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    萌黄🟢

    @moegi_colorful

    ポケモンSVが好きです。スグリ×ネリネとペパー×アオイを中心に描いたりしてます。読むほうは雑食。

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    萌黄🟢

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    クリスマスなので過去に書いたスグネリ小説のクリスマス部分を抜粋。
    この話、自分では気に入ってるけど書きたいネタを詰め込みすぎてるしキャラをたくさん出しすぎてとっ散らかってるし反省点が多い…こんな読みづらい話でもブクマしてくれる方がいて感謝です。ありがとうございます…!
    24.12.24

    鋼の音色に想いを込めて(抜粋)夕暮れの港町を、二人並んでゆっくり歩く。時折吹いてくる風に潮の匂いが混じり、歩くたび海が近づいていることを感じさせる。

    「船着き場ってこの先ちょっと遠そうだけど、時間は間に合うべか」

    「……大丈夫。この時間帯は、定期船が何本も出ているから」

    「へえ、都会ってすごいんだなあ」

    そんな何気ない会話をしながら、ネリネは心の中でスグリに謝罪する。

    (……ごめんなさいスグリ。でもこうして並んで歩く時間が増えて、嬉しいの)

    ネリネは今、船でヒウンシティへ帰るべく港まで足を運んでいる。しかし、本当は彼女は地下鉄に乗って帰宅する予定だった。だがヤーコンの手腕によって交通網がきっちり整備されているこの町は、パーティー会場であるホテルの目と鼻の先に地下鉄の入り口がある。これでは送るもへったくれもない。
    スグリがネリネを想うように、ネリネもまたスグリへの恋心を自覚しており、少しでも長く彼との時間を過ごしたかったネリネは、咄嗟に「帰宅手段は船」と言ってしまい、スグリとの二人きりの時間を確保してしまったのだ。
    それでも、ねぐらに帰るキャモメの声を遠くに聞いたり、通りすがりのイルミネーションを眺めながら歩いていると、すぐに目的地の船着き場にたどり着いた。

    「到着。ここまでで大丈夫。スグリ、ありがとう」

    「ん、俺も海沿い歩けて楽しかった。気をつけて帰ってな」

    「ええ、それと……メリークリスマス」

    そう言って、ネリネは鞄からラッピングされた小さな包みを取り出し、スグリに差し出した。

    「わやじゃ、これ……」

    「クリスマスプレゼント。ゼイユから渡してもらうつもりだったけど、スグリが来てくれたから直接渡せた。良かった」

    そうして、スグリはその可愛らしい包みを受け取る。

    「ありがと……でも俺、何も用意してなかった、ごめん」

    「先ほどクッキー缶を貰った。ちなみにその中身もクッキー。こちらこそ被ってしまって不覚」

    「あ、あれはみんなからだしごめん、来年は俺もちゃんと渡すから」

    それを聞いて、ネリネは目を丸くさせる。

    「……来年も、一緒にクリスマスを過ごしてくれるのですか」

    「え俺何かおかしいこと言ったべか」

    「だって、ネリネはもうすぐ学園を卒業するから。卒業してもまた会ってくれる、の」

    「……あ」

    ごく自然に、当然のことのようにスグリは来年の話を口にした。そしてそれは、スグリが持て余していた感情を決定づけるには充分だった。

    (そうだ。もうすぐネリネは卒業する。でも俺は……そんなの関係なく、これからもネリネに会いたい。リーグ部の先輩と後輩じゃなくなっても、一緒にいたい)

    「うん、卒業したら会えなくなるなんて嫌だ。これからもネリネと仲良くしていたいし、ポケモンバトルもしたい。ネリネさえ良かったら……だけど」

    スグリが心のままに想いを伝えると、ネリネの眼鏡が一気に曇った。

    「……嬉しい。ネリネも、同じ考えだったから」

    曇った眼鏡越しの顔が上気しているように見えて、スグリの胸の鼓動が速くなる。冬だというのに、素足が潮風に晒されてるというのに、体が熱い。

    (ああ、やっぱりそうなんだ。俺、ネリネのことが好きだ)

    胸に宿る、甘く熱い感情。それが互いに持ち合わせているものだと考える余裕は、今の二人にはとてもないけれど。

    「へへっ、良かったあ。んだば、今年は
    プレゼントの代わりにキタカミのりんごをお裾分けするべ。明日には俺とねーちゃん宛に大量に届くはずだから」

    「本当ふふ、楽しみ」

    互いに笑顔を交わすだけで心が満たされる。今はそれで充分だった。
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    Replies from the creator

    萌黄🟢

    DOODLEセラピー効果小ネタ(スグネリ)
    これ書いてて、nrn無自覚のままsgrが先に恋を自覚っていうパターンもアリなのでは!?と新たな可能性を見つけてしまった。
    aoiのことが大好きなsgnr、っていうシチュが好みなんですけど、ぱっと見スアに間違われてしまうかもしれないので表現が難しいんですよね…いや別に私はスアも普通に読むし自分で書く分には気にならないんだけどCPの住み分けは大切なので。
    25.4.5
    欲しいものは今度こそ、この手で「……んでな、その時オオタチの毛が逆立ってあわや一触即発」

    「あはは、なにそれえ」

    ブルーベリー学園リーグ部部室。久々にパルデアからやってきたチャンピオン・アオイの目の前には、妙に饒舌なスグリがいた。

    (久しぶりに会ったし出合い頭にバトルの申し込みでもされるかと思ったけど、なんだかそんな雰囲気じゃないな)
      
    アオイの顔を見かけるや否や、スグリはやけに上機嫌におしゃべりを始めて現在に至る。そんなスグリの様子に若干の違和感を覚えつつも、アオイは楽しく会話を続けていた。

    「あっごめん、さっきから俺ばっかりしゃべってたな。アオイ長旅で疲れてるべ椅子さ座って」

    「それは別に良いんだけど……今日はなんかご機嫌だね、スグリ」
    1974

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