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    AiArigatou3150

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    闘技大会二日目、途中まで

    #マホロアがいろんな世界を旅する話
    #カビマホ
    Kirby/Magolor

    マホロアプロローグ(マホロアがいろんな世界を旅する話)朝の柔らかな光がカーテンの隙間から差し込んできた。その光に目を覚ましマホロアは伸びをした。それになんだか違和感を覚える。「アレ?」と一瞬固まった後、時計に目をやると、あと少しで大会の始まる時間だった。急いで支度を済ませ会場につく頃には大会二日目は始まっていた。観客席はほとんど埋まっており空いている席がみつからない。すでに開会式は終わり、トーナメント表の発表も終わっているようであった。

    どこか座れる席がないかと観客席を歩いていると、ふと人混みの中で知り合いを見つけた。彼もこちらに気づいたらしく手を振った。

    「こっち、席空いてるよ。一緒に見よ!」

    その知り合い、水色のカービィは隣の席をポンポンと叩く。空いている席に着くと、少し遠いが会場の全体を見渡せる良い席だ。

    「アリガトウ、カービィ!寝坊しちゃったから、助かったヨォ!」

    マホロアは目じりを下げてお礼をいった。

    「ううん、気にしないで、けど、マホロアさんも意外に寝坊とかするんだね」
    「ボクだってタマにはするヨォ……それに昨日ハ夜ふかしをシテしちゃッテ……」
    「そっかー、まぁそういう日もあるよね。そういえば、昨日はごめんね。勝手にリーダー連れてっちゃって。一緒に見る約束してたんでしょ?」
    「別に構わないヨォ。ソレより、次の試合は誰が出るんダイ?」

    マホロアは適当に質問しながら会場を見渡すと、ピィーという笛が聞こえた。どうやら試合が始まるみたいだ。司会のワドルディが声を張り上げて選手の名前を呼ぶ。

    「皆さん、ついに待ちに待った闘技大会の幕開けです!ではまず、第一試合の選手たちを紹介します!」
    「まず最初は、今話題のカービィハンターズのリーダー、ピンクのカービィ!素早い身のこなしと堅牢な盾によって怪我一つなくすべてを蹂躙する様は正にピンクの悪魔。今大会の優勝候補といっても過言ではないでしょう!」
    「そしてそのお相手は、我らがヒーロー、バンダナワドルディ!予選では思わぬ伏兵として、その立ち回りと槍使いで一位へと成り上りました!私も同じワドルディとして、彼を心から応援しています!」

    観客たちはワーッと歓声を上げる。その言葉にこたえるように二人の選手は手を振ってステージに上がった。二人が向かいあい、位置についたのを確認すると、司会のワドルディが声を張り上げた。

    「お二人とも、準備はいいですか?それでは試合開始です!」

    その声を合図にピィーという笛が鳴り第一試合が始まった。
     
    まず、最初に動いたのはバンダナワドルディだった。開始の合図とほぼ同時に連続ワドスピアスローを繰り出した。しかしカービィは、まるでダンスでも踊っているかのようにくるりとそのばかいひをしながらどんどん距離を詰めてくる。

    「なかなかやるね!」

    息ひとつ切らさず、カービィは楽しそうに言った。

    「よく言うよ!でも、簡単に負ける気はないからね!」

    あっという間にあと数歩ので剣が届く位置まで詰められたバンダナワドルディはスピアスロ―をやめ、しっかりとスピアを握りこみ、一歩踏み込んだ。

    「くらえ!」

    勢いよく大地づきをおこなった。しかしカービィはそれを読んでいたのか盾でガードし、バンダナワドルディが体勢を崩して懐に飛び込んだ。そして流れるようにソード百れつぎり繰り出し、最後にはきめぎりまで叩き込んだ。

    「うわあああ!」

    そんな連続攻撃をまともに食らったバンダナワドルディは悲鳴を上げながら吹き飛ばされてしまった。
    カービィは再び空いた距離を詰めるため、一息も入れずに走り出しドリルソードで攻撃と同時に距離を詰める。

    バンダナワドルディはこれ以上距離を詰められたらたまらないと、すれ違うように大地づきをして背後に回り、勢いを利用してワドコプターで空絵ととんだ。そして月おとしでカービィめがけて急降下する。けれど攻撃が当たる直前に気づかれてしまい盾で防がれ弾き飛ばされてしまった。弾き飛ばされた勢いのまま連続ワドスピアスローを行い距離をとる。一進一退の攻防に会場は大盛り上がり。しかし、そう長くは続かなかった。ついにバンダナワドルディに限界が訪れてしまったのだ。散々動き回り疲労がたまってキレが落ちた、ヤリつきをカービィはドリルソードからのきり上げスラッシでスピアを絡めとり上へと弾き、流れるようにメテオエンドにつなげ勢いよく降下する。

    「これで、とどめだ!」

    スピアを無理やり上へと弾かれたことによって体勢を崩したバンダナワドルディは避けられずメテオエンドを直撃し、そのまま倒れてしまった。起き上がる様子のないバンダナワドルディを見て慌てて司会のワドルディが10カウントを始めた。

    「……イト、ナイン、テーン!勝負あり!勝者はピンクのカービィ選手です!」

    司会のワドルディがそう宣言すると、会場中から拍手喝采が起こった。カービィはふっかつのじゅもんでバンダナワドルディ起こし手を差し伸べる。バンダナワドルディはその手を取り力強く握手を交わした。それから二人は観客に手を振りながら会場から出ていった。

    「うわぁ!リーダー凄い!かっこいい!」
    そう、水色のカービィは目をキラキラさせる。マホロアも彼の実力に驚いていた。昨日、吐いていた弱音は何だったのか。あそこまで的確に攻撃を防げるのなら、黄色のカービィに勝ち目はないだろう。あの盾は鬼殺し程度の攻撃で壊れるほど脆くはないのだから。
    「流石、カービィハンターズの一リーダーだネェ……」
    マホロアは感心したようにつぶやいた。
    「うん!でも……ちょっと心配なんだ」
    そんなマホロアに水色のカービィは言った。その声色には不安と心配の色が混ざっているようだった。
    「エ?なんで?」
    マホロアは疑問を口にした。確かに彼は強かったし、タランザにだって勝てるだろう。
    「だってさ、メタナイトってめっちゃ強かったんだよ!僕、負けたし、それに昨日なんかさ、まだまだ余裕ありそうだったんだよね。それに、今日は一人なんだよ?」
    そう水色のカービィはいった。マホロアはこの世界のメタナイトの実力を知らないため、彼の不安はよくわからなかった。なので適当に話を合わせるようにウンウンと頷いておいた。

    ***

    第二試合は水色のカービィから聞いた話によると、メタナイトvsタランザらしい。この世界のメタナイトの実力は見たことないが、つまぁ、強いのだろう。昨日とは違い面白い試合になりそうだと、試合が始まるのを楽しみに待っていた。
    試合の準備が整ったのかピィーという笛がなり、観客も静まり返る。それから司会のワドルディが緊張した声で宣言した。
    「ついに、始まりました、闘技大会!第一試合はピンクのカービィさんとバンダナワドルディさんの試合でしたね!バンダナワドルディさんも奮闘しましたが、ピンクのカービィさんは華麗な立ち回りによって見事勝利をつかみました!」
    「続きましては第二試合、その選手の紹介です。
    予選では、素晴らしい魔法で、あらゆる相手の近づけない。それでも近づいてきた相手はむしろ手駒にし、見事勝ち残った。操りの魔術師タランザ!
    対するは、その翼で戦場を駆け巡り、すべての選手をノックアウトした、仮面の騎士メタナイト!どちらも非常に強い選手です。果たしてどちらが勝つのでしょうか!?」
    ワドルディの説明が終わると、タランザが先にステージへ上がる。その後ろからメタナイトも続くように舞台に上がった。
    いつものように仮面している。果たして彼の素顔を見たものは観客の中にいるのだろうか。相変わらず何を考えているのかわからないやつだ。そんなことを考えているうちに試合開始の合図が始まった。タランザはすぐに術を使い、あらゆる所に魔力の糸を張り巡らせた。けれど、メタナイトにもその糸が見えているのか、剣を振るい糸を切りながらタランザに近づいていく。メタナイトは素早い動きでタランザの目の前まで迫ると、思い切り剣を振り下ろした。とっさにタランザは糸で受け止めてしまう。その隙にメタナイトは逆の手でタランザの胸倉をつかみ勢いの乗ったヤクザキックをタランザの腹に叩き込んだ。

    「ワァーオ…」

    あまりにも完璧に決まったその蹴りに思わず感嘆が漏れてしまった。それからはメタナイト、タランザが怯んでいるうちに降下し、勢いよく地面にたたきつけた。あまりにも容赦がない。メタナイトは地面に倒れているタランザに向かって容赦なく剣を振り下ろす。タランザは転がって何とか避けた。それから急いで立ち上がって距離をとった。それからタランザボールをメタナイトに投げつける。メタナイトはそれを避けずに切り裂いた。大きな爆発音がなり砂埃が舞う。その煙に紛れてタランザはタランザウェブホールドを作り出しメタナイトに投げつけた。メタナイトは先ほどと同じように切り裂こうとしたが、できなかった。メタナイトは網にとらわれてしまった。タランザはその網を操り先ほどのお返しとでもいうように地面に叩きつけた。再び砂塵が舞う。
    観客たちは、その戦いの激しさに興奮したように歓声を上げる。マホロアも思わず拍手をしてしまった。そうだ、そのままあのいけ好かない仮面を叩き割るのだ。だが、そううまくはいかなかった。
    網から抜け出したのか砂塵の中からメタナイトが飛び出してきたのだ。一気に距離を詰めたメタナイトはタランザを切りつけようとする。しかし、それを読んでいたのか、タランザはタランザバーストでメタナイトを吹き飛ばした。メタナイトは体を回転させ勢いを殺し地面に着地した。タランザが間髪入れずにタランザウェブホールドを投げつけたが、それを読んでいたように翼をマントに変え、身を包んだかと姿を消した。そして、タランザを背後から切りつけた。タランザは悲鳴を上げ、地面へと落ちた。メタナイトはそのまま追撃しようとしたが、その前にタランザが声を張り上げて言った。

    「降参なのネ!」

    その言葉を聞いた瞬間、ワドルディは勢いよく笛を吹いた。司会のワドルディが高らかに宣言する。

    「勝者、メタナイト選手!」

    その言葉を合図に会場からおおきな拍手が上がった。メタナイトはタランザを助け起こし握手を交わした。それからカービィたちと同じように二人は観客に手を振りながら会場から出ていった。メタナイトがマホロアには勝ったのにもかかわらず、少し不満そうだったように見えた。

    「改めて、外から見ると、メタナイトってめっちゃ強いね!あの、メタナイト相手に最後まで生き残った僕ってめっちゃすごくない?」

    水色のカービィが自信満々に言う。それを聞いてマホロアは戦慄した。あの猛攻から2時間も生き延びたということにである。正直、マホロアにはマジックビームの使える技だけで、2時間も逃げきるのは難しい。まあ、本気になったボクなら勝てるけど…なんて考えながら答えた。

    「エー!ホント!キミって本当に強いんだネェ。ボクなんか一瞬でコテンパンにされそうなのに…スゴイヨ!カービィ!」

    ***
    水色のカービィの武勇伝を聞いているうちに、壊れたステージの修理が終わったようで、第三試合が始まった。第三試合はボンカースvs黄色のカービィ。同じハンマー使い同士の対決ということもあり、会場は大いに盛り上がった。

    ボンカースは試合開始の合図が鳴ると、ズボンからココナッツを取り出し、カービィに向かって投げつけた。一方カービィは鬼殺しをためる構えをし、飛んできたココナッツを燃やして防いだ。ココナッツ爆弾が効かないとわかるとボンカース近づいて攻撃をしようとした。しかし、ボンカースが攻撃をする直前に、カービィのおにごろし火炎ハンマーが彼の顎に直撃する。ボンカースはうめき声をあげ怯んだが、それでもハンマーを振り下ろした。後隙を狙われたカービィは避けることもできず攻撃が直撃してしまったが、それを気にも留めずにジャイアントスイングをボンカースの腹に叩き込んだ。

    先ほどまでの戦いと泥臭い試合運びとなった。カービィが攻撃しそれに反撃するようにボンカースも攻撃する。しかし動きの遅いカービィは避けることができず攻撃を食らう。けれどそれを気にせず反撃を行う。そしたらまたボンカースが反撃し、とそのような行動が繰り返されていた。
    それに先に音を上げたのはボンカースだった。このまま殴り合っても埒が明かないと、飛び上がり、ハンマーを回転させながら巨大なココナッツを散らし始めた。カービィはボンカースが距離をとったのに気が付くと鬼殺しの構えをはじめ、じりじりと近づいた。ココナッツは鬼殺しの炎で燃やされ、カービィには届かない。ボンカースが回転をやめると、待ってましたと言わんばかりにおにごろ火炎ハンマーが炸裂した。再び顎にクリーンヒットしたそれにボンカースは目を回し、気絶してしまった。10カウントが始まる。司会のワドルディのカウントにかぶせるように観客たちもカウントを続けた。テーン!とカウントが終わると観客から歓声が溢れる。カービィは嬉しそうに会場に向かって手を振った。

    水色のカービィは興奮したように黄色のカービィの凄さをマホロアに語った。

    「やっぱりイエローはすごいね。敵の攻撃がぶつかるかもしれないのに今だ!って思ったらすぐに鬼殺しためて、追い打ち覚悟で攻撃できるんだもん」

    マホロアは「そうだネェ、スゴイよネェ。」と頷きながら、やっぱり彼とは別人なんだなぁと思っていた。

    ***

    ボンカースが運ばれ、ステージの修理も終わった。先ほどと同じように司会のワドルディが、第四試合の選手の名を呼ぶ。
    「皆さん、お待たせしました!午前の部最後の試合、第四試合の選手たちの紹介です!
    まずは、大きな乗り物に乗って戦う女社長、その名もプレズ・スージー!疲れ知らずのリレインバーに乗り、多くの選手を圧倒し予選を通過しました」

    「対するは、最後の最後で大逆転。あっという間に一位に返り咲いた、ミスター・フロスティ!大きなお尻がチャームポイントの彼ですが、油断は禁物。冷たい氷の吐息により、一瞬で相手を凍らせてしまう強力な選手です!」

    司会者: 「さあさあ、皆さん、ご注目ください!プレズ・スージーのリレインバーと、ミスター・フロスティの氷の吐息、どちらが勝利を掴むのか、目が離せません!」

    マホロアは呼ばれた選手の名前を聞き、驚いていた。まさかスージーも出場しているなんて。あのスージーと以前店を荒らしたスージーは別人だ。けれど、マホロアは彼女に苦手意識があった。まあ、よくよく考えれば、彼女が大会に出場することは何らおかしくない。この大会は彼女の商品を宣伝する絶好の機会とも言える。そう、自分を納得させているうちに、試合が始まっていた。

    試合が始まるとスージーはすぐさまリレインバーのアームを回転させ、ミスター・フロスティへと突撃する。ミスター・フロスティは、口から冷気を放ち、地面をツルツルに凍らせてしまった。それを見たスージーは、リレインバーをジャンプさせ直接ミスター・フロスティに向かって落下してきた。ミスター・フロスティは慌てて避けたが、リレインバーの腕に当たってしまい吹っ飛ばされてしまった。
    観客たちは歓声を上げる。
    スージーが追撃をしようとしたが、ミスター・フロスティの吐息で氷のブロックを作りだし、リレインバーめがけて飛ばしてきた。リレインバーは苦も無く氷のブロックを砕き突撃したが、そこにはすでにミスター・フロスティはいなかった。スージーの頭上に影がかかる。ミスター・フロスティのボディプレスだ。気づいた時にはもう遅く、避けることができなかった。ミスター・フロスティは畳みかけるように氷の吐息を吐き、リレインバーを凍らせる。しかし、スージーはすぐさま背後に浮かせていたドリーをミサイルのように発射した。ミスター・フロスティはそれをほおばり吐き出そうとしたが、その短い隙にドライバーにエネルギーをため終えたリレインバーのタワー・ストライクを直撃し、気絶してしまった。10カウントがが終わり、司会のワドルディが高らかに宣言する。

    「勝者、プレズ・スージー!」

    ***

    午前の試合が終わり、観客たちは昼食を食べるためにぞろぞろと会場を出ていく。マホロアと水色のカービィもそれに続き会場を出る。

    「僕らが戦っていた時は大きくて動きが速いから全然気づかなかったけど、こうやって上から見るとスージーの動きって割と直線的だったんだね」
    水色のカービィがそう言った。マホロアもその言葉に同意する。
    「そうだネェ。でも、だからと言ってアレを避けきるのは難しいヨォ」
    それを聞いて水色のカービィはうなり始める。
    「そっかぁ、そうだよね。イエロー、勝てるかなぁ」
    「ウーン、大丈夫ジャナイ?、だって、彼ははすっごく強いデショ?だから絶対に勝てるヨォ!」
    マホロアの言葉に水色のカービィは嬉しそうにうなずいた。
    「そうだよね!絶対勝つよね!」
    それから二人はお昼は何食べようか、などと会話しながら屋台へを見て回った。

    ***
    マホロアと水色のカービィは屋台で買った食べ物たちを持って、観客席へ戻ってきていた。
    「あ、いた!ブルー!それに店主さん!」
    突然後ろから声をかけられた。振り返るとそこには緑色のカービィがいた。
    「グリーン!もう終わったの?」
    「うん。これから決勝戦までは完全にフリー!」緑色のカービィは胸を張って答えた。それを聞いて水色のカービィは「よくとれたね?」と言った。もそれに同意するようにマホロアも頷く。すると緑のカービィはニヒッと笑って言った。
    「まあね、でもリーダーとイエローは決勝まで残ると思ってたから、午前中頑張ったんだよ!」
    「へぇ~、グリーンはすごいね!」
    水色のカービィが尊敬の眼差しで言った。緑のカービィは少し照れたように頬をポリポリとかくと言った。
    「えへへ、それほどでもないよ。それで、二人はどうだった?」
    「もっちろん!二人とも勝ち上がったよ」水色のカービィが嬉しそうに言う。マホロアはそんな二人を見ながら言った。
    「ソウイエバ、準決勝では誰と誰が戦うのカイ?」
    それを聞いた二人は驚いたように目を丸くすると、水色のカービィはマホロアに抱き着きながら言った。
    「あー!そういえば、マホロアはトーナメント表見てなかったんだね。メタナイトvsリーダーとイエローvsスージーだよ!」
    「へー、見ごたえがアリソウな組み合わせダネェ」
    「うん、そうだよねー」
    「確かに、スピードタイプと、パワータイプ同士の戦いだから見ごたえありそう!」
    「あ、そうだ。ねぇねぇ、グリーンもう、お昼食べた?よければ一緒に食べよう!いろいろ買ってきたんだ!フライドチキンでしょー…タイ焼きにー…」と水色のカービィは買った食べ物の名前を上げていく。それを聞いた緑のカービィは少し考え込んでから言った。
    「うーん……そうだね、そうしよう!」
    こうして三人は観客席で一緒に食事をすることになった。そして午後の試合が始まるまで他愛のない話をし続け、午後の試合が始まるのを待った。

    ***
    「皆さん、お待たせしました!ついに準決勝が始まります!まずは最初の試合の選手たちを紹介しましょう!

    まず、最初に紹介するのは仮面の騎士、メタナイト!その背中の羽で空を舞い、あっという間に敵との距離を詰めると怒涛の連撃を仕掛け、その鋭い剣技とと投げ技でタランザ選手を追い詰めました!

    そして、対するは、皆さんおなじみのカービィハンターズのリーダー、ピンクのカービィ!剣と盾を手に、あらゆる攻撃をさばききり、無傷でここまでやってきました!そのかわいらしい見た目に騙されないように、彼の実力は本物です!

    なんの偶然か剣士同士の戦いです。果たしてどちらが決勝に進むのでしょうか?皆さんもその目でしっかりと見届けてください!」

    司会のワドルディが観客に呼び掛ける。それを合図に2人はステージへと上がった。お互いに武器を構え、試合の合図を待つ。
    ピィーと、試合開始の笛が鳴った。
    メタナイトは、翼を広げ弧を描いてカービィへと接近する。そして、背後から切りつけた。カービィはそれを盾で防いだ。メタナイトはその勢いのまま後ろに飛び退き距離をとると、素早く剣を振り、を繰り出した。ほと連続でムーンショットを繰り出した。カービィはバク転しそれを避けるとそのままメタナイトに向かって剣を振るった。いくつかが地面を砕き、土煙が上がる。メタナイトはバックステップで避け、反撃とばかりに素早く横に回り込んで勢いよく剣を振り上げた。しかし、カービィは剣で受け止めつばぜり合いへと持ち込んだ。しばらく拮抗していたが、やがてカービィが剣を押し込み始めた。それに負けじとメタナイトも押し返そうとするが、徐々に押されていき、ついに剣が弾かれ、観客席のマホロアの所まで飛んできてしまった。メタナイトが体勢を崩す。その隙を逃さずにカービィはソード百れつぎりを叩き込んだが、きめぎりを放つ前にメタナイトが姿を消した。見失った。カービィが周囲を見回していると、突然背後から切りつけられた。メタナイトだ。振り返って、体勢を立て直す。右手には見慣れない剣を持っていた。一撃食らった程度で怯むほどカービィは弱くはない。すぐさま反撃しようと距離を詰める。しかし、メタナイトは高速で飛び立ち再び見失ってしまった。
    「あ~もう!どこ行った!」
    思わずそう叫びながらあたりを見回す。すると、上の方から殺気を感じた。見上げると、メタナイトが剣をこちらに向けて急降下していた。カービィはバク転でかわし、たてぎりからの回てんぎりで反撃した。さすがのメタナイトも避けることができず、直撃し吹き飛ばされた。
    「フム……さすがにあたらないか。面白い!」
    メタナイトは空中で体勢を立て直し、そうつぶやくと再び剣を構え、空中で一回転してから空を滑るように突撃してきた。カービィは剣を正面に構え受け止める。そしてまたつばぜり合いが始まった。しかし結末は先ほどとは違った。押し返される前にメタナイトが大きく飛び退くと剣を地面に突き刺し竜巻を作り出した。
    「え!?噓でしょ!」
    カービィは竜巻に巻き込まれ上空へと吹き飛ばされる。そしてそのまま落下し、地面に叩きつけられた。メタナイトは剣を引き抜くと再び距離を詰めてきた。
    「くっ……」
    カービィはなんとか立ち上がり、剣を構えたが、目の前には既にメタナイトがいた。メタナイトの剣が振り下ろされる。それを間一髪で盾で防ぐ、しかし、つづけて横に薙ぎ払われた剣によって吹き飛ばされた。
    「うぐっ……!」
    カービィは再び立ち上がった。
    「そうだ、もっと、もっとだ!さあ、私を楽しませろ!」
    テンションが上がっているのかメタナイトは再び剣を振り、連続でナイトヴァンパイアムーンを放つ。巨大なムーンショットをカービィは回避しながらメタナイトとの距離を詰める。そして、ソードビームを放った。
    メタナイトはそれを避け、
    「これで最後だ!」
    そう叫びながらと叫びながら、巨大なムーンショットを放つ。
    しかしそれは空を切った。
    カービィはジャンプし、回避したのだった。そのまま空中で回転し、勢いをつけて切りかかった。
    「はーあああ!!」
    メタナイトは慌てて避けようとするが疲労のためか体が重く間に合わない。スピニングソードの直撃を食らったメタナイト地面に落とされた。そして、とどめのしたづきによりメタナイトの仮面が割れた。全員がメタナイトの素顔に注目する。メタナイトは瞬時に羽根をマントに変えて包まり、姿を消した。会場が長い静寂が訪れた。司会のワドルディが声を張り上げる。

    「ただいま、メタナイトさんから伝言をいただきました。私の負けだ、だそうです。
    よって、準決勝第1試合はピンクのカービィ選手の勝利です!」
    司会のワドルディがそう宣言すると会場中から歓声が上がる。観客たちの拍手を受けながらカービィはステージを降りていった。
    ***
    「あ~!負けちゃったよ!もうちょっとだったんだけどな~!」
    水色のカービィは悔しそうな顔でそう言った。マホロアはそんな様子の水色のカービィを見てクスリと笑った。途中からメタナイトを応援していたらしい。
    「最後のアレ、驚いたヨォ。メタナイトって、キミらに似た顔してたんダネェ」
    「僕も初めて見た。僕らもその内メタナイトみたいに翼とかは生えるのかなぁ」
    緑のカービィはそう言ってポップコーンを食べた。二人の言葉を気にせず水色のカービィは興奮したように話し続けた。
    「ねぇねぇ、見たよね!巨大なビーム出したり、竜巻を出したりとか。昨日はさ、あんな技使ってこなかったんだよ。剣だけで、ぜーいん倒しちゃったの!かっこいいなぁ、僕もできるようになるかなぁ…」
    「あーあ、ブルーがメタナイトファンクラブになっちゃった。いやー、でも、リーダーは強いなぁ。最後の方、メタナイトは肩で息してたのに、リーダーは全然呼吸が乱れていなかった」
    緑のカービィの言葉にウンウンと頷きながらマホロアは、先ほどの試合中に飛んできたメタナイトの剣を観察していた。形状としては左右対称の七支刀とでもいうのだろうか、対の枝刃のある両刃の剣だ。柄には赤い宝石のようなものがある。手入れのしっかりされている上等な品だ。ふと、思い付きで軽く魔力を流してみた。何の抵抗もなく流れる。もう一度魔力を流し、よく観察してみる。これは、魔力をためている?なるほど、この剣は魔力タンク、それから杖としての役割もこなせるのか。
    「コレ、返しに行かないとナァ」
    マホロアはそうつぶやき、その剣を持って席を立った。
    「あれ?どこに行くの?」
    緑のカービィが尋ねる。
    「チョットこの剣を返し行こうカト思ッテ…」
    「あ、そうなの?僕も行こうかなー、いや、やっぱやめとく、イエローの応援したいし」
    水色のカービィが少し残念そうに言った。
    「うーん、僕もやめておくよ!イエローの応援もしたいからね。決勝までには戻ってきてね。あと、ついでに何か買ってきてよ」
    「オッケー!イッパイ買ってくるヨォ!」
    マホロアも頷いて剣をマントの中にしまうと緑のカービィに手を振って観客席をあとにした。

    ***

    水兵帽のワドルディと行った記憶を頼りに選手控室に行ってみると、そこにはピンクのカービィとメタナイトがいた。
    「あー、マホロア!こっちまで来てくれたんだ!応援してくれてたの見えたよ。ありがとう!」
    ピンクのカービィが嬉しそうに言った。マホロアはそれに笑顔で返す。
    「ウン、凄かったねぇ。デモ、用があるのはメタナイトなんダ」
    「む?私に?どのような要件だ」
    マホロアはマントから剣を取り出してメタナイトに見せる。
    「これダヨォ。コレ、キミの剣でショ?ボクの所に飛んできたカラ持ってきたんダ」
    「ああ、感謝する。探さなければと思っていたのだ」
    「フゥン、そうダッタんだ。じゃあネ」
    マホロアは用が済んだので帰ろうと踵を返した。しかし、それをピンクのカービィが呼び止めた。
    「あ!ちょっと待ってよ!せっかくだから一緒にお昼食べようよ!」
    「エ?でもボク……」
    「いいでしょ?メタナイトもさ、ね?」
    「……軽食程度でいいなら構わないが」
    「やったぁ!」ピンクカービィの勢いに負け、マホロアは結局二度目の昼食を共にすることとなった。
    ***
    「ホンット、よく食べるナァ。」
    ピンクのカービィとメタナイトの前に積まれた皿の数を見て思わずマホロアは呟いた。
    「え、だっておいしいんだもん!マホロアは全然食べてないじゃん。食べないと大きくなれないよ?」
    「イヤ、ボクはモウ食べたんダッテ」
    「そうなのか?その割に顔色が悪いようだが……」
    メタナイトが不思議そうに尋ねた。マホロアは首をかしげる。
    「エ?ボク、顔色悪イ?」
    「……自覚がないのか?」
    正直に言うと少し自覚はある。この大会の2日後に訪れる新月に合わせてこの世界から旅立とうと思い、昨夜も夜中まで準備をしていたのだ。「ウーン、ナラ、決勝戦まで休もうカナァ」
    「……そうしなよ。あまり無茶はしないようにね?なにかあったらいつでも相談に乗るから!」
    ピンクのカービィは心配そうな顔でそう言った。
    「ウン、アリガトウ。デモ、大丈夫!ボクもキミのコト応援するからね」
    「ありがとう!」
    メタナイトは椅子から立ち上がり、マホロアに手を差し出した。
    「それなら、私が医務室まで送ろう」「エ、イヤ、ボク一人でも平気ダヨ?」
    「遠慮することはない、しいて言うならこの剣の礼だ」
    メタナイトは剣をトントンと叩いて見せた。それを見たマホロアはおずおずと手を握り返し、メタナイトにエスコートされてその場を後にした。その後ろ姿をピンクのカービィが手を振りながら見送る。二人が見えなくなったところでピンクカービィも立ち上がった。
    「さてと!僕も決勝戦まで精をつけなきゃね!」
    そう言って食事を再開した。

    ***
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