんな中で、再度問う。
「お前は後悔しねぇんだな?レオナルド」
ばれなきゃいい、誰も見てない。
そんな言い訳を許容できるほど悪い子どもにはなれないことは良く知っている。
いくら戦いの後の熱を持て余したとて、その後でのレオナルドの後悔は想像に難くなく、それに罪悪感を抱くには些か理不尽だ。
熱に浮かされた中でもその諭した声はレオナルドに届いたのだろう、燃えるような蒼が確かに揺れる。
「ラファエロ」
揺らいだ理性に情欲と、興奮と、ない交ぜになった一滴落ちた縋る目。
「俺は、どうしたらいい…?」
その言葉にラファエロの中の理性の箍が外れる音がした。
元から我慢強くはないし、ここまで耐えた方だ。
ここまで妥協したんだ、もう、いいだろ?
新レオは慣れない欲ってのにずっと混乱していて欲しいという気持ちと、開き直ってあけすけになって欲しい気持ちで反復横跳びしちゃう