【現パロトレ監話 ♣️視点】(未完【電車で痴漢にあっているところから助けられて始まるトレ監。】
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大きな瞳が戸惑っている。
ホームに並ぶ列から少し外れた場所で、車内を見回すように真剣な顔で視線を巡らせている。何を探しているのかなんて、一目瞭然といった様子で。
咄嗟に帽子の鍔を下げて、その視線から逃れた。恐らく範囲から外れたであろう頃にちらりと視線を戻せば、ぱたぱたと小走りで隣の車両まで確認しに行くような動きを見せる。
だが駅の停車時間なんてほんの僅かなもので、発車のベルが鳴るのと共に慌てて近くのドアから電車に乗り込んだようだった。
そちらの方に顔を向ければ、割と見渡しやすく開けている。女性が多く固まっているようで、ほっとひとつ、息を吐き出す。
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