Rotレオドンに巻き込まれR時間経過で固まった血は患部にこびり付いて、強く拭うと傷口に響いたらしい。
悲鳴と共に不満げな声が上がり、不服そうな顔。
手当してあげてるのにそんな態度はちょっといただけない。
するとその眼を理解したらしいレオナルドはむっとした顔のまま唇を尖らせた。
「だってさぁ、あれは絶対ドニーが悪いじゃん!」
「だからって加減ってモンを覚えろよ、何回目だ全く」
日常茶飯事の言い合いから発展した喧嘩は別に良い。
ラファエロだってするし、兄弟仲が良い証拠だと思っている。
しかしレオナルドとドナテロの喧嘩はたまに度を越していた。
大概そういう時は何かしらの兵器に近いものを取り出すドナテロが発端なことが多いが、それに乗せられている以上喧嘩両成敗だ。
こうして毎度手当をする側の気持ちにもなって欲しい。
それに。
「…そんな気になるんなら最初からしなきゃいいだろ」
そわそわと落ち着きがない様子にそう言えば、レオナルドはふいと顔を背けてしまった。
大方、ミケランジェロからの手当てを拒否し引きこもって出てこないドナテロの方に気が回ってしょうがないのだろう。
そんな様子に、歪な包帯をちゃんとまとめようとして最後に締めた結び目は些か強くなってしまった。
皮膚に食い込んだそれを直そうとした矢先、レオナルドは近くの大きな絆創膏を数枚掴みラファエロの手を振り払った。
颯爽と姿を消す背中に再度、溜息が漏れる。
本当に、そんな心配するなら最初からやらなきゃいいのだ。
ラファエロには到底理解できない話だった。
過激な喧嘩する時は概ねドナちゃんが悪いし拗ねちゃって引きこもるしで超めんどくさいけど罪悪感抱えてる方が負けな構図なのでいつも謝るのはレオからなのがねじれまくってて良い