Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    kyk_kokage

    @kyk_kokage

    @kyk_kokage

    ☆quiet follow Yell with Emoji 💕 👏 🎁 💯
    POIPOI 63

    related works

    kyk_kokage

    DONE鈴蘭の過去妄想。考察とかじゃなくて、まるっと丸ごと妄想と捏造。鈴蘭への夢詰め込みまくり。円盤特典の設定資料とかで鈴蘭の詳細がいくらか分かるんだろうけど、その前に自分の妄想を形にしておきたかった。なんなら最終回で何か判明して齟齬が出るかもしれないけど。でも何も知らないから書けるものもあるからと思いました!以上、言い訳でした!
    或る僧侶の独白――僕が僧侶になった理由? そんな珍しいものでもないよぉ。
    僕の生家は奥羽の方の商家でさ。昔はそれなりに裕福だったみたいなんだけど、ほら、あれがあったじゃない? 天保のさ。そう、飢饉。
    あれですっかり蓄えが尽きちゃったみたいで。一番幼かった僕が、お寺に入れられることになったんだよねぇ。
    あ、そんな辛い話じゃないから。そりゃ、家族と離れるのは寂しかったけど……慣れちゃえば、そんなに悪いものでもなかったんだよね。
    僕って、ちっちゃい頃、泣き虫で力もなくてさ、近所の歳の近い子たちによくいじめられてたんだ。女みたいだって。だから、そのいじめっ子たちから離れられるんだと思えば、むしろ嬉しかったくらいで。
    お寺はさ、そりゃまぁ楽なことばかりじゃなかったけど……毎日の早起きとか掃除とかさ。北の方だったから冬の朝とかすっごく辛かった!
    3122

    recommended works

    69asuna18

    DONEブ!ソウスズ
    捏造転生のお話
    【指につながるその先は】の続き。
    赤い糸を信じてた家の蔵の中にあった古い医学書の間から、ひらひらと落ちてきた手紙には。流れるような美しい文字で、まるで恋文のような内容が書かれていて。その宛名にソウゲンは驚き目を見開いた。同時に、今の自分が経験したことの無い、あるはずもない記憶が頭の中へ浮かんできて思わずその場へ崩れ落ちた。ドンと膝をつく。青痣が出来るかもしれないと、膝を撫でながら。流れ込んだ記憶に意識を戻し、なんだったんだと、手紙の文字へ指を這わす。宛名には自分の名前が書かれていた。

    『もう、共に過ごす事は叶わないけど、いつでもあなたの事を思って祈るよ。いつかまたどこかで会えるように。』

    その言葉に、あふれ出した記憶はより鮮明になる。ソウゲンという名から、山南敬助として生きるようになった日の事。そこで出会った最愛の人と自分の最後の事。そういえば、幼少の頃に祖父の葬式に来たお坊さんの袈裟を掴んで離さなかったと母に笑われたな、と。記憶の片隅で彼を思っていたからなんだろうと今なら理解できる。すべてが繋がり、非科学的な事が大嫌いなはずの自分が、江戸時代から生まれ変わった人間なのだと根拠もないのに、納得したのは高校に入る直前だった。
    2266