新ラフレオ+Dドナテロは笑顔の時が一番怖い。
それは兄弟内では誰しもが知ってる事実で、そんな事態になればいくら反骨精神に長けたラファエロとて大人しく跪くのが吉と知っている。
つまるところ今、この状況がものすごく悪いってことだ。
「あのね、医療器具ってそんな簡単に入手できるもんじゃないし、非常用のためのストックなの」
椅子に腰かけて足を組み、ドナテロは静かにそう切り出した。
笑みの奥で湛える瞳は何の感情も読み取れない。
ただその穏やかに反して無機質な目線で見下ろされているのは今ラファエロがその下、地面に膝を折っているからだ。
「だから、無駄遣いしたくないの。わかる?」
真っ白な包帯を両の手でくるくると回しながら、笑みを崩さず。
吹き出ている冷や汗は本来身体についていた痛みからではないことは明白だった。
腕に走った引っ掻き傷、首元は噛みちぎられたせいで止血処理も必要だったほど。
そんな満身創痍なのは隣で同じように座らされているレオナルドも同様だった。
レオナルドとのセックスは何かと生傷が絶えない。
煽り煽られ、乗せられやすいのはお互い様。
散々やらかして、ふと我に返れば体液と血液と、シーツの上も大惨事な有様なのは今に始まった試しじゃない。
手当はお互いでするにしろ物資の調達ってのは必要なわけで、その頻度にドナテロが怒るのは至極真っ当だった。
ただ直視できないくらいに、怖いだけで。
隣をちらりと見ると目に入るのは指の痕がくっきりと写った痕。
つい先ほどまでわし掴んでいたそこは今でもはっきりと感触が思い出せた。
正直劣情を煽るには十分だが、流石にラファエロもこの状態で元気になれるほどたくましくはなかった。
と、いうか綺麗な体勢で正座してるレオナルドの顔の汗が凄い。
「ど、ドニー、その、レオはもうちょっと楽な体勢させてあげて欲しい、ん、だが」
「ダメ」
遠慮がちに言った言葉はぴしゃりとした声でシャットダウン。
「いや………大丈夫だラファエロ。俺も悪いから…受けるべき罰だと思う」
いや、すっごい痛み我慢してますって顔でそんな決意に満ちた表情をされても反応に困る。
そうさせたのは自分だからいたたまれない。
「ドナちゃーん?もう終わった?入っていい?」
「「絶対ダメ!」だ!」
部屋の外からの呑気な声に、声が揃ったのはラファエロとドナテロで同時だった。
意味合いは違うけど見せたくないって気持ちは一緒だ。
こんなところで合わなくてもいいんだっつーの。
ラフレオに塩対応なドンさんマイブームきてる
事後で負担かかってようがなんだろうが一切遠慮のないドンさんはいいぞ