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    chimomo03

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    雲騎軍のフレンズとトンデモ設定のエロ小説を読んだ彦がとんでもない夢を見る話…になりたい……(諸々修正前です)

    7/28新刊進捗(彦景)屋敷に帰る度、避けられない現実を直視することになるのだが、剣山のようになった自分の部屋の戸を少し開けて、空気を入れ替えつつため息をつく。いつまでもこのままにしておけないのは分かっているし、部屋を増やすか、剣を飾る小屋のようなものを用意するに足る資金が貯まるまで剣を買うことを我慢することで、いずれはこの部屋も本来の目的で使用できるはずだろう、という理屈は分かっている。ほんの数年の辛抱など瞬きのうちかもしれないけれど。
    「ううっ……でも、それまで我慢できる気がしないよ」
    誰もいない廊下でひとり呟きつつ、落ちた気分のまま項垂れて部屋の戸をまた閉め、更に奥の部屋に向かった。風呂上がりの素足が、ひんやりした床の木材に触る感触は心地良い。いつもよりゆっくりと、手入れされた中庭の風景なんて眺めながら歩く。わざわざ人を呼んで整えてもらっているのでそこらの庭園よりは整っているけれど、この屋敷に将軍が人を招くことはほとんどないので、そこまでして維持する理由もよく分からない。出征すれば半年近く放ったらかしにしているくらいだ。掃除やその他のメンテナンスも必要に応じて人を雇っているから、荒れ果てて埃まみれになっているところは見たことがないけれど。あの足の踏み場のない僕の部屋も、一応手入れはしてもらっているらしい。多分、掃除界の匠が呼ばれているのだろう。顔を見たことすらないけれど。
    流石に夜遅くまでこの屋敷に留まっている人はいないから、誰ともすれ違わないまま、目的地だった将軍の部屋の前に着いて立ち止まる。
    部屋をねだるのは気が引けるものの、現状寝る場所すらないのは事実で、毎夜発生する問題だ。最初のうちはリビングルームの比較的柔らかい長椅子に寝転がってみたりしていたのだけれど、落ち着かない上に寝づらいという環境で、とにかく休まらなかった。なので、最近は将軍の寝室に居候させてもらっているのだ。もしも、あと二十センチほど背が高くなっていたら寝づらいと断られていたかもしれないから、まだ小柄な部類で良かったと思えた。

    勝手に入って怒られたことなど一度もないけれど、一応外から声をかけてしばらく待ってみた。それからもう一度呼んでも返事がないものだから、結局いつも通り無遠慮に戸を開ける。もしかすると部屋にいないのかもしれない。なんて考えていたのだけれど、状況から察するに椅子に座ったまま眠ってしまったらしい。中庭を向いたまま傾いだ頭に近づくと、静かな呼吸が聞こえてくる。
    「そんな所で寝てると、寝違えちゃうよ~?」
    頭を持ち上げた景元将軍は、ゆるりとこちらを振り返った。表情から察するに、本当に眠っていたらしい。
    「おや、彦卿……もうそんな時間か。どうやら眠っていたらしい」
    「えっ、まさか、お風呂に入ってから、今までずっと眠ってたの?」
    「うーん、そういうことになるかな」
    これからが眠る時間なのに?と首を傾げると、将軍はゆるく笑って、椅子から立ち上がった。
    「まだ眠れるよ」
    「僕だったら目が冴えちゃうよ」
    将軍が寝台に横になった後に続いて寝転がる。僕がもともと使っていたのも同じものだから、すぐに馴染んでしまった。将軍のふわふわの髪に埋もれないように気をつけて、自分の部屋から持ち込んでいる枕に頭を乗せた。もっと幼い頃もこうして眠っていたから、なんだか幼児返りでもしたような気持ちになる。
    「おやすみ、彦卿」
    「うん、おやすみなさい」
    目を閉じると、一日の色々な出来事が思い返される。その中には昼間の本のことや、その後みんなでした会話なんかもある。暫くは忘れられないであろう、変な話を聞いてしまったものだ。俺様キャラの龍尊が娶った美女に超ベタ惚れで、近づく男は皆殺し、子孫繁栄の為に毎晩卵を孕ませる……所々、過激すぎて意味すら分からなかったけれど、大体はそんなような話だった。
    言葉通り、将軍はもう眠ってしまっていて、深い寝息が聞こえる。頭の中は以前として混乱しているものの、聞こえる音に集中していたら、段々と眠たくなってきた。
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    PROGRESS雲騎軍のフレンズとトンデモ設定のエロ小説を読んだ彦がとんでもない夢を見る話…になりたい……(諸々修正前です)
    7/28新刊進捗(彦景)屋敷に帰る度、避けられない現実を直視することになるのだが、剣山のようになった自分の部屋の戸を少し開けて、空気を入れ替えつつため息をつく。いつまでもこのままにしておけないのは分かっているし、部屋を増やすか、剣を飾る小屋のようなものを用意するに足る資金が貯まるまで剣を買うことを我慢することで、いずれはこの部屋も本来の目的で使用できるはずだろう、という理屈は分かっている。ほんの数年の辛抱など瞬きのうちかもしれないけれど。
    「ううっ……でも、それまで我慢できる気がしないよ」
    誰もいない廊下でひとり呟きつつ、落ちた気分のまま項垂れて部屋の戸をまた閉め、更に奥の部屋に向かった。風呂上がりの素足が、ひんやりした床の木材に触る感触は心地良い。いつもよりゆっくりと、手入れされた中庭の風景なんて眺めながら歩く。わざわざ人を呼んで整えてもらっているのでそこらの庭園よりは整っているけれど、この屋敷に将軍が人を招くことはほとんどないので、そこまでして維持する理由もよく分からない。出征すれば半年近く放ったらかしにしているくらいだ。掃除やその他のメンテナンスも必要に応じて人を雇っているから、荒れ果てて埃まみれになっているところは見たことがないけれど。あの足の踏み場のない僕の部屋も、一応手入れはしてもらっているらしい。多分、掃除界の匠が呼ばれているのだろう。顔を見たことすらないけれど。
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