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    sayu_gkm

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    月鯉まとめ①
    月夜に恋して月鯉創作大会の作品まとめ
    +月鯉ハピバマンガ

    #月鯉
    Tsukishima/Koito
    #やぶこい3

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    related works

    fujimura_k

    DOODLE23年5月発行『泡沫寓話』独り者の月×人魚鯉
    村はずれで暮らす独り者の月島が人魚の鯉登と出逢い、互いに惹かれあうようになり…という寓話です。人魚のお話だけれどもちゃんとハッピーエンド。
    泡沫寓話 昔々或るところに、ひとりの男が居りました。
     男は港のある小さな村の片隅に、独りきりで暮らしておりました。
    男は始めから独りでいたのではありません。男には父も母もありましたが、男が物心ついたころには既に母の姿はなく、酒ばかり煽っては幼い男に手を上げ続けていた父は、ある日ころりと息を引き取りました。
    過ぎた酒の所為だったか、成長した男が父の暴力に対抗した所為であったか、真相は定かではありません。けれども、村の誰しもが、男の父の死の真相を付き止めようとはしませんでした。村の厄介者が減って、皆ホッとしたのです。『厄介者がひとり居なくなった』村の衆にはその事実だけで充分でした。
    けれども、村の衆には男が新たな『厄介者』となりました。厄介者と同じ血を引く男は、己の父親を手にかけたのかもしれない男とも見られました。村の衆は男を居ないものとして扱うようになりました。男には『月島基』という名がありましたが、その日から、男の名を呼ぶ者はひとりも居なくなりました。斯くて、男は独りきりになり、淡々と、ただ、淡々と生きているというだけの日々を送るようになりました。
    18198

    fujimura_k

    PAST23年8月発行『未明の森/薄暮の海』現パロ月鯉
    本編『未明の森』の鯉登サイドの後日談のような話。発行当時は別冊としてお付けしました。本編をご覧になった後にこちらをご覧ください。
    薄暮の海その海ならば、溺れて、沈んでも構わない。その海ならば―


    あの日から、間も無く十二年が経とうとしている。
    八月二十八日。一緒に花火を見たあの公園で。
    そう約束したあの時、十二年という月日は途方も無いように思えたが、過ぎてしまえばあっという間だった。
    十二年。約束を忘れることは無かった。一日千秋の思いで待ち続けて、その日を目前に控えてふと気付いた。
    日付と場所は確かだが、何時にとは約束しなかった。と。だから何時に行けばいいのか見当もつかなくて、それなら朝からずっと待っていればいいじゃないと開き直ったのは約束の十日前だった。
    待合せには絶対に遅れなく無い。もしも擦れ違いになったりしたら。そう考えただけでゾッとして、遅れずに済むようにと、待合せ場所の近くに前日から泊ることにした。けれども宿は直ぐには見つからなかった。夏休みでホテルが満室、なのではなく、ホテルそのものがその一帯には殆どなかったのだ。どうにか見付けたのは、十二年前には花火が上がっていた、その港近くにある小さなビジネスホテルだった。
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    じぇひ

    DOODLE月鯉 書きたいとこだけ
    7/11 加筆
     涙も美しいのだな、と眼前でしゃくり上げている男を見つめる。彼の長い睫毛を濡らすそれは朝露のようで、きらきら輝く様は彼の目を一層魅力的にするアクセサリのようだった。大きな雫となり輪郭を滑り落ちていくので溢れてしまっては勿体無いと拭い取ってやる。それでも流れ続ける涙の粒はやがて一筋の川の様になっていった。拭き取るだけでは追いつかなくなって、軽く舐め取る舌に広がる塩味は、痺れと共に確かな甘露ものせて味覚を刺激した。根源ごと吸い取ってしまおうか、と眼球に舌を這わせようとしたところで鯉登が目を見開いたので大きな瞳が露わになる。涙で濡れたそれは、かつて故郷の地で見た海。或いはかの人を、またはあの人を呑み込んでいった溟渤のようだった。ゆらゆらと強い輝きを放ち熱を持ちつつこちらを見つめている。なかないでください。と、言うとお前もだ、月島と言いべろんと瞼ごと舐められた。少し瞼がひんやりとして、また熱い流れができてようやく自分も涙を流していることに気がつく。ツン、と脳をつんざくような刺激が電流の様に鼻奥を駆け上がる。枯れたと思っていたのに。そう思っていたからこそ言われるまで気が付かなかったのだ。大切な物を、尊い物を諦めて進む道の途中に置いてきたからこそ染みついた鈍感さだった。喉が締め付けられる様に収縮するのが酷く苦しい。堪えきれずにえずくと泣くなぁと自分よりも大きな声でわんわん泣いている鯉登につよく、強く抱きしめられる。
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