偶然の出会い人が行きかう夜の繁華街。車の明かりに街のネオンが眩しく感じる。
そんな中オレはスマホを耳に当てながら歩いていた。
「じゃあ今度の休日あいつら連れてそっちに行くから……うん、また作り過ぎないようにね。っても元太なら全部平らげそうだけど」
笑いながらオレは電話越しの相手と話しながら人にぶつからないように視線を上げる。
「うん、分かってるよ昴さん。じゃあ……――!!」
視線の先に瞬間捉えた銀色の長髪。オレは息をのんだ。
その人物は少し先の路地に入ったように見えた。だが一瞬過ぎて見間違いの可能性もあった。
だが、もしかしたらの考えがすぐに浮かぶ。
「ゴメン!昴さん、用事ができたからまたかけ直すね!!」
急いで昴さんとの通話を切り、汗をかきながら急いでその人物が曲がった路地裏にオレも入る。
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