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    tamahibari369

    @tamahibari369

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    銀魂現パロの1話目 桂目線の部分を前は高杉目線で書いてたらしい
    非公開にしてたラフ文読み直してみたら、まさかの高杉目線でした。こっちもこっちでいいなと思ったので見やすいところに置いとく

    現パロ1-3 高杉目線松下村塾に通い始めて一週間ほどたった日。

    「なぁ先生……銀時あいつ、先生と一緒に暮らしてるって聞いたが……どういうことだ?
    親とかいねーのか?」

    ふと気になって、俺は松陽先生に聞いてみた。
    すると先生は、周りに俺と桂以外誰もいないことを確認してから、すっと腰を屈める。
    そして、少し寂しそうな声で、声を潜めて教えてくれた。

    「私が銀時と出会ったのは、人気のない路地裏です。
    彼はそこで飲食店等の裏のゴミ箱から、残飯を漁って生きていました……例えるなら、野良猫や鴉のように」
    「……!?」
    「それってどういう……」
    「彼は恐らく孤児だったのでしょう。
    親に捨てられたのか、はたまた何らかの出来事があって家族を失い一人取り残されたのか、それは分かりませんが……
    私と出会うまでは、自分と私たち人間は別の生き物だと、そう思い込んで生きていたそうです」
    「そん……な……」

    驚きのあまり声が出なかった。
    あいつが抱えてるものは、想像を絶するもので。
    あいつには……家族どころが、暖かい食べ物も、帰る家もなかったのか……

    「さらに彼はここらでは珍しい髪色なので……私も人のことは言えませんが。
    周りの人からは、化け物、妖怪、鬼、と噂され、石を投げられていました。
    だから、人を信用できなくなってしまった。
    誰よりも人を恐れている、だからいつも一人でいるのです」
    「……っ」

    次々と突きつけられる銀時の壮絶な過去に、俺たちは目を開く一方だった。
    そんな俺たちの前で、先生は、すっとしゃがむ。

    「晋助、小太郎。
    あなた達に頼みがあります」

    そう言って、俺と桂の手を取り、先生は微笑んで言った。

    「あの子の……銀時の、友達になってあげてください。
    あの子はまだ、心の開き方が分かっていないんです。
    私は大人としてしか銀時と接することができませんが……同い歳であるあなた達なら、きっと私とは違う世界を銀時に見せてあげられる。
    だから……どうか、お願いします」
    「……分かりました。」

    そう力強く答えたのは、桂。
    凛とした目で、松陽に言った。

    「俺たちではどこまで力になれるか分かりませんが……先生の頼み、確かに受け取りました」

    高杉もなんか言え、という桂の視線を避けるようにそっぽ向きながら、俺は言う。

    「……頼まれなくてもそうしてやらァ。
    つーか、友達ダチってもんは、頼まれてなるモンじゃなくて、気づいたらなってるモンだよ」
    「……ふふ、ありがとうございます」

    小っ恥ずかしい気分になりながらも、心の中では固く誓った。
    もう二度と、あいつに寂しい、つらい、そんな思いはさせねェ……と。


    ―――


    「ぎーんときっ!」
    「わぁ……ヅラ!?高杉も……」
    「ヅラじゃない桂だ!」

    次の日、塾で銀時を見つけては、桂は真っ先に駆け寄り、馴れ馴れしく後ろから飛びついた。
    昨日の今日で距離詰めすぎだろ。…正直見習いたい。

    「というかお前、同じ学校だったとはな!?
    なぜ言ってくれなかったんだ!」
    「えぇ〜、塾でも目障りなのに学校でもお前らにつきまとわれんの嫌から隠してたのに」
    「知ってて言わなかったのか!?お前だけ一方的に知ってたとは……なんというか……不公平ではないか!!」
    「いやなに片思いの面倒臭いJKみたいなこと言ってんの!?てか近い!!暑苦しい!!
    おい高杉今日のこいつうぜぇんだけど!どうにかして!」
    「こいつじゃない桂だ!!」

    馴れ馴れしく肩を組み絡む桂に抵抗する銀時は、確かにどこか不慣れで戸惑っているように見えた。
    ふ、と少し笑い、いつも通りの澄ました表情を作って俺は言う。

    「桂、その辺にしておけ。
    そんなにベタベタしてるとそいつの馬鹿がうつるぞ」
    「てめぇ誰が馬鹿だ!!ざけんな!!!」
    「あ?てめェしかいねーだろ、この腐れ天パ」
    「低杉くんには言われたくありませぇ〜ん、あ、間違えた、低杉チビ助くんだっけ?」
    「ンだとコラァ!?」
    「やめんか2人とも!」

    少し離れたところで、松陽はそれを見て、微笑んだ。

    「…彼らなら、大丈夫そうですね」

    そして3人に近づき、言い放った。

    「さぁ、そろそろ授業が始まりますよ。
    昨日の宿題はちゃんとやってきましたか?」
    「「はーい」」
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