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    summeralley

    @summeralley

    夏路です。
    飯Pなど書き散らかしてます。

    ひとまずここに上げて、修正など加えたら/パロは程よい文章量になったら最終的に支部に移すつもり。

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    summeralley

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    #飯P版深夜の真剣お絵描き字書き60分一本勝負
    お題【夢】

    毎週ありがとうございます🥹

    #腐女子向け
    #飯P
    #二次創作BL
    secondaryCreationBl

    【飯P】夢にうつつに君が手の這う 神殿の窓には、鍵がかからない。本来、そう簡単に人が訪れる場所ではないためだ。
     それをいいことに、夜更けに悟飯が訪れ、ピッコロの部屋へ……寝台へ忍び込むことは、ままあった。
     「……何をしている?」
    「眠れなくて……隣で眠らせて下さい。隣に誰かいると、よく眠れるので」
     寄り添って眠るだけ……それなら、ピッコロも目を潰れる。
     しかし悟飯は布団に潜り込むたび、執拗に身体に触れてくる。じれったいほど弱く、手のひらが腹から背へ。あばらを丁寧に辿り、胸を這い上がる。指先で鎖骨をなぞり、首筋の薄い膚に熱を灯しながら行き来する。
     腰骨の頂点から太腿へ滑り、膝までゆっくり撫で下ろされる。脚の内側を丁寧に辿り、また腰の高さまで戻る。
     服地越しに伝わる、手のひらの温度に、ピッコロはいつも閉口した。
     一通り身体を確かめると、悟飯は満足したとでもいうように眠る。反してピッコロは、奇妙にざわつく心を持てあまし、眠りは遠のいた。
     寝台へ入りたければ大人しく眠れと、釘を刺したことがある。しかし「ピッコロさんがいるって実感すると、安眠できるんです」等と甘えられては、あまり無下にもできない。
     今夜もそうだった。
     さんざ肌を辿った末、満ち足りた様子でシーツを引き上げた悟飯を横目に、ピッコロは天井を睨み付けていた。
     ――こいつは安眠できるかもしれんが、お陰でこっちは目が覚めてしまう。
     「……ピッコロさん」
    「なんだ」
     寝返りを打った悟飯が、少しも眠気の見えない目で言った。
     「もう少し、触りたいな……」
    ピッコロの返事を待つことなく、青年の手が伸ばされる。
     服の裾から忍び込んだ手のひらは、予想以上に熱い。その熱が、直接肌を滑る。触れるか触れないかの強さの、むず痒いような撫で方。
     いつしか、ピッコロの片手が悟飯の肩を掴んでしまっている。知らず息が浅くなり、腰の底に疼きが生じ、指先まで甘やかな痺れが広がる……。
     そこで、はっと目が覚めた。
     寝台に上体だけ起こしている悟飯と、目が合う。
     「どうしました?」
    「……夢を……いや……なんでもない」
     ため息をつくと、ピッコロの身体から力が抜けた。シーツを引き上げようと手を出すと、勝ち気に微笑した青年が身体を倒し、指と指とを絡めてくる。
     「……こういう夢、見たんでしょう」
     頬に手を添えられ、唇を塞がれる。
     驚きこそしたが、慈しむような体温は心地よく、抗う気になれなかった。唇をやわらかく食まれ、吐息が静かに混ざり合う。
     舌から熱が伝わり、背筋が粟立つ。長い口付けに意識を溶かされ、自然と腕が、悟飯の背へ回っていた。
     かすかに身体を起こした青年が、鼻先の触れるほどの距離から見下ろしてくる。いつしか悟飯の手が服の裾から差し入れられ、肌に触れていた。夢と同じように熱く、じれったく、執拗に。
     「夢では、どこまで許してくれたの?」
    「……」
     手のひらが身体を撫で、唇が首筋に落ちてくる。薄い膚を静かに這い下り、鎖骨に歯を立てられる。甘い痛みに、ピッコロの抗議は喉の奥で絡む。
     途端、目が覚めた。
     灯したままの燭台が、灯影を揺らめかせている。窓の外には星空が広がり、晩春の優しい夜風が吹き込んでくる。
     身体を起こそうとするも、悟飯にしっかりと腰を抱かれていた。こんなに密着して来るから、妙な夢など見る。腹立たしくなり、ピッコロは青年を引き剥がそうとした。 
     そして気付いた。悟飯の手が、夢と同じように、服の裾から差し入れられていることに……思わず自らの鎖骨に触れると、うっすらと、歯形があった。
     「……悟飯」
     眠っているかと思われた青年が、静かに顔を上げる。悪戯っぽく目を細め、勝ち気な微笑がゆっくりと浮かぶ。
     「夢で見たのと、同じだな……」
    「そう……まだ夢の中ですよ。夢だから、抗わなくていいでしょう?」
     身体を引き寄せられ、唇が再び鎖骨に触れてくる。静かに立てられた歯から染み入る疼きに、悟飯を引き剥がそうとしていた腕の力が抜けた。
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    summeralley

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    ゆ 28b Summer alley

    新刊『廃墟の灯』
    A5サイズ10章68ページ成人向け。

    廃墟となった無人の街に暮らす飯Pのお話の試し読みです。
    03章を途中まで載せます。NAVIOの方には別の章を載せてますので、興味があって見れる方はそちらもどうぞ~
    【飯P】廃墟の灯/試し読み03.廃墟の街

     砂の散ったアスファルトに、錆びた鉄骨とひしゃげた鉄パイプが転がっている。
     山々のように聳える工場群は今やその役割を終え、徐々に朽ち果てつつあるのが、この距離から振り仰いでも明らかだった。
     ひび割れた舗道には雑草が繁り、道の両端に並ぶ建物の外壁にも蔦が這いまわっている。ガラスはどれも汚れており、庇はことごとく破れて垂れ下がっていた。看板やシャッターの文字はほとんど消え失せ、赤茶けた錆だけが無闇と存在を主張している。
     ピッコロが姿を眩ませたのは、両刃の剣を二人で見た直後だった。
     はじめ数日は、悟飯もデンデたちも、どこかで修業に打ち込んでいるのだろう、と考えた。しかし一週間経ち、十日経ち……それでも戻る様子がない。流石に、こんなに長い期間を留守にするのに一言も告げていないのはおかしい。気が全く感じられず、意図的に身を隠していることは明らかだった。
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    summeralley

    DONEこの人の内面はじめて書いた
    って思ったけどピアニスト飯Pの時に書いてました。あの時はネイPではなかっただけで。

    客🍚とマスター💅のバーテンダーぴ取り合い。ネイP描写多めで書きますがラストは飯P予定。
    【飯PネイP】煙るバーカウンターにて/12ラストワード テーブル席にウイスキーを出すピッコロを、カウンターの中から見ていた。一気に入った注文があれで片付くから、暫くは落ち着くだろう。
     コリンズグラスに、切ったばかりのライムとスペアミントを入れる。バースプーンで軽く潰すと、やや窄まったグラスの口から、涼やかな香りがここまで上がってくる。
     ライムは、通常のレシピよりも少し多く入れる。それがピッコロの好みだと、分かっているからだ。砂糖は入れない。氷を入れ炭酸水を注ぎ、手早く混ぜる。ちょうどカウンターへ戻ってきたピッコロに差し出すと、両手で受け取って笑った。
     「ありがとう、ネイル。足りないものはないか?」
    「今はない。何かあれば声をかけるよ」
     頷いて、カウンター客の前へ戻っていく。読んだ本の内容について、尋ねているらしい。それを受けた彼は身を乗り出すように研究を語り、ピッコロも微笑みながら聞いている。
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