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    バリトン

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    バリトン

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    2024.8.21のトークショーのレポです。
    言い回しの違い、本意の取り違え、オタクくん目線、ご容赦ください。
    ※のついている箇所は特に個人の解釈だったり感想だったりします。

    #行方不明展 感想とレポ#行方不明展

    ※三人で登壇するとき、梨さんがキタニさん(178cm)よりやや背が高くて何故かびっくりした。キタニさんより大きい人を久し振りに見た気がする。相対的に大森さんがちんまりに見える錯覚が起きててなんか良かった。※

    ※はじめの方マイクが入ってなかった。6列目だったけど普通に聞こえてた。※

    磨りガラス越しの梨さん。キタニ「梨さん悪いことした?」梨「先週超学生とトークしたときは『逆宝くじ』って言われた」。磨りガラスまでの道程はスタバの紙袋を被ってやってきた。

    今回のトークショー。大森「(キタニさんのこと)バカのフリして呼んでみたら来てくださって」キタニ「これは僕らもよく言います」※GEMNのときとかね…※

    ちょうど去年の今頃に開催されたYouTubeMusic Weekendで「変なことやりたいな〜怖い映像とか撮りたいな〜バズッちゃったりして♪」で大森梨ペアに声をかけた。こっちも「バカのフリ」戦法。

    キタニタツヤを題材に何を撮る?→上手くいかなかったキタニタツヤのifを集めよう

    キタニ「売れてないミュージシャンの人たちに怒られるかも」「でもそれはそれで、自分も“そう”なるかもなと思って」

    大森「Zoomの会議でこういうのを撮りたいなって言うのを、キタニさんがミュートの状態で自分だけが5分10分喋ってた」キタニ「邪魔しちゃいけない、ノイズになるから」大森「全部話し終わったあとに一喝されるんじゃないかと思って……」

    大森「莫大な富を……」キタニ「稼いでます」

    大森「キタニさんは摘果との反転に怯えている感じがある」キタニ「あー分かるもんなんだ」

    摘果の着想。梨「『PINK』の『美しさの糧になる』って(辺りの)歌詞」

    キタニ「(現在の人気や立ち位置などになるまで)なにかを踏みつけてるイメージ、なにか間違えれば即死する。一発当てたとしても二発目はムズいし、SNSでワンミスしたら終わるし、スケベした時に女の子が何か爆弾持って[マイクのハウリング]」
    「なんか強い意思を感じたね」

    キタニ「紅白という晴れ舞台に立ってもどこか他人事だった。運が良かった、の積み重ね。8分の1を当て続けて何乗にもなった、“たまたま”の感覚。実力とは全く思わない。客席も『TVの奥にいる人(お茶の間の人)』みたいな感じだった。寂しい。フィルタ何枚か越しに聴かれた感覚」

    素敵なしゅうまつを!- Have a nice “end”←大森「この明るい曲調でそんなん言うかな……?と思った。でも歌詞は『世界が終わっていく』ことを明言している。それを教えてくれる。前向きにもしてくれる」

    キタニ「風船が膨らんで膨らんで、いつ割れるか分からないけどでもいつか必ず割れる。それまでどっしり構えてようよ、と当時の僕は思ってた。今はそうじゃないけど、当時の僕は」

    キタニ「それであの映像つくんだ」幸せがふとした瞬間に反転する。キタニ「嬉しい!と思ってた(ファン並感)」大森「一喝かな……と思った」

    大森「芸能人は基本怖いから……」キタニ「ADマンが言うとなんか……」

    梨「タイトルの『!』が良い。『ずうっといっしょ!』も、英語タイトルは『XD』で、ニュアンスの表現がすごい。明るさからの諦観」

    キタニ「ずうっといっしょ!みたいなの(↑)ってお子様ランチくらいみんな好きだと思ってたのに、陽キャの友達が『あの曲本当は怖いんだね…』って言ってた。全然わかんない人もいるんだ!おれ全然ポップスじゃないじゃん!って」
    大森「みんな好き、じゃないです」←起業家という未来を繋げていく職業の前で「世界は終わります」みたいな話をしてめちゃくちゃスベったことを根拠に話している

    キタニ小学生の時、宇宙が広がり続けた結果反転するというのを「かっこよすぎる……!!」と思ったのが原体験

    大森「TXQ FICTIONの音楽もキタニさんにお願いするとき一喝されるかなと」キタニ「そこの信頼はされてないんだ……」

    “不気味”と“音楽”は繋がっている。世にも奇妙な物語、ほん怖のあの曲とか。異界に入る感じ、入口の音。大森さんは音楽用語が分からない。←キタニ「こういうボヤっとした話からコアを掴んでくれ!って感じがした」大森「こんなにも良いものが返ってくるんだ!と思った」キタニ「よかった……」

    キタニ「ゲームの起動音ってなんであんなに怖いんだろうね。PSとか(モノマネ)。古いカラオケのローポリCGもなんか怖い」

    ↑フリーホラゲ(霧雨が降る森、魔女の家、Ib、ゆめにっきとか)のタイトル画面の曲、怖いより寂しいが勝つ。TVは「怖い」を押し出してるから、そこに対しての“外し”?

    ゲームの「影廊-Shadow Corridor-」、冒頭で不気味なトンネル(※路地)に引き寄せられるように入っていく。(千と千尋のオマージュ?)客観的に見ればおかしいことが分かるんだけど、主人公や当事者は違和感がない。そういう“懐かしくて良い音”かつ“(音が)外れていて気持ち悪い”ものというルールで作っていった。

    椅子が低く、後ろの方の席から姿が見えなくて寂しいとの声を受け、各々椅子の高さを上げるタイム。キタニ「どうですか見えますか?こんにちは〜。おぉ波のように頷きが」

    梨「僕も上げます」キタニ「梨さん(磨りガラスから)はみ出ちゃうんじゃ…w」※実際調節中は頭ギリギリだった※

    なんと、没案音源を2つ聴かせてもらった……!!大森「すごく貴重なことをしてもらっているということを噛み締めて」

    サウンド1音A:優しいオルゴール調。終盤の1音だけあからさまな違和感のある外しがあった。会場で\フフッ/ってなった人がいた。
    サウンド4音D:これもオルゴール(多分音色がAとは違う)。4つでひとかたまりの音が1音ずつ下にずれていく。※ゼルダシリーズの宝箱を開けた時の、ごまだれ〜の手前のタメ。あの音がだんだん上がってくところの、逆。下がっていく。伝わるといいけど…※

    実際に使われた最終稿も改めて聴かせてもらった。大森「一番『戻って来れないかも』と思った」キタニ「いいね〜…」

    大森「この(渡された音源の)中にハズレ入れられてて、それ選んだら『大森はダメだな』って言われたりするのかと……」キタニ「性格悪すぎる……」

    キタニ「共通言語がなかったから、とにかく数を出した」

    大森「最終稿は最後の1音がよかった。その音から安東アナの「突然始まりましたが……」に繋がった」

    10年後、この曲を子供が口ずさんでるかも……(世にものテーマみたいに)

    梨「50年後に『このテープ持ってないですか?はワシが作ったんじゃ』って言いたい」キタニ「それ以降何も出来てない最悪のジジイじゃないですか」

    キタニ「ものを作るのってつらい。楽しい瞬間は少なくて、その時に出る汁が気持ちよくて続けてる。それから解放されたい、けど……」

    大森「歳をとってもアイデアが湧いてくるような衰えない人を見ると、希望も持てるし、絶望もする」キタニ「『その歳になってもまだあがれないんだ』って思う」

    大森「いつですか?」キタニ「汁ですか…………」

    キタニ「人口に膾炙してるとか、フェスとか。最近だと、(音痴すぎて3音くらい外すような)音楽に興味がなかったはずの同級生が青のすみか歌ってくれたとき。おれが急に死んでも、何も残らないことだったり、なかったことになるっていうのにはなりたくない。だから音楽やってる。人生のノルマかも」※()の話題は梨さんが「その人ですか?」と振って判明。キタニのコンテンツを仕入れているんだ…※

    キタニ「二人の“ネオホラー”は汁出ないの?」

    大森「子供が怖がってたりすると出る」キタニ「ヤバいおじさんだ」

    大森「(シナぷしゅでは)感想を発信しない人(あかちゃんとか)に刺さると出るかも」

    大森「子供の感想の方が大人のより良いかも」キタニ「未来の総量が大きいから?」大森「100%その子の感想だから。“体が動く”っていうのはウソじゃない。ホラーだと…。本当に怖い怪談を話したときは『生唾を飲み込む音』が聞こえるらしい」

    梨「僕はテキストなので……。怪談はヘドバンはしないじゃないですか。」

    梨「SCPってのを書いてるんですけど。分かんないか…」キタニ「ここにいる奴らはみんな知ってるよ」

    梨「いま小学校の中でSCP流行ってますよ」キタニ「マジで!?めっちゃいいじゃん!」梨「シャイガイとクソトカゲ、戦ったらどっちが強いかとか」キタニ「ウワ〜〜〜!!!!!(身体を揺らしながら)」※←100%の感想で草※梨「本屋で小学生が自分の作品が載ってるSCPの本を持っていったのを見たときは三軒茶屋のTSUTAYAでホロリとした」

    キタニ「『その怪文書を読みましたか』の展示を見に行った。最後に電話番号があったから、渋谷の一番人の多いとこでかけた。帰って家でひとりでは絶対嫌だったから。その時の鳥肌を梨さんに伝えたかった!」

    梨「祓除とかAマッソのライブとか(大森と梨で組むものに多い)、『意図した盛り上りがらなさ』。」

    キタニさんが行方不明展を見たとき。色んな感情になった。ゾクゾクを求めて行って、初めは『これこれ…喜』。でも回っていくうちに、行方不明になった人を思い出せないことの寂しさとか、それに悩んでたりする周囲のひとの優しさとか、求めたもの(幸せな異世界)がそこにあるとは限らない虚しさとか、色々。異世界転生とかのフィクションの中にある“現実”を見てショゲ…とした。

    大森「(“行方不明”になったとして)幸せになれるとは限らない、そう上手くいきますかね?って意地悪さがあるのに、『今の状態で頑張ってみてもいいじゃん』とも思えるような」キタニ「歌じゃん……」

    大森「(『歌じゃん ──キタニタツヤ』って)パンフに書きたかったな〜!」キタニ「それはダサいよ!おれだったら『ウワッこのキタニってやつ…w』ってなる」

    大森「騙して不気味さを出すんじゃなくて、“行方不明”っていうじめじめとしたイメージからbackroomとかリミナルスペースみたいなSFだった、みたいな……皆さんご存知みたいに言っちゃったけど」キタニ「ここに来るような人たちはみんな知ってるよ」

    大森「背負ってる期待とかそういう大きいものを全部下ろしちゃいたいときない?」

    キタニ「期待からずらし続けていきたい。世間で『キタニって何か暗いやつだな』って思われてるときに、めちゃくちゃ明るく『バタフライ 今日は今までの♪(Butterfly/木村カエラ)』みたいなやつ出したい。そんでファンにブチギレられたい。そういうのやったら『キタニ終わったな』って言うだろお前ら!!!!!」(会場、大爆笑)

    こういうことをする、って“決められてる”感覚がある(三人とも)。キタニ「期待を裏切り続けたい。ブチギレてる間におれは明るい女と結婚するから」

    キタニ「二人の作品って“フィクションである”ことを強調してるけどなんで?」梨「今までのだと、フィクションであることが分かっていつつそれを言わない、お約束みたいなものだったけど……。フィクションだって言わない方が正直バズる。倫理的な問題とか、手法とか。本当にあるのかも……って思わせたくてやってる。でも別に、そうは思われなくてもいいなと」大森「(従来の“フィクションである”ことを言わない手法よりも)ウソと明言した上で本当っぽさを重ねていく方が本当っぽい。フェイクドキュメンタリーQの発明かも。『本当です』って言うと、どうしても2割くらいは粗探しする人がいる、その行為が良いか悪いかは別で。でも『フェイクです』って言っておくことでそれが薄まって、技法とかに目を向けてもらえる、しっかりと鑑賞してもらえる」

    大森「恋愛リアリティショーって…」キタニ「(やや悪い笑み)」(テレビの人がその切り出しを!?)

    大森「恋リアは、本当だと銘打ってることでその中で起こることが暴力的すぎるように見えちゃう。……という説がある(強調)。これブルースカイには書かないで……」キタニ「使ってるやついないよ」

    大森「MVに不気味要素が多いのは?」キタニ「オチとかどんでん返しが欲しいなって思った時、自然と不気味一択になる。どんでん返しでハッピーになりにくい。小学生のときに読んだ東野圭吾とかが影響してる」

    キタニ「ホラー苦手だった。現実に置き換えれられる感覚が」

    キタニ「住んでた実家(3階)が『お化け屋敷』って呼ばれるくらいの見た目だった。同じ階の廊下の後ろの方に屋上へと続くすごく暗い階段があって、行ったことないから何があるか分からなくて怖くて、廊下を10秒くらい全力でダッシュして帰ってた。でも今ホラーの人達と喋ってるんですよね……」

    アンチジャンプスケア※←嬉しすぎる※

    素敵なしゅうまつを!が検索してはいけない言葉になってる。キタニ「やった〜」大森「ウォーリーを探さないでとかね」キタニ「野崎コンビーフとかね」

    キタニ「(自分の描写する“地獄”とは)インターネット。ずっとフレッシュな悪意がある。歳をとって負の感情が湧かなくなってきてるけど、ネットを見れば一瞬で10代になれる。そこで悪意を稼いでる」

    キタニ「デマゴーグを出した時期がコロナ禍で、正義パンチを連発しろ!みたいな風潮でがあった。でも今も変わんないよね」

    キタニ「(大森さん)インターネット、好きですか?(セコム)」

    大森「↑頭使ってない人は嫌。『熱の時見る夢』みたいな便利フレーズで自分の感想が上塗りされるのがキモい。現実で誰かがセクハラ発言をしたとして、まず思うのが「ネットで炎上しそう……」の時がある。自分じゃなくて、自分の中にあるたくさんのちっちゃいアカウントが思ってる感じ」キタニ「映画の感想を検索して自分で言った気になるみたいなツイート話題になってたよね」大森「だから嫌だと思う。自戒でね」キタニ「自戒にできるのがエラすぎる」

    大森「↑そういうのを無くすために山に籠ったりしたい」キタニ「その表現もなんか(使い古されてるかも)ね…」

    大森「(熱の時に見る夢とか)自分と20%かすってたとして、残りの80%は零れ落ちてる。ウケる=高打率(皆に当たる面積が広い)」

    大森「みんなで山に籠って“自分の”熱の時に見る夢を出し合いたい」キタニ「それを目撃した人怖いだろうな〜。その人目線の映像撮ってよ」

    キタニ「よかったら #行方不明展 で感想を呟いてください。調べる前にね?」

    梨「いつか僕もロッキンに出てケンティーさんみたいにメロンソーダを飲みたい」

    梨「スタバのトールを頼んだ時の紙袋が一番(顔を隠すのに)ちょうどいい」キタニ「こういう仕事増えてきたし別のにしたら?」梨「もう1年くらいはこれで行こうと」キタニ「ダ・ヴィンチ・恐山さんの仮面みたいにちょうどいいもの見つけないと」

    キタニ「え!?何ですかこのTシャツは!?一体どこで買えるんですか!?(自分の着ている行方不明展Tシャツを見せながら)」その後、まんまと物販に並ぶ俺たち……

    ---

    個人的に一番グッときて嬉しかったのは、キタニタツヤが「期待を(いい意味で)裏切り続けたい」って言ってくれたことです。次回予告が大好きなので、「予想を 期待を 裏切ってしまえ」の歌詞と重なって、以前「曲を作る時、どうしても自分の感情や経験も乗る」みたいなことを言われてたので、めちゃくちゃグッときました。“ここ”なんだ……!!!と思って……。次回予告がもっともっと好きになりました。ありがとう……。

    あとアンチジャンプスケア派閥なの、嬉しすぎる。
    これもまたひとつの作品である以上全否定はしたくない、したくないんだけど、まだ世界の汚さを知らない時期に食らってからホラーがダメになったので、個人的にめちゃくちゃ憎んでいます😡
    だからこそ大森さん、梨さんなどが作るホラー作品は、創意工夫が凝らされててすごい。とにかく怖がってもらう、バズる、よりも「楽しんでもらう(怖がることも含め)」ことを目指している姿勢が創作者としてカッコよすぎる。かくありたい。

    創作(ってほど大それたものじゃないけど)する者として、勇気づけられたり、背筋がピンとしたり、覚悟を決めさせられたりした。本当聴けてよかった。
    いちファンとしても、作り手側がどんなことを考えて作品を出しているのか、そうなるに至るまで何に触れてどう噛み砕いてきたのか、その一片を聴くことができて嬉しかったです。貴重な体験だった……本当にありがとうございました。

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