12/3お世話というより甘やかしであり、甘やかすのはもはや趣味 寒くて朝起きるのが一苦労になってきた。目が覚めたら部屋を魔術で温める。それからメフィスト様の腕をどかして体を起こす。体を起こすともう一回腕が絡まってくるのでどかして、すると体ごと乗っかってくるのでどかして……と、メフィスト様が諦めるまで格闘し、なんとかベッドから這い出る。
起きたら身支度を整えて新聞やら手紙を仕分けて朝ごはんを用意、終わったらメフィスト様を起こして支度を手伝う。
と言っても一人でベッドを出たことに対する恨み言をしばらく聞けば自分で起きるので、起こすとか手伝いというより甘やかしに行くようなものだと思っている。
「お時間です、メフィスト様。おはようございます」
「おはよ」
メフィスト様は目も開けずに腕を広げるので、はいはいとそこに収まる。
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