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    sayu

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    オルテメ漫画のあとがきです。

    漫画はこちら
    https://poipiku.com/10416518/10803791.html

    「空を掴んで、手繰り寄せる」あとがき 100ページに渡るオルテメ漫画、
    読んでいただきありがとうございました。

     漫画をここまでたくさんのページを描いたのは初めてでしたので、拙い絵と乏しい表現力でかなり大変でしたが、励ましてくださった方々と、オルテメへの愛だけで何とか描き上げました。
     励ましてくださった方々には本当に感謝しかありません。
    重ね重ねありがとうございました。

     ここからはちょっと言い訳というか、少し恥ずかしいですが描くときに考えてたことを漫画の内容を補完できるように、ちょっとだけ語らせていただきます。

    ◆月影教のその後について
     今回ベースにした月影教信者の話ですが、私がゲームをプレイ後、その後の話として妄想してたものになります。
     テメノス編では、クラックレッジの住民みんなグルで悪い人のように演出されていましたが、オズバルド編のグラヴェルでは、暗黒の力の被害にあってた参拝者たちがごく普通の住民に見えました。
     そこがずっと気になってて、月影教って実はあの地域には昔からあって既に根付いた文化のようになっていて、その中でも強硬派だけがアルカネットと直接関わっていたんじゃないかと深読みしたのですが、じゃあ聖火教会や聖堂機関はこの一般住民を弾圧するのか?というところで妄想が広がりました。
     聖堂機関は元々、異端に対して拷問するような過激な思想を持っているイメージでしたが、カルディナが居なくなって立て直しされることで、柔軟な組織になっていっている…そこにクリック君とオルト君の違いやオルト君の成長を重ねて、今回のお話ができました。

    ◆空虚の中の糸について
     うまく表現できてるかわからないのですが、今回のテーマにしています。
     「身近な人を亡くした人はその埋まらない空白を抱えて生きていく。そうすることでいつかその空白は形を変えていく。」というようなことを村上春樹さんが言っていたのをヒントに作りました。
     テメノスさんは大切な人を3人も失って、それでも最後に「まだ希望はある」と言う強い人です。
     傷付いていないはずはないのにそういう言葉で前に進んでいるのは、彼らの死を無駄にしたくない、次は同じ過ちを絶対にしないという強い思いから出た言葉なのだと思うのですが、熱い反面すごく冷静にも聞こえました。
     そこから、思いを感情のままにせず向き合い、どうすれば次は大切なものを守れるのか、大切な人の死という何でも埋められない暗闇の空白を抱えながらも、そこに自ら立ち入ってアリアドネの糸を探すというイメージが真実を探索するテメノスさんにぴったりだなと思ったのです。

     オルト君は、親友を守れなかったのもカルディナの真実に気付けなかったのも自分の未熟さだと思っていて、外から見ると迷いなく一貫しているように見えるけど、感情を隠すのが上手いので迷っているのが分かりにくそうです。
     あと自分の選択で誰かを死なせるかもしれないとか、自分が全て抱えなければならないと自分を罰しているようなところがあって、それで空白に引き摺り込まれそうになるイメージを描いてみました。
     でもオルト君は、色んなものを自ら引き受けることで強くなっていくタイプじゃないかな、と思っています。だから苦労人と言われるのですが 笑
     だから、オルト君はテメノスさんの糸になることを引き受けることでより強く立っていける。そんなイメージを描きたかったのです。

    ◆神官の導きについて
     これを深読みしたせいでオルテメの沼から抜け出せなくなったのだと思います…
     ゲームでは、導く相手がバトルで助けてくれるという要素ですが、聖火教会の神官は「迷える羊を正しく導くこと」が仕事。聖火は人の希望、勇気、安らぎのような概念。
     人が闇に落ちて行かないように心を救う、神官は人の心のプロで、導きはカウンセラーのような仕事なんだと思っています。
     聖堂機関で厳しい道を選んだオルト君に、そういうメンター的な人が必要なんじゃないか…そしてオルト君を導いた時の専用ボイス、「行きましょう」という優しい声…EDでも一緒にいる…この合わせ技で私のオルテメ沼が始まったのです 笑
     オルト君は組織や世間と、自分が成し遂げたいクリック君の正義の間で迷い、まだ若いのにずっと組織の人間だったことから色んな経験が足りずに悩める日々を過ごしていて、心配してそこにきてくれたテメノスさんの言葉を聞き、クリック君が信じたこの人の言葉が自分にも必要だと思って導きを求めるというのが始まりです。(これは以前別の漫画を描かせて頂きました)

    ◆2人の気持ちとすれ違いについて
     2人ともほぼ恋愛経験無さそうですが、オルト君はテメノスに惚れたという自覚をちゃんと持ちそうだなと思って描きました。一緒にいるにつれ、テメノスさんの強さと儚さ、美しさと可愛らしさがオルト君には新鮮で眩しくて、「守るべき存在」になっていきます。
     でも、相手は神官だしテメノスさんに振り向いてもらいたいなんてこれっぽっちも思わなくて、思ってるだけで満足してしまうのが苦労人オルト君っぽいかなぁと思ってます。

     対するテメノスさんは、自分が唯一救うことができたオルト君がしっかり前に進んでるのが嬉しくて、ちゃんと生きてる暖かさを感じたくてその手に触れていたい、とずっと思っています。
     これは恋愛感情ではないけど、大切な人が目の前で生きているという実感に執着のようなものが芽生えていて、勝手に気持ちが前のめりになっていく。だんだん距離感がおかしくなっていることに気付いて、それを「自分勝手な感情」と名付けてオルト君から一度逃げ出します。
     戻ってきた時も、オルト君は大切だけどまだ恋愛とは違うのですが、オルト君から好きと言われたあと、今まで遠慮してた気持ちが解放されて、一気に距離を縮めたくなります。
     その後キスを重ねることで「これが愛なんですかねぇ」みたいなくらいの軽い感じで恋愛感情を認識するのかなぁと妄想してます。
     ただオルト君の方はもう、一度手放した時に後悔しまくってて、激重感情醸成させてるのでとにかく愛が重い。でもそれを悟られないようにひたすら甘く接してあっさりフラフラしてるテメノスさんをとろとろに溶かしてくれる…というのが私の願望です。

     あとテメノスさんは思考回路がちょっと人と違うので、恋愛かそうでないかの境目がわかりにくい。
     そして発する言葉はもっと思わせぶりでわかりにくい。
    それを最後ソロ姐さんに突っ込んでもらいました 笑

    ◆モブたちについて
    神官長が、お気に入りです。
    ゲームで聞き出すと、神官長は35歳。取り立てて高い能力があるわけではないが、実直さで教皇に愛された人物ということですが、その印象よりは少し緩い感じというか、融通が利きそうな感じになりました。
    ちょっとロイさんのイメージと近い感じにしたつもり…。
    下まつげが長めの、BL漫画に出て来そうな上司(笑)を目指しました。

     少しと言いながら長くなってしまいすみません。
    ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました!
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