お前となら地獄の果てでも (これで、ひとまずは大丈夫だろう)
メールの送信ボタンを押し、体重を椅子の背もたれに預け天を仰ぐ。隠しきれない疲労が、ため息として溢れ落ちた。
怒涛のように過ぎていった日々も、これで一旦の終息を迎える。高レベルのサブスタンス出現による戦闘指揮、それに加えてサブスタンスを狙ったイクリプスの襲撃。そこまでなら勿論、すぐさま対応を取れるよう常に準備をしている。ひとつのイレギュラーとしては、たまたま繁忙時期を終えた後だったことだ。上層部や司令部との会議の直後にサブスタンス出現の連絡を受け、そのまま現場に直行した。現場では指揮に集中し、サブスタンスの回収、イクリプスの撤退を確認した後は、上層部への報告資料の作成に取り掛かった。先ほど資料の送付を終えたが、纏まった睡眠が取れないままに、数日経ってしまっていた。もっと効率良く業務を進めるべきだったと、重い体を引き摺りながら自省する。
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