新ミケレオ+ラフドン付き合いたてミケレオに巻き込まれRシリーズ
響き渡るのは喧々囂々としたふたつの声。
日常茶飯事な出来事はもう時報と大差ないレベルだった、問題なのは時間が不均等ってくらい。
この家がうるさいのなんていつものことだからもう気にもならずもう作業中のBGMだと思うことにしている。
「ちょっと!オイラのレオ取らないでよね!」
でも今日は珍しく、すぐにその音が止んだ。
勇敢にもふたりの間に飛び込んだミケランジェロは、そのままレオナルドの腰に飛びついた。
「ま、マイキー…今は忙しいから…」
そう言いつつちょっと頬を染めているレオナルドが見えて、ドナテロは作業の手を止めて観察することとにした。
何にしたって自分の主張を優先しがちななのに、案外骨抜きなんだなーって。
バイク用のヘルメットを片手に持ったままのラファエロは後ろ姿しか見えないが、なんとなくどんな顔をしているのかはわかった。
多分文字通り、凍り付いてるんだと思う。
「ダメダメ!ラフにはあげないもんね!」
そんな空気には綺麗さっぱり気付かないミケランジェロはそう続けてラファエロに向かって舌を出すと、強引にレオナルドの手を引っ張り行ってしまった。
レオナルドならその手をすり抜けることなんて容易いだろうに、満更でもなさそうな顔をしていたのを見逃さなかった。
ストップボタンも押さずに止まったBGM、恒例の説教タイムがこんな形で終わるの初めてだ。
「付き合いたてフィーバーってやつじゃない?」
哀愁が見えそうな背中に呼び掛ける。
「……俺たちはあんなことしてねぇだろ」
「そりゃ僕等の場合はラフが突然襲いかかってきて手順なんて吹っ飛ばしたからね。僕の気持ちがなかったらレイプだったよアレは」
「…………」
「昨日ようやくキスしたらしいよ、マイキーの方がよっぽど紳士だね。ラフに何にも言えることないねぇ」
そんな畳みかけに言い返されることもなく、がっくりと肩を落としてた。
そりゃ、兄と弟の恋模様が複雑なのはわかるけどそれはもう自分達にも言えることで、だからって直情的なラファエロには受け入れるまでの過程がまだ足りないらしい。
こんな調子でそろそろ1シーズン経つんだけど、いつになったら慣れるんだろうね。
お兄ちゃんだって初めての恋には浮かれていいもんよ
ラフドンもそうなる前に色々あったというか、両片思いなのわかっててそうなるようにドナちゃんが仕掛けたものなので概ねドナちゃんが悪いです