SFではない設バンの小説(※冒頭部分のみ)────────────────────────────────────────────────
「…実はわたし、宇宙人なんです!」
「…は?」
放課後。帰り道。別れ際に一つ年下の後輩がいきなりカミングアウトしてきた。
前々からズレた性格をしているかと思っていたが、とうとう本格的に壊れてしまったらしい。
彼女の瞳は真っ直ぐ俺を閉じ込めようとしていて、少し居心地が悪かった。
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それから、その自称宇宙人を名乗る後輩はやたらめったら俺の後ろをついて回るようになった。
学校で鉢合わせた時なんて最悪だ。
「設楽先輩!」と飽きもせず、親鳥を追いかける雛のようにちょこまかと。
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