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    ビフテキ

    @vv0o_ai_o0vv

    未定腐/け〜なつ

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    ビフテキ

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    キス魔の🐍
    つきあってない景夏

    #mariluke
    #未定腐

    親愛に溺れるその日の水無瀬夏彦は、朝早く基地で現在追っている事件のデータを整理していた。
    まだ他のメンバーは来ておらず、サーバーの動作音と自身が打ち込むタイピングの音だけが聞こえる。
    丁度ひと息ついたその時、突如その静寂は破られた。
    「おっはよ〜〜って…水無瀬だけか」
    NXXメンバーで1番やかましい男、和泉景がいつものおちゃらけた様子で入室してきた。
    「おはよ」
    とりあえず素っ気ない挨拶だけしてすぐに作業に戻る。本来人当たりが良い夏彦が、和泉に対しては素っ気ないのには理由がある。
    無愛想な挨拶をされているのに構わず機嫌が良さそうな和泉は、画面に集中する夏彦をひょいと横から覗き込む。すると尚も無視を決め込む夏彦の顎を掴み、すぐさまその唇を奪った。
    「おはようのキス♡」
    「和泉、毎回会う度にキスするのやめろ!」
    そう、これが夏彦が素っ気なくしている理由だ。
    真っ赤な顔で抗議する夏彦を無視し、和泉は再び口付ける。ちゅ、ぢゅる、ちゅぱ…と静かな基地に口内を犯すいやらしい水音が響いた。
    「……ふっ、はッ、んぅ…」
    和泉は恐ろしい程キスが上手く、思わず甘い吐息が零れる。毎回口では嫌だと言ってもこの男から与えられる快楽から逃れられず、受け入れてしまっていた。
    ようやく唇が離されると、和泉はそのまま頬や鼻先、額にも口付けを落とす。これもいつものパターンだ。
    「…和泉はなんでいつも俺にキスするの」
    「俺は愛情深いからね。仲間への愛を表現してる」「はぁ?でも左京さんと森月さんにはしてないよな?」
    「水無瀬って可愛い顔してるからつい」
    「…まさか🌹にもしてるんじゃないだろうな…」
    「そりゃお姉さんとできたら嬉しいけど、女性ににいきなりこんな事したら犯罪でしょ!」
    「…オレはいいのかよ」
    「水無瀬だって気持ちよさそうにキスするじゃん! いいだろ?」
    「よくない!」
    和泉はぷんぷん怒る夏彦の言葉を無視し、愛らしく赤らんだ頬にまたキスをする。
    「ちょ、和泉っ…また…?」
    「……ん」
    ちゅ、ちゅ、と頬からまた唇へとキスを落としていく。夏彦の閉ざされた唇を舌で強引に差し込み、歯列をなぞると簡単に受け入れられる。夏彦は自分で気付いていないのだろうか?自身も和泉にされたように舌を動かしている事に。

    他のメンバーが扉を開ける直前までそのキスは続いた。観察眼の長けた🌹に「なつ彦、口周り濡れてない?」と指摘され「水無瀬はさっきまで涎垂らして居眠りしてたんだよ」と和泉がいけしゃあしゃあと言ってのけ、弁解できない夏彦は真っ赤な顔で和泉を睨みつけるのであった。

    ⋆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈⋆

    「水無瀬って八重歯あるんだ〜」
    和泉は夏彦の口角を指で押し上げ、楽しそうに歯並びを確認する。
    「…うゆへ、はなへ(うるさい離せ)」
    無理やり唇を固定されたままでは上手く文句も言えない。
    夏彦の口角や柔らかい頬をむにむにと弄んだ和泉は、当たり前のようにそのまま口付けてくる。角度を変えて唇を啄んだ後、下唇を吸われ、歯並びを舌でなぞる。
    和泉景と水無瀬夏彦は2人きりになる度にこのようなキスを繰り返していた。当然恋人でもないし、思いを寄せる相手も他にいる。和泉にとってこれは所詮暇つぶしのお遊びなのだ。金持ちの考えてる事はさっぱりわからない。
    先程指摘してきた可愛らしい八重歯も舌で形を確かめるように舐められた。
    「んっ……ンン……」
    「みなせ、口開けて…」
    その分厚い舌を口内に招き入れると、わざとらしく水音を立て夏彦の舌をねっとりと犯す。
    口では絶対に言わないが夏彦は和泉のキスによる脳が痺れるような快感に夢中になっていた。
    多分その事を和泉も理解していて、彼自身もそうなのだろう。だから2人きりになると自然とキスをする流れになってしまっていた。どのくらいこうしていたのだろう、まるで名残惜しむかのように互いの唾液が糸のように紡がれ、やっと唇を離した。
    「…はぁ、ねぇ水無瀬、俺、キスが上手くなったと思わない?」
    「…オレを練習台にするな」
    「でもキスをしてる時の水無瀬、すごく気持ちよさそうな顔してるよ」
    耳元でそう囁くと、耳まで真っ赤に染まった夏彦は無言で顔を逸らした。
    「水無瀬もすっかりキス魔だね」
    和泉は逸らした顔をクイッとこちらに向かせ、また甘やかで刺激的なキスを再開するのだった。
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